青いたんぽぽ -3ページ目

青いたんぽぽ

ぽそぽそと書いてます…
腐なので、ご注意ください(笑)

常に雑食←

 
 
「兄の死は事故じゃない!あの女に殺されたんです!」
 
彼は俺らに救いを求めるかのように叫んだ
 
 
 
 
毎朝の日課のランニングを終え、事務所に戻ると何か思いつめたような表情に青年が立っていた
 
まさか、泥棒?
 
とも思ったが、こんな古びた一軒家に盗みに入ろうなんて思う間抜けな泥棒もいないだろう
 
もしかしたら、仕事の依頼!
 
少し嬉しい気持ちになって、声を掛けた
 
「うちに御用ですか?」
 
青年は思いつめたままの表情で顔をこちらに向けるといきなり、がっと俺の両肩を掴むと
 
 
「お願いです!兄の死を…兄の死を調べてください!!!」
 
 
 
青年の勢いに驚きながら、これは確実に櫻井が動きそうな依頼だと思い、事務所に青年を招き入れた
櫻井に青年の話をすると、何も言わずに自分のデスクに腰かけた
 
『お帰りいただいてくれ』の一言が無い
青年は事務所のソファに腰かけてもらう
 
 
「本当にあなたのお兄さんの死に疑問があるのですか?」
 
櫻井はいつものように自分のデスクの椅子に腰かけたまま、俺越しに青年に聞いた
青年 菊池風磨は向かい合ってソファに座っている俺と櫻井を交互に見てから、俺の方を向いて「はい」と答えた
 
「僕の兄 菊池斗真は半年前に、自分のマンションのベランダから誤って転落して死亡したとなってます」
「死亡したとなっている?」
「ええ、僕がその結果に納得してないからです。通常であれば、マンションのベランダには転落防止の柵があります。それを乗り越えれなければ、転落するわけありません。しかも、謝ってなんて…」
 
菊池君の言ったように、マンションのベランダには大人の胸の辺りくらいの柵が付いている
『自分』から柵を乗り越えるようにしなければ、転落するようなことはないだろう
 
「兄は何があっても自分から死を選ぶような人ではありません。だから、絶対に自殺はあり得ないと警察に調べてもらおうと訴えたら、目撃者がいると」
「目撃者?」
「はい。兄の恋人の春日涼子。涼子さんがその場に居て、兄が転落した瞬間を見ていたんです。それも、兄が落ちたのは自分のせいだと言いました。涼子さんのスカーフが風に吹かれて、ベランダの柵を越えて落ちそうになったのを掴んだ瞬間、身体のバランスを崩してそのまま…落ちた兄の手には、しっかりと涼子さんのスカーフが握られてて…」
 
菊池君はそう言ったまま、今にも泣きそうな顔をして俯いた
 
自分の兄の死を話すのは、辛いと思う
俺は少し一息ついてもらおうと、コーヒーを淹れるためにソファから立ち上がった
 
 

 

 

 

夜会、めっちゃ楽しかったですねー

 

保存版です(笑)

 

 

 

 

新しい話なんですが、自分的に書いちゃダメだろうな…と分かっているんですけど

珍しくラストが見えてる話です(自己満足極まりない)

 

相変わらずのド素人が書くお話です

辻褄が合わないようなことがたくさんあります(それは毎度)

そこらへんは、スルーしてくださいね

そして、これが大事なんですけど

 

『夜中にラブレターを書いてる』

 

みたいな感じで読んでください

読み返すとめっちゃ恥ずかしいアレです(笑)

 

 

ホントに今回はラストまで書きたいと思ってるので、亀更新にはなると思いますが

お付き合いいただけると嬉しいです

 

よろしくお願いいたします

 

 

 

 

 

 

しかし、最近のしょーさん、めっちゃ可愛くないですか?

もぉ…しんどいです(笑)

 

 

 

「お帰りいただいてくれ」

 

彼は相手の顔を一切見ずに、冷たく言い放った

 

「ちょちょっと、待ってよ!」

「いっ…いや、いいんです…こんなことをお願いしようとしてすみませんでした」

「そんな…そんなことないですって!もぉ!しょーちゃん!!」

「仕事中にその呼び方をするなと何度注意した」

「あっごめん…じゃない!今はそんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」

「恋人のストーカー調査など、警察に行けばいい話ではないか」

「その警察が動いてくれないっていうから、ここに助けを求めてるんじゃん」

「うちはそんなことをするためのとこではない」

「そんなこと言ってるから、いつも仕事が無いんじゃん!」

「では、私に似合う仕事を君が取ってくればいい話だ」

「はぁ!!!」

「あの!ホントにすみません!」

 

俺らのやりとりをオドオドと聞いていた青年は胸に抱えていたDバックをぎゅっと抱きしめて、泣きそうな顔をしてこの事務所から出て行った

 

 

 

ここは『櫻井探偵事務所』

街外れの小さな古びた一軒家

家の部屋の小さなリビングにそぐわないほどの高級そうなデスクの椅子にふんぞり返って座っている所長 『櫻井翔』

そして、俺がアシスタント『相葉雅紀』

 

看板も広告も一切していない探偵事務所に、仕事の依頼などほぼ無い

しかも、この所長である櫻井は仕事の選り好みが激しく

 

・浮気・素行調査

・迷子動物探し

・人捜し

 

を嫌う

 

こんな所に事件・事故などの調査など来るわけ無い

だから、今みたいにわざわざ足を運んでもらって仕事の依頼をしていただいても

 

 

「お帰りいただいてくれ」の櫻井の一言で、せっかくの仕事も無くなる

 

 

「しょーちゃん」

「なんだ」

「いつも言ってるんだけど」

「何度も聞いてる」

「分かっているんだったら、今の依頼を受けたらいいじゃん」

「私の興味がもてる仕事ではない」

「はぁ!?興味なんて気持ち次第で何とかなるでしょ!!そんなことばかり言ってるから、ここはいつも仕事がないの!生活していくお金だって無くなるよ!」

「それには心配ない。ん?お金が欲しいのか?」

「そんなこと言ってないでしょ!でもね、しょーちゃんがどのくらいのお金持ちか知らないけど、こんな生活してたらいつかお金は無くなるの!」

 

櫻井は、俺の顔をじっと見ると

 

「はぁ…不毛な会話はもうやめていいか?」

「もぉ…」

 

この『不毛な会話』という言葉が出ると、櫻井はもう俺と話す気は無い

櫻井はデスクに置かれているラテを美味しそうに飲みながら、PCの画面の方に顔を向けた

俺は、櫻井に分かるように大きなため息を吐いて

 

「俺が勝手に引き受けた、城嶋さんとこのワンちゃんの捜索に行きますね」

 

部屋の壁に掛けてある自分のバックを背負い、こっちを見ない櫻井にもう一度ため息をつきながら事務所を出た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふふふ…やっと見つけた