●『きみのお金は誰のため』は、
小説の形で、お金と社会のしくみを教えてくれる本だ。
読み終わったあと、
お金、社会、働くことに対しての見方を変えてくれる。
GWでも仕事に行く日があり
「なぜ他の多くの人が休んでいるときに自分は仕事に行かなければならないのか」
まるで罰ゲームのように労働をイメージしていたが
この本に
『自分だけで解決できない問題を他の誰かにパスして解決してもらっている』。
と書いてあり納得させられた。
例えば、
お弁当を朝早く起きて作ることができないから、駅前のコンビニで買う。
(昼ごはんの問題解決)
◯駅から×駅まで、ちょうどよい時間に一人で移動できないから、電車を利用する。
(移動の問題解決)
我々は、それに対価を払っているだけ。
この考え方に救われた。
主人公は中2の優斗。
ぐうぜん出会った、七海という若いバリキャリ女性と一緒に、投資家である「ボス」の「お金の向こう研究所」を訪れる。
優斗の家は商店街のとんかつ屋で、
一生懸命働く両親や、奨学金で大学に通おうとする兄と暮らしている。
資産家であるらしいボスや、バリキャリの七海に少し反発や引け目を感じながらも、
ボスの講義を聞きながら、【お金】【社会】【格差】について知っていく。
読んだら、
自分の身の回りの暮らしや、社会に対する理解が一歩深まった気になれる。
「社会の一員である」ということが
具体的にはどういうことなのか?
お金の動きや、それにまつわる社会のしくみを
俯瞰で見せてもらった感じがする。