話すこと、聴くこと | クスリに頼らない自遊人

クスリに頼らない自遊人

東大法卒のアル中です。ベンゾジアゼピンを断薬して6年が過ぎました。東大野球部応援とグルメ情報、映画レヴューとメンヘラネタが中心です。
コメントには塩対応なので悪しからず御了承下さい。

体調悪い中ミーティングに参加された皆さん、お疲れ様でした。

次回の昼のMDAA ZOOMミーティングは11月5日にやります。(1300-1430)

「なんで離脱(断薬)したのに自助ミーティングに?」
よく聞かれることなんですが

まあ、止めてる人がいなければ会の意味がないから、ですけども

断薬はしても
まだ離脱が続き苦しいから?
生きずらさを抱えてるから?
孤独で寂しいから?
自分の成功体験をひけらかしたいら?

少しずつ当たってるんですが、ちょっとずつ違う。
それが何なのか、うまく言葉にできなかったんですけども…


さっきまでNHKで認知症の特集をやってました。

人との関わりが希薄になるwith Coronaの生活要式ではただでさえ孤立しがちな高齢者の交流、会話がさらに無くなり、認知症の増加が懸念されていて
近い将来高齢者の3分の1、1000万人が認知症になる可能性があるとか。

人を孤独にし、不活発にし、
うつや認知症の原因にもなってしまう孤独の問題。

それを最も感じさせるのは社会参加してない、誰の役にも立てていないという自己否定の感覚なんだそうです。

逆に人の役にたてている、と実感できることが一番の薬に

遊びごとで集まるのもさることながら、街のゴミ拾いとか社会貢献活動に携わるのがカラダにも脳にも一番良いとのことです。

これはよく解ります。
元々自己肯定感が低い所に、クスリの副作用や離脱で廃人
リアルに役にたたなくなっていた頃は、寂しくて人恋しいと言うより社会になんの貢献もしていない、生きていても仕方ないと言う感覚が一番苦しく、最も孤独を感じさせるもので

これは苛烈だった離脱症状よりずっと苦しかったです。

ミーティングの効用って、一義的には話すことによるカタルシス効果。

同じ経験、同じ気持ちを共有し、安心と共感のある場所で、普段話せないでいることを自分の気持ちに正直に話せる「手放す」効果。

これは絶大です。

加えて話すことは、それ自体が高度な知的作業。

酒や薬、あるいは孤独な生活で損なわれた脳を活性化し、その機能を劇的に回復させる働きを持っていますが、

実は「聴くこと」も「話すこと」と同じくらい脳を活性化させます。

それだけではなく、
苦しんでいる人、孤独な人、自分と同じ経験を
「聴いてあげられること」「共感してあげられること」

それは最も簡単に「人の役に立てている」と実感できることです。

「傾聴ボランティア」って、ボランティアする側のためにある、give & takeの関係。


断酒・断薬してソーバー(飲んでいない、素面の時間)が長くなった先行く仲間。

ミーティング中ほとんど話さず、ずっと黙って静かに人の話を聴いている彼ら彼女らの姿。
何のために? と不思議に思っていたものです。

「聴かせてもらうためにここを開いている、参加させてもらっている」
これは必ずしも謙虚な訳じゃなく、

心底「その場」に
新しく繋がってくる、まだひどく苦しんでいる仲間に
彼らの方が助けられている、
感謝しているんだということ

それがソーバー5年を過ぎてようやく、少ーしずつ解る様になってきました。

聴かせてもらうために
出させてもらっています。

改めて
ありがとございます。

[MDAAについて]
・MDAAは処方向精神薬で依存、離脱症状、副作用や後遺症、減断薬に伴う悩みなどの問題を抱える当事者、家族、関係者が集まる自助グループです。

・ニックネームでの参加を推奨しています、どこまで自分のプライバシーを明かすかは自分で決められます。

・守ってもらうこと:
①自助ミーティングは言いっ放し・聞きっ放しが基本です。

自分が経験したこと以上の医学的な助言はお控え願います。

各人の経験と力と希望を分かち合う場です。 

議論や討論をしたり、対外的な意見を纏めたりする場所ではありません。

人や人の意見を否定したり、裁いたりすることはお控え下さい。

②ミーティングは秘密会です。ミーティング会場で聞いた話は絶対に外に持ち出さないで下さい。

途中参加、退出も自由です。
初めての参加でもお気軽に