競技活動を応援して下さる皆様、東北RIZEの皆さん、一緒に大会やイベントを支えてくださる皆様、
昨年も大変お世話になりました。改めてありがとうございました。


私自身大きな成果は残せませんでしたが、後半には非常に良い手応えとキッカケを掴んで2025年を終えることができました。

今回のブログではそれらを含め2025年を振り返っていきます。




ありがとう2025年!




〜目次〜
①2025年の年間計画
②結果
③トレーニングの予定
④トレーニングの反省
⑤収穫
⑥今シーズンの目標
⑦東北RIZEの振り返りと目標
⑧主催大会の振り返りと目標



①2025年の年間計画
■Aレース:FUJI100(4月)、信越五岳(9月)の2つの100mile
■11月末の学連記録会でトラックの自己ベストを狙う


②結果
1月
角田クロカン 6km  5位19’41”

2月
泉クロカン3km 優勝9’09”

3月
ハセツネ30k 7位3:07’50 (コースベスト)

4月
学連春季3000m11着 9’01”
県春季5000m DNF
FUJI100 78位27:33’09

5月
仙台大3000m1着 9’07”
仙台市3000m2着 9’05”

6月
奥信濃100 DNF
7月
県選手権 10,000m 15位 34’22”
仙台大3000m 9’00”

8月
福島夏季記録会 3000m 1着8’59”

9月
信越五岳100mile DNF
泉ヶ岳25km 優勝 2:26’

10月
ハセツネ 5位 8:42’00

11月
SEA ALPS 50k 優勝 4:33’
球磨川100mile 5位 29:19’(mileレース最高順位)

12月
地域対抗個人3000m 優勝 9’33”
宮城野パーク3km(OP)  9’06”


Fuji100と信越五岳をターゲットレースとしたが、目標には大きく届かなかった。




③トレーニングの予定
■リバースピリオダイゼーションを意識し、スピード→スタミナでAレースにピーキング
■トラック種目はスピードトレーニングの一環でピーキングおよびテーパリングは行わない
■月間走行距離は650~700km、累積は10,000~15,000m(鍛錬期は20,000m)を目標
■秋に球磨川100mileへスケジュールを変更したため学連記録会でのトラックの記録更新は延期



④トレーニングの反省
■トラックはトレーニングの一環のためレース当日の前後に追加のワークアウトを入れるなどしたが、レース本数自体が多すぎて本命のトレイルレースに向けた「大事な練習」を欠いた。
■3000m自体は毎年このくらいの本数を走っているが、レースではなく練習であった。それがレースとなると一日使ってしまい、例えば「山で8時間」のような練習ができない。結局「どっちつかず」なシーズンになってしまった。
■6月の奥信濃後と11月の球磨川リバイバルの後に故障で1ヶ月のノーラン。それ自体よりも、前後のスケジュール、特にすぐにレースに復帰しているのは反省。故障の再発率が非常に高い。



⑤収穫
■2024年6月から2025年4月までは予定に記載のボリュームを意識してきたが、今の生活スタイルからリカバリーが間に合っていないと判断し普段は500kmほどに減少させた。信越前のなどターゲットレース前のみ増やす流れに変更した今は身体に合っていると感じる。
■レースにピークを合わせられなかったがフィットネス自体は向上。春季3000mも一週前にハセツネ30kを走っていなければ…、信越五岳はDNFだったが距離が違ったらなど(言い訳はありますが)、特異的な部分で反省はありつつも一般性の高いトレーニングの積み重ねの成果は充分に感じられた。
■球磨川で100mileへの確かな手応えを得る
■11月より補強、特にチューブを使用した臀部周りのトレーニングを増やした結果、「ぬけぬけ病」に改善の兆しあり。
■故障を機にランニングフォームの変更。より負担の少ないフォームへ。


故障した月でも距離が増しているのはMTBやローラーも込みのため。




⑥今シーズンの目標
■リバースピリオダイゼーションは継続
■春(4〜5月)と秋(9〜10月)をトレイル(レース)シーズン、夏(6〜7月)と冬(11〜12月)をトラック(レース)シーズンとし、より明確な期分けを行う
■「走ること」に逃げない。クロストレーニングを大事に
■トラックの目標は自己記録更新。1500m4’05”、3000m8’40”、5000m14’55”を目標
■トレイルの目標は前半はKAIと比叡山(予定)、秋は信越五岳の優勝と選手権代表権の獲得


トラックもロードも練習の一環であればレースはもっと抑えるべきで、できないのであれば出ない方が良い。




⑦東北RIZEの振り返りと目標
■レベルに関係なく一般性を重視したトレーニングのため、人によってはもの足りない感覚もあるとは思いますが、専門性の高いトレーニングは次のステージに進む、もしくは本人が望むタイミングでというスタイルは今後も変わりません。それでも(私を反面教師に)全員が着実に成果を残してくれました。
(出来過ぎな感じすらあります)
一般性重視でどこまでのパフォーマンスが出せるかが今は大事ですし、それが最終到達点の高さを決めると思っています。今やっていることの答え合わせは数年後です。

