これから、より多くの国の人々が日本のおもてなしに触れる機会が増えることになるはずです。そこで改めて考えたいのが、外国から日本に訪れる方って、日本のおもてなしの「どんなところ」に感動しているのか?ということです。
実は、とある企業から「外国人が日本で感動するおもてなしって何?」という問い合わせが来たこともあり、米国のサービスと日本のサービスにおけるおもてなしの違いを、直接海外の方々にヒアリングした記事がありました。
日本で驚いたおもてなし
日本の素晴らしいおもてなしその1 タクシー
日本のタクシーは自分でドアを開く必要がない。それだけでなく、乗務員が荷物を運んでトランクに入れてくれる。
他の国のタクシーは人を運搬することが仕事なのに、日本のタクシーはごく当たり前のように「サービス」をしてくれる。ワオ!
日本の素晴らしいおもてなしその2 新幹線
日本の新幹線は信じられないほど時刻が正確だ。そして、その精密さを支えているのが清掃スタッフの素晴らしい仕事ぶりだ。
ホームに整列した清掃員が丁寧なお辞儀をしながら顧客を出迎えてくれる。それだけでなく、洗練された動作で瞬く間に新幹線を清掃してしまう。
あっという間に、清潔な空間が出来上がることに驚いた!
何が素晴らしいかというと、清掃員たちの仕事に対するプライドだ。正直、日本以外の国では清掃員という仕事にプライドを持って働いている人はそんなに多くない。
しかし、日本は違う。彼らの仕事ぶりを見ると、その仕事にプライドを持っていることがわかる。だからこそ、こんなに清潔な空間をあんなに短時間でつくりあげるのだ。ワオ!
日本の素晴らしいおもてなしその3 食事
日本の食事は美しい。幕の内弁当の美しさを見てみろ。
日本人は、食事にも季節感や彩に気を使う。料理人の素晴らしい気遣いや心配りを感じる。
料理なんて旨ければいい?違う、日本の料理人のこだわりはそんなレベルじゃないんだ。しかも、プロの料理人じゃなくても「美しいおもてなし料理」が出てくるなんて信じられないだろ?ワオ!
日本の素晴らしいおもてなしその4 デパート
日本のデパートはなんて楽しいんだ。時間が経つのを忘れてしまうほど楽しいんだ。
何がすごいかというと、日本のデパートマンは決して、顧客の値踏みをしない。わたしたちの国のデパートマンは「この客はお金を持っているか?」という目でわたしたちを値踏みしてくる。商売だからしょうがないと思うが、日本でそんなイヤな経験をしたことは一切ないんだ。ワオ!
日本の素晴らしいおもてなしその5 トイレ
なんで日本のトイレはこんなにもきれいなんだ。同じスターバックスのトイレでも日本と海外では違う。
美しい。なんて過ごしやすいトイレなんだ。日本のトイレ最高!ワオ!
日本の素晴らしいおもてなしその6 当たり前のサービス
商習慣の違いかもしれないが、日本人はチップを求めることをしない。
チップを支払わなくても、誠実にプロフェッショナルとしてサービスを提供してくれる。これは本当に素晴らしいことだよ。
日本人はチップのために働くのではなく、プライドを持って働いている。だから、素晴らしいサービスが生まれてくるんだよ。ワオ!
どれも、わたしたち日本人にとっては「当たり前」のようなことかもしれません。
しかし、日本の当たり前が世界にとってサプライズなのです。ここでは6つの事例を挙げましたが、いずれも、素晴らしいと感じるおもてなしの共通点に「働く人」のプライドや誇りがあります。
つまり、接遇の丁寧さや見た目の美しさといった「表面的なサービス」よりも、そのサービスを提供する「働く人」たちのプロ意識や心配り、プライドや気遣いといった「もてなす人」の違いがもっとも「ワオッ(Wow)!」という感動を覚えるということでした。
ホスピタリティとおもてなしの違い。これには正しい定義というものはありません。しかし、ホスピタリティの国から訪れる人たちの目には、日本人の「人」としての意識や振る舞いにこそ、本当のおもてなしを感じているようです。
おもてなしは施すものではなく、感じてもらうものである。
この言葉のとおり、わたしたち日本人は「感じてもらうおもてなし」をごく自然に振る舞えるという良い習慣を持っているようです。
せっかくですから、この習慣を上手く使って、ひとりでも多くの人たちに「ワオ!」と感じてもらいたいですよね
観光客のための「トイレ」と言えば高知県庁おもてなし課の取り組みが参考になりますし、新幹線の清掃スタッフのプロ意識はテッセイに学ぶことができますので、世界が賞賛する日本のおもてなしをぜひ、確認してみてください。