
映画「死の棘」(1990)を観ました。
以下映画紹介です。
死の棘
The Sting of Death
Shi no Toge
監督:小栗康平
出演:松坂慶子、岸部一徳、木内みどり、松村竹典、近森有莉、山内明、平田満、中村美代子
ジャンル:ドラマ
1990年
日本
115分
音声:日本語
字幕:
G
©1990 松竹株式会社
第43回カンヌ国際映画祭審査員グランプリ&国際批評家連盟賞受賞 小栗康平監督が島尾敏雄の小説を映画化した長編第3作
オススメポイント: 島尾敏雄が妻との関係を描き日本文学大賞、読売文学賞などを受賞した同名の私小説的作品を、『泥の河』(1981)、『眠る男』(1996)【7月13日まで配信中】の小栗康平監督が、映画化した長編第3作。松坂慶子と岸部一徳がノー・メイクで演じた鬼気迫る壮絶な演技が高く評価され、第43回カンヌ国際映画祭で審査員グランプリと国際批評家連盟賞を受賞。第14回日本アカデミー賞では主演男優賞、主演女優賞、撮影賞、照明賞、録音賞、1990年キネマ旬報ベストテン主演男優賞、主演女優賞を受賞したのをはじめ、数多くの映画賞を受賞した。
あらすじ: ミホとトシオは結婚10年の夫婦。第二次大戦末期の1944年、二人は奄美大島・加計呂麻島で出会った。トシオは海軍震洋特別攻撃隊の隊長として駐屯し、島の娘ミホと恋におちた。死を予告されている青年と出撃の時には自決して共に死のうと決意していた娘との、それは神話のような恋だった。しかし、発動命令がおりたまま敗戦を迎え、死への出発は訪れなかったのだ。そして現在、2人の子供の両親となり、平穏な日常を送っていた中、トシオの浮気が発覚し、ミホは次第に精神のバランスを崩して激しい発作に襲われる。トシオはミホの心の病に献身的に向き合おうとするが…。
【配信期間:2022年6月27日~7月26日】
ジャイホー映画紹介記事より抜粋
人の不幸は密の味。
結婚して10年。男と女、二人の子供がいます。
夫の浮気がきっかけで狂い始めた妻との夫婦生活。
妻の狂気は次第に夫にも伝染する。
狂気と笑いは紙一重。
あまりに行き過ぎたその姿は、はたから見ているといつしか笑いに転じます。
松坂慶子のスッピン姿、岸部一徳の無防備な姿勢の存在感はしばらく目に焼きついて消えてくれません。
そんな夫婦で狂いゆく姿は二人の無邪気な子供の姿との対比によけいに哀れに感じます。
これでもかと地獄のような夫婦の姿を(時に浮気相手も交えての)見せつけられて少しは世の中から浮気がなくなれば幸いですが。
それでも懲りずに浮気をするならばこの映画のような修羅場も覚悟してからやりなさい。
そう見るものに問いかけているかのような行き過ぎた狂った可笑しい夫婦の映画でした。
二人の浮気の代償はあまりに大きい。