■SNSの発達もあり「名前のついたカッコ良い練習(ドリル)」や「数字のわかりやすい練習」が注目を集めますが、特にジュニア期は一般性の高い練習を怠ってはいけないと考えます。遊びの延長のようなトレーニングです。例え「今」、結果が出なくても必ずみんなを高みに導いてくれるトレーニングです。

■大人は特に走ってばかりになりがちです。片足バランス、片足ジャンプやスクワット、鉄棒のぶら下がりや懸垂はできますか。重いものは持てますか。鬼ごっこはできますか。一般性の低さが故障の原因であったり、成長の足かせになっているかもしれません。特にレースが続くと一般性の高いトレーニングが疎かになりがちです。
ジュニアにも共通ですが、起伏のあるコース、芝生や土、砂利道など様々な場所を走ることも、ペースやタイム以上に大きなメリットがあります。

■そんな一般性を重視したトレーニングもより形になってくる頃です。女川100、そしてトラックシーズンと本人も驚くような結果が出ても不思議ではありません。その数年後、さらに驚くような結果を私自身も期待しています。



例えば「全力で頑張る機会」はトレーニングじゃなくても遊びでもレースでも良い訳です。宮城はそのような場所や機会に恵まれいると思います。




⑧主催大会の振り返りと目標
■カムロトレイルラン、女川100TRAILS、宮城野パークランと、それぞれ毛並みの違う大会だと思っています。しかし手前味噌ながら裾野を広げつつ、東北エリアの選手にとって欠かせない存在になってきているとも感じます。今後も継続していきたいと強く思いますが、一方で大会を行う中で感じるのは、開催する上で協力いただく人数の「多さ」と「深さ」への感謝です。選手にとってだけでなく、地元や関係する方々にとって欠かせない存在になるには、可能な限り多くの皆さんの思いを形にしていくことが大切だと感じています。

■仙台から距離が近いこともあり、特に女川町では年間を通したトレイル整備を行なっていきたいと思います。山に入ることによるデメリットを最大限埋めて、多くのメリットをトレイル愛好者や地元の皆さんに感じていただけるように活動していきます。




沢山の協賛をいただき大会は成り立っています。



参加者、スタッフの双方が揃わないと大会は成り立ちません。選手と同じようにスタッフも一年を通して準備をします。

そう考えると、大会が開催できること自体が奇跡なのかもしれません。






私もそうでしたが、スタッフを経験することで自身の競技への理解度も格段に上がります。中心として動くのであれば尚更かもしれません。






2026年はプライベートチャレンジも計画中。
あとは泊まりの縦走は毎年続けたい。


なんだかんだ言っても力がつけば様々な遊びができますし、それが大きなモチベーションでもあります。




2026年は38歳の年!
突っ走ってご迷惑をおかけすることも多々あると自覚しておりますが、皆様今年もよろしくお願いいたします!!






前回の球磨川リバイバルトレイル(169km 9400mD+)の記事が、レースレポートと補給、トレーニングの考察とボリュームが出てしまったので、補給とトレーニング部分だけ抜粋しました。

全体の流れも含め確認したい人は、前回のブログを確認してみてください。


球磨川リバイバルトレイル153km地点




【球磨川リバイバルトレイルの具体的な戦略】
■強度の上限は65%HRmax(120bpm)で100mile理想値(~24時間目安)のLT1(私の現在の予測値70%~72%HRmax)より大きく下げ、平均で60~62%(111〜115bpm)を目標。

■脚の痛みがあるため下りや平坦も含め全てでポールを使用

■今回の強度は2時間に一回の食事的な補給+定期的な少量の糖質摂取(時間あたり合計200kカロリー)で維持可能と予想できるが、ポールの使用により上半身のエネルギー消費が増えることと、エイド数が少なく(フードありエイドは6箇所)、狙った(大)補給ができないため、30分に一回のジェルor固形物摂取で時間あたり200キロカロリー(糖質50g程度)を達成することを目指す

■水分は水か麦茶。最初だけスポーツドリンクを入れたけど、ジェル系が甘いのと強度が低いので長時間は必要ないと判断。

■電解質はミネラルタブレットとエイドの汁物。



【100mileのレベルアップを目指すアプローチ】
平均心拍数は111bpm(60%HRmax)と目標通りの結果となりました。胃腸トラブルもなく、100mileを走る上での「最低ライン」のようなものを確認できたことは良かったです。

