
映画「ロスト・ドーター」(2021)を観ました。
あらすじ
ひとり海辺のバカンスに訪れたレダ (オリヴィア・コールマン) は、ビーチで若い母娘から目が離せなくなります。彼女たちの目につく関係 (そして騒々しくて横柄な大家族) に動揺したレダは、自分が未熟な母親として恐怖と混乱でピリピリしていたころの記憶に押しつぶされそうになります。そして、衝動的に起こした行為が引き金となり、レダは心の中の奇妙で不気味な世界へ迷い込んでしまいます。若いころに母親として尋常ではない選択をしたこと、そしてその選択がもたらした結果に対峙することを余儀なくされます。
フィルマークスより
冒頭からラストまで緊張感が途切れません。
レダに目を奪われます。
どういう人物で。
どういうストーリーなのか。
ドラマは48歳の英国の比較文学の教授、レダ・カルーソ(オリヴィア・コールマン)が、ギリシャの風光明媚な港町へ休暇でやってくるところから始まる。ビーチで海を眺めながらのんびりと過ごしていると、騒々しいイタリア系アメリカ人の家族がやってくる。幼い娘を連れているニーナ(ダコタ・ジョンソン)の言動に、レダは不安とも反発とも受け取れるような強い感情の揺らぎを見せる。
ある日、同家族の妊娠中の女性カリーから、家族が一緒に座れるように場所を譲ってくれと頼まれるが、レダはきっぱりと断る。口汚く罵られても動じないレダ。しばらしくして2人は会話を交わし、レダには2人の成人した娘がいることがわかる。別の日には、ニーナが夫と口論している間に人形遊びをしていたはずの娘エレーナが行方不明になる。取り乱すニーナを見ながら、レダの脳裏には幼い2人の娘の子育てに格闘していた若い頃(演:ジェシー・バックリー)の記憶がよみがえる……。
「ロスト・ドーター」記事より
かつて幼い二人の娘の子育てを放棄し、教授への夢を取った記憶を思い出します。
彼女がどういう人物でどんな人生を送ってきたのかが女児明かされていきます。
しまいには、エレーナの大事にしていた人形も盗んでしまいます。
最後盗んだことをニーナに告白してかんざしで脇腹を刺されるレダ。
とにかく一ミリも彼女に同情させない距離感で人物を描きます。
その佇まいが映画を越えてリアルです。
母性が足りない女性の生き様がこれでもかと映し込まれています。