山田洋次監督と豊中市 | 晴走雨読な日々〜Days of Run & Books〜

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「男はつらいよ」シリーズ作品などで有名な山田洋次監督が、実は大阪府豊中市生まれというのはあまり知られていません。監督が豊中名誉市民に推薦されたのも、最近のことです。

 

そんなエピソードを元に、もっとその作品と監督の素晴らしさを広めようと、2014年に「とよなか山田会」なるものが結成されました。

 

豊中市立文化芸術センターでは、毎月作品を替えて割安な料金で映画上映している「とよキネマ」というイベントをやっています。そのイベントでは時々山田洋次作品を上映しているのですが、上映前にはとよなか山田会の方が、山田監督とその作品に関わるいろんなエピソードを披露してくれて、これが結構面白いのです。

 

昨年には「小さいおうち」が上映されました。原作は中島京子さんの直木賞を受賞した小説なのですが、映画で映し出される小さいおうちは赤い三角屋根が特徴です。

 

実はこの赤い三角屋根の家は、山田監督の生家をモデルにしてるのを初めて知りました。90年以上前に山田監督のお父さんが設計したという赤い屋根の家が、外観はそのままで現存していて、別の家族が暮らしておられると聞いて驚きました。

 

家の外観はこんな感じです。(写真は豊中市のHPから)

 

映画「小さいおうち」の家とはかなりデザインが違いますが、雰囲気は伝わりますね。

 

映画は昭和初期の東京の中流家庭の生活が描かれています。主演の松たか子を始め演技派の俳優陣が多く出演していて、それなりに見応えはありました。昭和の良き時代がノスタルジックな映像やセリフとともに描かれていて、恋愛映画でもあり、サスペンス要素もあり、今までの山田作品とはちょっと違ったストーリーが面白かったです。

 

先日上映されたのが「母と暮せば」。山田洋次監督が主演の吉永小百合さんを初めから当て書きしたという作品です。もう70歳を過ぎたとは思えない吉永さんの演技とともに、息子役で共演した二宮和也君の好演もあってヒットしました。これも今までの山田作品とは雰囲気の違ったファンタジー作品に仕上がっています。

 

亡くなった井上ひさしさんが、広島の原爆を扱って書いた戯曲「父と暮らせば」と対になるものを残すため、山田監督は長崎の原爆を扱った「母と暮せば」を作ったそうです。

 

吉永小百合さんの演技は今更言うまでもありませんが、「硫黄島からの手紙」でクリント・イーストウッド監督に絶賛されたという二宮君の演技は、この作品でもアイドルとは違った面を見せてくれています。

 

そして、「ちいさいおうち」と「母と暮せば」の両方に出演していて、重要な役割を演じているのが黒木華さん。(華と書いて”はる”と読みます)

 

どちらも控えめな役どころながら、しっかり存在感のある演技で印象に残ります。決して美人顔ではありませんが、これからも注目していきたい女優さんの一人ですね。

 

今年は「男はつらいよ」シリーズが始まって、50周年ということで、「おかえり、寅さん(仮題」という映画が年末に公開予定だそうです。「寅さんシリーズ」は若い頃3本立ての上映で観たりして、ほっこりした気分で映画館を出た記憶があります。

 

寅さん役の渥美清さんはもちろん亡くなっているのでCGで合成処理での出演だそうですが、さくら役の倍賞千恵子さんやその夫役の前田吟さんなどはそのままの役で出演されるとか。ちょっと楽しみです。