一方で課題も明確です。

100mileのレベルアップを目指す上で大きく分けて二つのアプローチが必要だと思っています。


①走力の向上。1500m〜3000mの基本的な脚の速さ。マラソンでも良いが、これが低いとマラソンも結局頭打ち。
②LT1の最大化。100mile(〜24時間想定)における維持可能な強度の上限を引き上げる。具体的にはLT2との差を10%未満に。
(80%HRmaxを超えて100mileを走破する選手もいます)


①と②は全くの別物ではなく、トレーニングの大部分はそれぞれに作用するものです。しかしどちらも最大化するためには、基本的には別物として「期分け」を行う必要があります。

ざっくりなイメージは①で高めた走力を、②の時に薄めて、100mileで最高のパフォーマンスを発揮する感じです。ですので①が低ければ全てが低くなります。②が低い場合も同様ですが、順番としては①が先になります。


練習をピラミッドで考えるなら(下が低速で広く上に行くほど高速で狭い)、①と②でピラミッドの形が変わるイメージでしょうか。


トップトレイルランナーの走力が年々高まっているのは間違いありません。100mileといえど、世界ではフラットレースで国内代表に僅かに届かないレベルの選手や、実際に経験した選手が増えています。


以前はスピードが及ばなくても②に長けた選手が上位に入るのも100mileやウルトラトレイルの魅力でした。しかし①の力を持って②のアプローチを行った選手達が力をつけ、DNFが複数あれど層が厚いため入賞ラインがどんどん上がっているのが注目度の高い世界選手権やUTMBです。


テクニックや補給戦術も大事です。
特に補給は②を最大化するとなると時間あたり糖質100g(400kカロリー)は摂らないと維持できないとされています。その訓練も必要です。


しかし日々のトレーニングによる能力向上こそが、何より地道に取り組んでいく最重要事項です。



補給は大事だが年間通して優先すべきはトレーニング内容




【取り組みを参考にすべき選手】
ODO(大瀬さん、土井さん、小原さん)の皆さんの走力が高いことはご存知でしょうか。

UTMBでもトップ10を争った選手達も、年単位で走力向上に専念した期間があるのです。

おそらく今、国内で最も100mileの実力がある川崎さんは、1シーズンの中で明確に期分けをしています。冬の数ヶ月はロードに特化し、山にはほぼ入らないとのこと。多くの人にとって最もイメージしやすく、真似をしやすい方法だと思います。


村田さんの取り組みにも個人的に注目しています。今年はトレイルをほぼお休みして、1500m〜5000mの走力向上に取り組んでいます。トレーニングに対する考え方にとても共感してまして、ぜひ成功してほしいと応援している選手です。


村田さんのYouTube。気になる方はぜひ。



他にも参考になる選手は沢山いますがこの辺で。



この「期分け」の考え方は、「強くなりたい」と思うなら、どんなレベルの選手にも通じることです。全てのトレーニングは自分の才能を上限値まで発揮するための手段ですが、闇雲に取り組んでいては到底届かない領域で、「才能が〜」と嘆く前にやることは山ほどあるのです。
(それがとても大変なのは重々わかっています…)


そんな私の取り組みは、皆さんに反面教師にしてほしい雑さです。


明確な期分けができず、シーズンを通してトラック(ロード)にもトレイルにも出ています。おそらく多くの選手が同じだと思います。
しかし問題は出ることではなく、その取り組み方です。
例えばトレイルシーズンであってもトラックレースを「VO2maxを超えさせることで最大心拍数が落ちないようにする」といった「単発」というか「スパイス」的なものであれば良いのですが、そのレースのために数日、数週間とトレーニング内容を変えてしまうからいけないのです。もちろん逆も然りです。


「目の前のレースの結果が欲しい」

この思考から離れられない人は、先に書いたように才能の上限に届くことは絶対にないでしょう。


闇雲に練習して速くなるのはビギナーの内だけです。それをいつまでも成功体験として追いかけるのは良くありません。「VO2maxのインターバルをして追い込まないとダメ(不安になる)」はその最たるものです(昔の私です)。


そんな訳で私の課題は②のLT1の最大化です。ここを改善しない限り50mileまでと同様のパフォーマンスを出すことは不可能です。


一方で長い目で見たら①に真剣に取り組むべきです。そんな訳でまずは川崎さんモデルで、来年の春までは①に取り組み、その後は浮気することなく②に取り組んでいきたいと思います。
(故障なく継続するための取り組みも忘れずに)





平均心拍数が60%HRmaxでフィニッシュが29時間というのは、裏を返せば「走力が上がればこれだけ楽に走っても29時間」ということです。走力をあげれば、それだけでもタイムは縮まります。




