周り一面のキャベツや蕎麦の畑の中にポツンと立ってるバス停。
一日に3本しかこない。
強烈な寒風が吹きすさぶ中、下界へのバスを待ってるのは二人。
私と、もう一人はせいぜい大学生くらいにしか見えない少女。
「寒いね🌁⛄🌁」
「うん、めちゃ寒い🐧」
「退院? 外出?」
「あ、通院」
「何?」
「クレプト」
「じゃあ、今は落ち着いてるんだ」
「うん…執行猶予付いたから」
「私はギャンブルとアルコールと…あと処方」
初対面の男女で、いきなりこんな会話が成立する空間って、日本広しと言えど他になさそうです。
…稀に面会の家族だったり、弁護士だったりするから、間違えると危ないのですが、大体雰囲気で解ります。
お互いのビョーキを確認しあって、ほっと安心してしまう。
極端な人嫌いが二人でも息苦しさを感じないで済む
ここは不思議で楽しい場所です。