
映画「満月の夜」1984年エリック・ロメール監督
観ました。
解説
エリック・ロメール監督による「喜劇と格言劇」シリーズの第4作。パリ郊外のアパートで建築家の恋人レミと暮らすインテリアデザイナーのルイーズ。生真面目なレミと自由奔放なルイーズの間には口喧嘩が絶えない。レミとの生活に息苦しさを感じたルイーズは、パリに自分だけの部屋を借り、妻子持ちの親友オクターブと遊び歩くようになるが……。2人の男と2つの家の間で揺れ動く女性の感情を繊細に描き出す。主演のパスカル・オジェは本作でベネチア国際映画祭主演女優賞を受賞したが、その直後に25歳の若さで急逝した。共演に「クレールの膝」のファブリス・ルキーニ、「ニキータ」のチェッキー・カリョ。
映画. comより抜粋
他の方の感想が気になりフィルマークスを覗いてみました。
こぼ 2022/6/15
だよね、、っていうオチと流れ。
ちゃんと人と向き合おうと思いました。
なかなかに身勝手な彼女、そんな彼女を魅力的に感じてしまうのは分かるな。言ってる事もやってる事も支離滅裂だが彼女の自分を持ち過ぎているところは好きだな
特に大きな事件があるわけでもなく、
女と男の恋愛の週末へとゆる~く向かっていく物語。
自由奔放そうに見えて実は現実的で、肉体関係のある浮気までしない主人公。彼氏を愛していないわけじゃないけど、愛が同情になりそうで、他の男と会っては、彼に会いたくなる。
なかなかこじれた愛情を持っていた彼女が、最後男にフられて泣くシーンで、こういう女いたな~と謎の懐かしさを覚えた。
気持ちがいいくらい身勝手!!!
そして言ってることめちゃくちゃ笑
(まあ、身勝手だからなんだけど笑)
こんな性格で
めちゃおしゃれで
かわいいの
羨ましいわ。
パリのおうちは
パルテノン神殿みたいだったし。
ダンスシーン部屋明るすぎだし。
ダイヤル式電話かわいすぎるわ。
てか、あの保温可能ポットほしい。
ていうか、
彼女の身勝手さは
たぶん満月の夜のせいじゃない笑
湯っ子の感想・評価
「二人の妻を持つ者は心をなくし、二つの家を持つ者は分別をなくす」。
言ってることとやってることが違うクイーン・ルイーズちゃん。美人でスリムでしなやかで、声がかわいくてヘンな髪型(当時の流行り?)。彼女みたいな子、むかし友達にいたような。何かを欲しがる前に与えられて、与えられたものだけでなんとなく過ごしてきたら、自分が何を欲しがっているのかわからないまま、体だけ大人になっていたみたいな子。満月の夜、そんなことに気づいたのかと思いきや、たぶん彼女は月の満ち欠けのように同じことを繰り返す。満ち欠けを何周したら、自分の本当の気持ちをみつけられるんだろうね。
ロメール映画に出てくる女の子たちがみんなかわいいのに、男性たちはどうしてこうも魅力がないのか。ルイーズはハナから男として見てなかったけど、満月の夜のカフェでルイーズと隣り合わせたおじさんは、もっさりしてるけどいい男。ルイーズが本当のことを話した唯一の男みたい。
本作は「緑の光線」と一緒に評されることが多い。自分を見つめて、少し成長したデルフィーヌには、ロメール先生はちゃんとご褒美をくれる。でも、自分と向き合わずに他人に依存してるままのルイーズに、ロメール先生はキビシイのだ。
本作の撮影の後、主演のパスカル・オジェは24歳の若さで急逝したとか。本作では、どうしてもあの髪型が気になって仕方なかったので、違う髪型の彼女を見てみたかったな。そして、誰かに似てると思ったら、むかし出てたタレントのマリアンだった。最近懐かしネタばっかり言ってごめんなさい。