★このような話をもっと具体的に知りたい人はぜひ「東北RIZEオンラインメンバー」へ!月2回のコラム更新とオンラインMTG、オンライン相談です。オンラインメンバーは月4000円から!(PR)
【年間スケジュールと球磨川出場の経緯】

今年はFUJIと信越五岳の100mileをAレースとし「100mileで納得のいく走りがしたい」とスタート。
そして秋からは冬は3000mで自己記録付近(8’45”)を目標に、練習をトラック使用にシフトする予定でした。

失意の信越五岳。とはいえこの結果は必然だった。



結果100mile2本は上手くいかず。
それでも8月の3000mは、35℃の中で8‘59”と、故障明けかつ特異的な練習はしていない中でも感覚は良好。信越後は気持ちを切り替えて冬に8‘45“を目指そうと思った矢先、球磨川リバイバルトレイル実行委員会の中川さんよりゲストランナーとして声をかけていただきました。

もちろん、これで3000mの記録はお預けになるし、そもそも秋はレースが詰まっていて年3本の100mileは厳しいのはわかっていたのですが、「球磨川だから」という思いが勝ちました。
なぜなら女川100TRAILSと同じく復興を願う大会であり、女川に実行委員のお二人にもご参加いただいていたからです。


「結果云々よりこの大会とコースを必ず目と心に焼き付けて帰る」

それが今回の目標でした。


【コンディション】
とにかく夏頃からアキレス腱がひどく、さらに信越後から坐骨神経痛が悪化するばかり…。それでも「球磨川までは」と我慢してトレーニングしてきました。6月に1ヶ月ほど離脱していることもあり、コーチとして練習を安易に休みたくないという気持ちもありました。
ただ直前の二日間は練習を落とし、痛みは少し和らいだ状態で現地入りしました。
(良い子のみんなは痛かったら休むんだよ!)


信越の後も泉ヶ岳25km(1位)、ハセツネ(5位)、シーアルプス49km(5位)と全力で走ったのは良くなかったですね。残った数字は良かったけど体調も崩したし、身体には悪すぎた。わかっているのにトレーニングレースと捉えて強度を抑えるのは中々難しい。


楽しかったけど痛かったシーアルプス(岩手)。全力を我慢するって難しい



【スタートまで】
熊本空港で招待選手のWuさんと合流。台湾の代表選手で今回も誠治さんに食らいついてた。
自分で日本語を勉強したらしく会話に支障がない。これは日本のレース参加が増えるんじゃないかな〜なんて思ったり。Wuさんありがとう。

熊本空港からスタートの水上村までは2時間。仙台を出発したのが6時で15時になっていました。遠いぜ。でも想像以上の山深さにテンションが上がり、山塊を見てゾクゾクする感覚が久々にありました(これは自分的バロメーターで、この感覚があるときは良いレースになるんです)。


宿はスタート会場近くの「なるお」さん。青山学院大学が合宿しているところです。温泉だし食事も「食べ放題の合宿飯」という感じで最高でした。美味しかったです。


当日はギリギリまで寝過ぎて森本さんに心配され迎えにきてもらう始末。レース感が全くなくごめんなさい。



【スタート〜】

「100mileが怖いです。ボロボロになるのがわかっているし、絶対に苦しい時がある。それでもこのレースを作ってくれた皆さんの想いを受け止めて、最後まで頑張りましょう」


そんなことをスタート前にお伝えしました。
実際、私は走るのが怖かったんです。足は既に痛いし、100mileで気持ちよく走れたことなんてプライベートでもない。

ザック・ミラーじゃないけど、ペインケーブに入っていかなきゃ何も得られないんだと。だって10回以上走ってきたけど痛いや苦しいが50mileの比じゃない。でも2014年のおんたけ100mileだけはすごく楽に走れた。林道コースだし走行時間も短いけど、なんとなく「あの日の感覚」をどこかで掴めたら良いなとは思っていました。


東北からは私一人の参加でした。来年は…。



そしてスタート直前に全身インナー・ファクトの選手と会話。

「須賀さん何時間で行きますか」
「30時間ですね〜」
「え〜」
「何時間予定ですか」
「直太くんの記録を目標に」
「マジっすか!」

とゼッケンを見たら木村正造さん(フェニ造さん)ではじめまして。「あ〜、そりゃもう」です。
万全でもご一緒できません!


