ラーメンと愛国
- ラーメンと愛国 (講談社現代新書)/講談社
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2012 11/28
53点
図書館でタイトルに惹かれ著者の名前も知らずに読んでみました。
ラーメンは好きだが、インスタントラーメンやカップ麺を月に一回食べるか食べないかの好き度合いである。
主なテーマは、前半のラーメンが戦後に国民食と広がって行く過程、後半の近年のラーメン屋事情であり知識としてとても興味深かった。
ある事柄の例えるために他の事柄を持ち出すが、そっちの事柄の解説が長くなったり脱線してしまい全然関係なくなったりする部分があったのがかなり気になった。
中国から伝わったと言われるが、ラーメンという名前が使われ広まったのは戦後になってからであるらしい。
戦後すぐの時期、日本での不足した米食とアメリカでの小麦粉過剰、ある男性の事業挑戦に大量生産時代などが関わりラーメンが広がっていく経緯は綿密に作られたドラマのようでおもしろい。
さらには、国民食と広がっていく中やその結果として人々の記憶の中やドラマ、漫画におけるラーメンがどのような存在なのかを見ることで国民食と言われるゆえんを再確認できる。
近年のラーメン道が広まった経緯には先駆者の影響だけでなく世界の事情や日本外食産業形態の変化が関わっていたこと、ご当地ラーメンが登場した経緯などラーメン自体の考察も知識として面白かった。
ラーメンの本というのを呼んだことがなかったので、歴史や現状を知るには広げ知識を知れ良かったと思います。
また興味を出れば、もう少し狭く深く書かれる本を読んでみますかね。
映画『紙兎ロぺ』 つか、夏休みラスイチってマジっすか!?
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- 2012 11/26 DVD
62点
1本あたり2分半程度の短編アニメである紙兎ロペの長編作品だが、短編のテイストを残しながら劇場版としてもまとまっていた作品だった
ロペとアキラ先輩が商店街を歩きまわり場面やキャラクターを変え、商店街の人々や友達とのやりとりでくすりと笑わせてくれる。
長編ということで、ただ歩き回るのでなく自由研究のためにツチノコを探し回るが展開的にはちょっと引っかかる部分もあるが、最後には宿題が終わらないために目的よりも過程に意味があることを再確認させられる。
ロペたちを追う強盗団やサンババンドはキャラクター的にも存在的にもそこまで必要だったのか少し微妙だが、映画版としてメリハリをつけるものとして良かったと思い出す。
元々は短編なので、ストーリーはあってないようなもんだしすごい笑えるような作品ではないのかもしれない。
個々のキャラクターにあまり深い説明はなく映画からでもすんなり入れるだろうし、ゆるい日常系が好きなのでかなり楽しめました。
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ガール-奥田英朗
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2012 11/26
62点
映画鑑賞のために原作本を読みました。好きな女優が出演してるので興味はありましたが、予告だけでは女性を全面に出したような感じであまり好きなタイプの映画ではありませんでした。
抵抗がありましたが、原作は5編からなる短篇集でかなり読みやすかったです。
どのエピソードも30代の女性でキャリアウーマンタイプなため感情移入することはあまりなかったものの、形は違えどみな強い女性であり読んでいて痛快であった。
優しい上司や夫がいるもの、男性は昇進が見送ら年下の女上司と揉めたり若作りする女性を冷ややかに見たり、殿様気分の役員など紋切り型で嫌な存在として描かれてることが多い。
自分には、それらの要素はあまりないと思うが同じ男性として少し心が痛くなる。
しかし、主人公目線で話が進むためそれらの男性や苦境に立ち向かって行く女性は読んでいて清々しかった