11月27日の「みのお森の学校」は、本来なら13日の午後に行う予定だったのに、雨のために延期された「雑木林の整備」の実習を行いました。ヘルメットやノコギリがあるなら持参してくださいというので、ザックに詰め込んで出かけました。
9:30過ぎに阪急電車箕面駅に到着。天気も良く、ちょうど紅葉シーズンとあって、予想はしていましたが、駅前は滝道に向かう人でごった返していました。
そんな混雑を尻目に、今回の参加メンバー16名は、スタッフと一緒に駅前からタクシーに乗って、以前植生調査をした「こもれびの森」へ向かいます。
こもれびの森周辺も紅葉が見頃になっていました。
今回実習を指導してもらうのは、「箕面の森きこり隊」のメンバーです。
実習の前に、過去の実習の復習として、リーダーの成瀬さんの指導で、葉っぱの形状をみて樹木名を当てるクイズが行われ,
「これはリョウブちゃう?」
「いやタカノツメやで!」
「ヒサカキと思う」
など、いろんな意見が出て、盛り上がりました。
この日は枝木を切るとあって、安全のため全員ヘルメットを被り、手袋をはめ、支給されたノコギリと剪定バサミを身につけます。私は、登山用のヘルメットと、以前「はじめのいっぽ」というボラ団体でトレイル整備をしたときに使った自前のノコギリを身につけてスタート。
実際に木を切る前に、きこり隊のメンバーが予め用意してくれた木で、ノコギリの使い方の練習。初めてノコギリを使うというので苦労しているメンバーもいました。
10:30過ぎから、以前植生調査で入った、10m X 10m の区切られたエリアで、伐採作業に望みます。ナンバリングされた木を目安に、特に多いヒサカキやアラカシなどの常緑樹を選んで、地上から30cm〜50cmの高さでノコギリで切断します。
切った枝葉は、剪定バサミなどで枝を切り落とし、適当な長さで切断した後、谷に向かって直角に並べて「土留め」とします。
1時間ほど作業をすると、低木の常緑樹がほとんど取り払われて、日差しが差して風も通る様になりました。寒いかな?と思っていた山の中も、体を動かすと汗ばむほどです。
(作業前と後のbefore after の写真は撮り忘れました)
次に太い樹木の伐採手順を、成瀬さんが説明します。
倒す木を選んだら、まず倒す方向にロープをかけます。
離れた樹木に、こんな滑車を掛けて、ロープを安全な方向に倒す補助にします。
そして倒す方向に直角の角度で、水平に切れ目を入れます。
その後切れ目を基準に、斜め上30度から45度の角度で「受け口」となる切れ込みを入れます。
受け口の反対側の真ん中から2/3くらいの位置に、「追い口」となる切れ込みを入れ、幹の直径1/10くらいのところで切るのを止めます。この残った部分を「つる」と呼ぶそうです。
最後に切り倒す前に、切る人が周囲の安全を確認して、木が倒れそうな方向に人がいない様に指示して、最後の切り込みを入れます。ロープの先の人が引いて、伐採完了。今回は細い木でやりましたが、チェーンソーを使った太い木でも基本は同じだそうです。
倒した後は、枝打ちをして幹を適当な長さに切る「玉切り」をして終了です。
12時を過ぎたので、みんなで昼食タイム。その間では、きこり隊が用意してくれたヒノキの木材を自由に切って持ち帰ることもできました。いい匂いがします。
最後に実習の感想を1人ずつ発表して終了し、ここで解散になりました。私は他のメンバーと共に、瀧安寺へ下りる道へ。途中にある望海丘展望台からは、知る人ぞ知るフラミンゴの形をした松の木がかすかに見えます。(写真中央)
瀧安寺まで来ると、滝道を行き交う人たちでいっぱいでした。
人の間を縫う様に降りて、紅葉のきれいなところでパチリ。
久しぶりにノコギリを使った整備作業でした。伐採作業の手順を詳しく説明をしてもらって、闇雲に伐採するのではなく、安全面を含めて細かい確認が要ることがわかったのが、今回一番の収穫でした。