フェニ造さん達トップグループはすぐに消えていなくなりました。


私はというと、すぐに歩いて朝食がわりのパンとカロリーメイトをいただきます。
最初は寒くてフーディニを着てたけど、走り始めたら暑くなったので脱ぎました。結局は手袋、ネックウォーマー、アームカバーで最後まで対応できました。

今回はとにかく周りに流されず「確実に」フィニッシュまで進むことが最優先。それがアスリートとして求めらていることではないとわかっていても、私個人として、そしてレースオーガナイザーとして今回は(ごめんなさい)揺るがないテーマでした。



【具体的な戦略】
■強度の上限は65%HRmax(120bpm)で100mile理想値(~24時間目安)のLT1(私の現在の予測値70%~72%HRmax)より大きく下げ、平均で60~62%(111〜115bpm)を目標。

■脚の痛みがあるため下りや平坦も含め全てでポールを使用

■今回の強度は2時間に一回の食事的な補給+定期的な少量の糖質摂取(時間あたり合計200kカロリー)で維持可能と予想できるが、ポールの使用により上半身のエネルギー消費が増えることと、エイド数が少なく(フードありエイドは6箇所)、狙った(大)補給ができないため、30分に一回のジェルor固形物摂取で時間あたり200キロカロリー(糖質50g程度)を達成することを目指す

■水分は水か麦茶。最初だけスポーツドリンクを入れたけど、ジェル系が甘いのと強度が低いので長時間は必要ないと判断。

■電解質はミネラルタブレットとエイドの汁物。




GUは即効性がありチャレンジャーはパラチノースなのでゆっくり効いてくる。ANDOは不思議とするっと入る。エイドで固形物を取ったときはジェルは飛ばして、30分に一回何かを口に入れる感じ。ジェル系はこの三つをフィニッシュまでひたすら回す。
(チャレンジャー安い)



★このような話をもっと具体的に知りたい人はぜひ「東北RIZEオンラインメンバー」へ!月2回のコラム更新とオンラインMTG、オンライン相談です。オンラインメンバーは月4000円から!(PR)

気になることがあれば公式LINEへご連絡ください。現在35名ほどで活動中です。




【〜22kmA1不土野峠】
林道だけど岩が割とゴロゴロして走りにくい感じ。捻挫に気をつけて進む。

九州の夜明けは東北より遅く、星空がとにかく綺麗。

W1には2時間ちょうどで入る(トップは1時間30分だったらしい)。朝食を食べてお腹が動いてきたのでトイレにもイン。

ここに下ってくるまでのトレイルが結構急で、雨だったり飛ばしすぎると直ぐに足が終わるかも。


W1からA1まではひたすら林道。
おんたけを思い出させるような、標高が高く見通しの良い場所の連続で中々に良き。


順位は少しずつ上がってエイドには3時間25分で到着。まだお腹に(やつが)残っていたのか、再びトイレにお邪魔する。しかしエイドの場所がエグい。山奥過ぎる。


こんな感じ。



【〜43kmA2高塚山登山口】
実はXで呟きながら進む予定だったけど、圏外が多すぎてあまりできず。結局ゴールまで5回くらいしかできなかった。山深いねぇ。

ほどなくして噂の脊梁山地に突入。
吉川さんとアジアトレイルマスターの話しながら進む。

途中のW2には中川さん登場。ワンピースの昔の主題歌流してた(熊本は尾田先生の出身地です)。
W2も車も想定外のところにあるので、思わず「ここまで来るの大変だったんじゃないですか」と聞いてしまう。


ほどなくしてお世話になっているパワースポーツの稲村さんと合流。ここの区間はとにかくマーキングを見つけるのが難儀で、二人で協力しながら進みました。広い尾根上で明瞭なトレイルがなくて、どこでも進めてしまうんですよね。

脊梁ブルー!



A2までは折り返し区間。
フェニ造さんがトップで等間隔で続いている感じ。エイドがまたもや山奥過ぎるので聞いてしまった。

「ここまでどのくらいかかるんですか」
「役場から50分くらいですかね」

……。


この辺りで気がついた。
これは、このコースを繋げることを最優先にしていると。普通は山から下ろしてエイドを設置するもんだが、それを全くしていない。凄まじい情熱と、そんな贅沢なコースを走らせてもらってることにワイ歓喜。


餃子以外をゆっくりといただきました。

既にフェニ造さんとは1時間15分くらい離れているようだ。


コースが気になる人はホームページを確認!




【〜67kmA3高野体育館】

脊梁山地を終えてW3に到着。ここまで結構暑くてW3の麦茶が美味い。脊梁山地で手袋やネックウォーマーは外してきたけど暑い。途中一緒にロストしてしまった選手とここまで来ていて、その方は頭から水を被ってました。朝は寒かったのに、寒暖差が激しいっすな。



ここからA3まではロードです。
消耗しないようにひたすらキロ6オーバーで進みます。途中消防車から応援してくれた。嬉しい〜。


A3には10時間40分で到着。
ここにドロップバッグは早い気がするんだけど、脊梁山地を終えた後だし、100km地点のエイドだと輸送の問題あるのかなぁとか考えてみる。


