
映画「生きのびるために」(2017)を観ました。
解説
『生きのびるために(ブレッドウィナー)』
11歳のパヴァーナは、アフガニスタンの戦争で荒廃したカブールにある小さなアパートの1つの部屋で、教師だった父、作家の母、姉と幼い弟と暮らしています。タリバンの支配下に生きるパヴァーナは、父が語る物語を聞きながら成長し、市場で人々に手紙を読み書きして生計を立てる父を手伝っています。 ある日、父親がタリバンに逮捕され、パヴァーナの人生は一変します。タリバンは、男性を伴わずに女性が家を出ることを禁じているため、家族はお金を稼ぐことも、食料を買いに行くことさえできません。 一家の稼ぎ手として家族を支えるために、パヴァーナは髪を切り“少年”になります。そして危険をかえりみず、パヴァーナは父を救いだす方法を探そうと決意するのですが…。
映画紹介記事より抜粋
他の人の感想
saskia
ある日突然父親がタリバンに連行されてしまった少女は家族の為に髪を切って
少年になりすます。
タリバン政権下では女性のみでは物を買うことができない。
出歩くこともできない。
女性の人権はない。
「怒りでなく言葉で伝えて」
言葉で伝えればわかりあえることもある。
怒りは怒りしか呼ばない。
この手の作品を観ると毎回同じことしか言えず不甲斐なくて申し訳ない。
戦争のない国に生まれて毎日平和なことは当たり前じゃない。
少年になりすます。
タリバン政権下では女性のみでは物を買うことができない。
出歩くこともできない。
女性の人権はない。
「怒りでなく言葉で伝えて」
言葉で伝えればわかりあえることもある。
怒りは怒りしか呼ばない。
この手の作品を観ると毎回同じことしか言えず不甲斐なくて申し訳ない。
戦争のない国に生まれて毎日平和なことは当たり前じゃない。
ろ
イスラム教で女性が一人で出歩いてはいけない、皮膚をなるべく出してはいけないのは女性蔑視的なものからではなく、男性から身を守るためだったはずが、今では女性の権利を踏みにじるものに成り下がってしまっている、というようなことを習ったことがある。
今作でも女性であるために一人で出歩くことが出来ない主人公は男装してなんとか生き抜こうとする。辛い現実を生き抜くために自分で物語を作ってそれを糧にする主人公の健気な様子が見ていて辛い。
最近アスガー・ファルハディ作品を見ていたから同じ中東でも生活環境がここまで違うものかと驚かされた。
今作でも女性であるために一人で出歩くことが出来ない主人公は男装してなんとか生き抜こうとする。辛い現実を生き抜くために自分で物語を作ってそれを糧にする主人公の健気な様子が見ていて辛い。
最近アスガー・ファルハディ作品を見ていたから同じ中東でも生活環境がここまで違うものかと驚かされた。
フィルマークスより抜粋
父を助けるために髪を切り女から男になって外出する。
働き、買い物をする。
ようやく父のいる監獄に行き心ある人のおかげで父を助け出す。
タリバン政権下での女性の生きづらさ。
男性がいない家庭の生きる困難さが伝わってくる。
11歳のパヴァーナがなぜ父を助けることができたのか?
まず自分が父を助けるという主人意識を持ったこと。
母も姉もましてや幼い弟も頼りにならない。
自分がやらなければ誰も頼れないことをわかっていた。
もうひとつはその決意がどんなことがあっても変わらなかったこと。
父に教えてもらった文字を武器にして手紙を読む商いをしていた時に出会った男が刑務所の父を助けるきっかけを与えてくれた。
以前に訪ねた時はとりつく間もなく追い返された。
何の宛もなかったのに諦めなければチャンスを呼び込むことが出来る。
パヴァーナの姿が場所や時を越えて絶望に立ち向かう勇気を与えてくれる。