どちらにせよ、ここから100km分の補給を持つのは結構重い。ウエストベルト系がないと持ちきれない。そして重過ぎて何個か諦めてしまった(これを後ほど後悔)。


ゆっくり準備してたら30分経ってたけど気にしない。のつもりがなんとなくスマホで途中経過を見ると「順位上げられるかも」と思い、ちょっと欲が出てくる。ここまでの感覚だと脚の痛みはあるが涙が出るほどじゃないし、ゴールまで行くのは問題なさそうだ。


この時点で12位。さてどこまでいけるか。



【〜100kmA4屋形多目的集会施設】
稲村さんに「エイドを出ると直登がある」と聞いていたが、ポールがあるので全く問題ないし、むしろ嬉しい。

途中ポールのない選手が「ポール持ってくれば良かった」と嘆いていて共感。私もこのコースでポールなかったら、ペースに関係なく相当キツかったと思います…。

日が落ちそうだったのでネックウォーマー、アームカバー、手袋を装着。本格的に冷える前に&暗くなる前にやるのが大事。

一旦ロードに出たところで応援ランナー森本さん登場。聞いたら寝ないでめちゃくちゃ走ってた。
(というかスタッフさんみんな寝てなくてびびった。「いやー、一発で2時間寝られたんでバッチリです」、「30分2回寝たからまずまず!」とか…。もう情熱が溢れすぎてますよ…)


山を下りて90kのW4ではお菓子を配ってた。
しかしここも結構な奥地だよ…。と思ったらここから林道の峠走を終えると100kmのA4も中々の奥地で、もう興奮が止まりません。


そして、ここまで順調も順調。脚の痛み以外は問題なし体調良好。中川さんとハイタッチ。
あんだけ「怖い」と言ってたのにすみません。楽しいです。ペース抑えるとこんなに楽なんですか。


どこから見ても星空が綺麗でした。




【〜136kmA5公民館川島分校】

しかし、そんなに上手く行くわけがないのが100mile。
「さぁここからプッシュしよう」と思ったら一気に身体が動かなくなった…。そりゃあ、ここまで時間あたり200kカロリーしか摂ってないんだから、強度上げるのは無理ですという話。なのに体調良いからとエイドをすぐに出てしまった。強度上げるならエイドでしっかり食べてこないとダメでしょうよ、と反省。


かと言って補給食はここまでの強度でしか持たない計算で持ってきてるから数が足りない。強度を上げるのは諦めるしかない。保険で背中に入れているワッフルは最後まで食べたくない。
(そう、A3でジェルをちゃんと持ってきていれば…)


しかし!112kmのW5でカロリーメイトが…。
ということでコーラと併せて一つもらって本当に助かった。

W5の万江阿蘇神社。恵みの神がいた!



ここから再びの急登。補給が足りないのでイマイチ登れない。けど勿体無くて時間あたり200kカロリーから増やせない。

途中100km部門のスイーパーさんから「ここよりもW5のギザギザアップダウンの方がきついですよ」と…。うん、聞かなかったことにしよう。


W5の手前の標高の高い見晴らしの良い林道で、星空がまたもや綺麗。そしてやっぱりエイドの位置がおかしい。どうやって来てるんでしょう。


7位と言われたのでペース上がらない割には何人か抜いて来たようです。やはり100mileは後半落ちないだけで形になりますね。


ギザギザの区間はそれほど苦ではなく、ほどなく136kmのA5に到着。苦ではないけど「全然力が出ないのでしっかり食べないとまずいな」、という感じでエイドに入りました。


エイドには10分くらい滞在。
もっと食べたかったけど、おかわり3回目は流石に…とエイドを後にする。んー、他にもカロリーのあるもの食べれば良かった。



【〜153kmA5田上社会教育センター】
ここの起伏はそれほど厳しくない。しかし下りで100kの選手を後を付いてロスト。途中で気がついて声をかけて引き返したけど、やっぱり何も考えず付いて行くのは良くない。トレイルの感じですぐ気がついたけど、疲れてると意識が散漫になる。

メインは球磨川沿いのロード。ここが特に災害の爪痕を感じる場所で、ここを通ることに大きな意味があるんです。


球磨川沿いを終えて橋を渡る。夜が明けて球磨川の現状を見られたのは大きな財産。




が、夜が明けて再びお腹が動き出す。エイドまでは持たないと焦っていたところで、交通整理の方が仮設トイレを貸してくれた。助かった。




線路の上に敷かれた仮説の道路。球磨川にかかる鉄橋は画面越しで見覚えがある。ここをSL人吉が走ってたんだなぁ。



この区間はもうキロ7:20くらいでしか進まん。
腹が減って力が出ない。


A5に駆け込みおにぎりをいただく。助かった。
順位は5位だけど6位の選手がすぐに入って来たので、予定より食べずに出てしまった。こういうのが良くない。やっちまった…。



【〜169kmフィニッシュ】
しかしジェルの個数は「少し余裕があるかもしれん」と気がつく。ということで(ちょっとだけ)プッシュする。すぐに力が入らなくなるので15〜20分に一回ジェルを入れる。そして気がついたら脚の痛みが消えていた。これだから100mileは面白い。最終区間なのに(だからこそ)リズムよく、気持ちよく走れている。

ちなみにこの区間に山は一つだと勘違いしていて、二つだと教わった時の「えー」感と、二つ目だと思った山がまだ一つ目だったことに、自分でも笑ってしまった。
(そのせいか最後の高岳は逆に楽しくなっていた)





そして高岳からの景色は最高だった。
170km近く走ってこの景色。思わずスマホを取り出してしまった。


球磨川の源流をスタートして、球磨川沿いを進みついには海へー。このストーリー性溢れるコースに感服です。


最後はロードを気持ち良く走りフィニッシュ。



リザルトは5位、29:19:07でした。

前半のエイドでゆっくりし過ぎて合計90〜100分ほど休んでしまいましたが(本気ならここは30〜45分ほどにすべきでしょう)、目標の30時間切りもできたし満足です。
元々故障していた以外のトラブル、例えば足裏とか股擦れとか、新たな故障などはなし。



【フィニッシュ後】
表彰式が行われていたので直行。

元気で良かった。フィニッシュして元気な100mileなんて2014年のおんたけだけだったから。大袈裟だけど「健康な100mile」が今回はできたかもしれない。FUJIも信越も全然補給ができなかったからダメージが大きかった。



とにかくお腹が減って会場で沢山食事をいただきました。あとは準備していた補食。


フェニ造さんは直太くんに迫るタイムでフィニッシュしてた。彩の国の時より強くなってるじゃないですか…。そして広島界隈強すぎる…(吉村さんと飯豊に行った時もその話になった)。今回に限らず、なんででしょうか。理由を少しでも探るため、ポッドキャストの初回から聞いてみようと思います。


ホテルで一度休ませてもらったあとは、会場に戻り最終ランナーまで迎えることにしました。自分自身も次へのモチベーションがもらえる大切な時間だと思っています。


そのあとコンビニで夜食を買ったけど買い過ぎて残しました…笑。
(森本さんに「それ無理やろ」と言われたんですが、やっぱり無理でした笑)



【帰宅日】
翌朝起きると痛い。アキレス腱も坐骨神経も。やっぱりアドレナリンで麻痺してただけでした。でも何というんでしょうか。1週間前やレース序盤よりは痛くない。そして何となく「これは治りそう」という痛みになって来たし、1週間経ってどんどん良くなっている。やっぱり100mileは不思議だわ。
(でもレース後に仕事詰め過ぎて寝なかったら風邪引いたぞ。良い子のみんなはレース後は大人しくするんだぞ!)


帰路は「目を閉じて起きて」を繰り返してたら仙台に着いてました…。169kmの道のりより、最寄駅から自宅までの荷物を背負った徒歩の方がきついという。ここでも100mileの不思議。途中何回か休憩したわ…。



【内容を振り返る】
平均心拍数は111bpm(60%HRmax)と目標通りの結果となりました。胃腸トラブルもなく、100mileを走る上での「最低ライン」のようなものを確認できたことは良かったです。

一方で課題も明確です。

100mileのレベルアップを目指す上で大きく分けて二つのアプローチが必要だと思っています。


①走力の向上。1500m〜3000mの基本的な脚の速さ。マラソンでも良いが、これが低いとマラソンも結局頭打ち。
②LT1の最大化。100mile(〜24時間想定)における維持可能な強度の上限を引き上げる。具体的にはLT2との差を10%未満に。
(80%HRmaxを超えて100mileを走破する選手もいます)


①と②は全くの別物ではなく、トレーニングの大部分はそれぞれに作用するものです。しかしどちらも最大化するためには、基本的には別物として「期分け」を行う必要があります。

ざっくりなイメージは①で高めた走力を、②の時に薄めて、100mileで最高のパフォーマンスを発揮する感じです。ですので①が低ければ全てが低くなります。②が低い場合も同様ですが、順番としては①が先になります。


練習をピラミッドで考えるなら(下が低速で広く上に行くほど高速で狭い)、①と②でピラミッドの形が変わるイメージでしょうか。


トップトレイルランナーの走力が年々高まっているのは間違いありません。100mileといえど、世界ではフラットレースで国内代表に僅かに届かないレベルの選手や、実際に経験した選手が増えています。


以前はスピードが及ばなくても②に長けた選手が上位に入るのも100mileやウルトラトレイルの魅力でした。しかし①の力を持って②のアプローチを行った選手達が力をつけ、DNFが複数あれど層が厚いため入賞ラインがどんどん上がっているのが注目度の高い世界選手権やUTMBです。


テクニックや補給戦術も大事です。
特に補給は②を最大化するとなると時間あたり糖質100g(400kカロリー)は摂らないと維持できないとされています。その訓練も必要です。


しかし日々のトレーニングによる能力向上こそが、何より地道に取り組んでいく最重要事項です。



補給は大事だが年間通して優先すべきはトレーニング内容




【参考にすべき選手】
ODO(大瀬さん、土井さん、小原さん)の皆さんの走力が高いことはご存知でしょうか。

UTMBでもトップ10を争った選手達も、年単位で走力向上に専念した期間があるのです。

おそらく今、国内で最も100mileの実力がある川崎さんは、1シーズンの中で明確に期分けをしています。冬の数ヶ月はロードに特化し、山にはほぼ入らないとのこと。多くの人にとって最もイメージしやすく、真似をしやすい方法だと思います。


村田さんの取り組みにも個人的に注目しています。今年はトレイルをほぼお休みして、1500m〜5000mの走力向上に取り組んでいます。トレーニングに対する考え方にとても共感してまして、ぜひ成功してほしいと応援している選手です。


村田さんのYouTube。気になる方はぜひ。



他にも参考になる選手は沢山いますがこの辺で。



この「期分け」の考え方は、「強くなりたい」と思うなら、どんなレベルの選手にも通じることです。全てのトレーニングは自分の才能を上限値まで発揮するための手段ですが、闇雲に取り組んでいては到底届かない領域で、「才能が〜」と嘆く前にやることは山ほどあるのです。
(それがとても大変なのは重々わかっています…)


そんな私の取り組みは、皆さんに反面教師にしてほしい雑さです。


明確な期分けができず、シーズンを通してトラック(ロード)にもトレイルにも出ています。おそらく多くの選手が同じだと思います。
しかし問題は出ることではなく、その取り組み方です。
例えばトレイルシーズンであってもトラックレースを「VO2maxを超えさせることで最大心拍数が落ちないようにする」といった「単発」というか「スパイス」的なものであれば良いのですが、そのレースのために数日、数週間とトレーニング内容を変えてしまうからいけないのです。もちろん逆も然りです。


「目の前のレースの結果が欲しい」

この思考から離れられない人は、先に書いたように才能の上限に届くことは絶対にないでしょう。


闇雲に練習して速くなるのはビギナーの内だけです。それをいつまでも成功体験として追いかけるのは良くありません。「VO2maxのインターバルをして追い込まないとダメ(不安になる)」はその最たるものです(昔の私です)。


そんな訳で私の課題は②のLT1の最大化です。ここを改善しない限り50mileまでと同様のパフォーマンスを出すことは不可能です。


一方で長い目で見たら①に真剣に取り組むべきです。そんな訳でまずは川崎さんモデルで、来年の春までは①に取り組み、その後は浮気することなく②に取り組んでいきたいと思います。
(故障なく継続するための取り組みも忘れずに)





平均心拍数が60%HRmaxでフィニッシュが29時間というのは、裏を返せば「走力が上がればこれだけ楽に走っても29時間」ということです。走力をあげれば、それだけでもタイムは縮まります。



 
【球磨川リバイバルトレイルを終えて思うこと】
「健康な100mile」ができた一方で、自分の100mileの力は向上していないことも突きつけられました。先ほど書いたようにLT1を押し上げるトレーニングが不十分です。最低ラインは見えたので、この点については数年かけてじっくり向き合っていきたいと思います。


さて肝心のレースですが、球磨川の源流をスタートして海へ出るという壮大なコースと「復興」というコンセプト。そんなとてつもないワンウェイのコースは、スタッフと地域の皆さんの情熱によって支えられていました。
食事の摂れるエイドが少ないのは(その分ウォーターエイドが多い)、このコースなら仕方ないと思います。林道、ロード、山岳区間とメリハリが効いていて、エイドの少なさと併せて決して簡単とは言えません。

しかしそれだけ完走には価値のあるコースだと思いますし、レースだからこそ挑めるコースだと思います。


安全管理やエイド管理の簡単から、周回のレースが増えています。もちろんそれは悪いことではありませんし(女川100trailsもそうです)、試走や戦略の面でも大いにメリットはあります。

しかしトレイルランニングの魅力の一つに「旅」というものがあると考えれば、球磨川リバイバルトレイルはまさに「旅」であり、ぜひ一度は走ってほしい大会です。

走ることが復興につながり、走ることが皆さんの大きな財産になるはずです。

ぜひいつか、皆さんも球磨川リバイバルトレイルへお越しください。

次に球磨川を未来へ繋ぐのはこのブログを読んでいるあなたです。