私はトム・クルーズではありません。
しかし、その日は朝からトム・クルーズにならなければなりませんでした。
なぜなら3つのミッションをこなさなければならなかったからです。
日曜日の朝、まだゆっくりしていたい時間からミッションが始動しました。
ことの発端は、1週間前にはさかのぼります。
今月一杯で引き渡す予定の住まいからすべての荷物を移動させるのも残り3日となりました。
大掛かりな荷物も含めた大量の荷物を運び出すためにレンタカーも予約中です。
レンタカーを予約した日曜日の前日の土曜日の晩に、まさかのレンタルビデオを借りるという暴挙に出てしまいます。
借りたDVDは、2作品。期間は1週間。
それを過ぎたら延滞金が待っています。
でもなんとか見れたのは1作品だけ。
もう1作品はあまりに眠くて見るのを断念しました。
そのまま、すぐ返却していればこんなことにもならなかったものの。
往生際わるく、引越し先で見ようとします。
しかし、その考えはあっけなく崩れさります。
なかなか時間が取れません。
せめて、返却日の前日に見れればとの目論見も帰宅時間が23時30分を回り叶いません。
返却日当日、引越し先の新しい住まいから遠く13キロ離れたレンタルビデオ屋に開店前に返却しなければなりません。
時間までに借りたDVD2枚を無事に返却するのがミッションの一つめ。
グーグルマップでは、13キロ先のビデオ屋まで60分と出ます。
そんなにスムーズに行かないはずなので、余裕をみて2時間前の朝7:00に出発します。
9:00までに返却できないときは延滞金がかかってしまいます。
慣れない道をグーグルマップを見ながら進みます。
ひたすら自転車のペダルを漕いでようやく目的地に着いたのは、15分前。
やはり、グーグルマップをそのまま信用してはいけません。
信用していたら間に合いません。
便利だが使い方を間違えると不便になります。
もう一度中身を確認してDVDを返却ボックスに入れて。
ミッション1つ目、無事に終了。
次のミッションは、世田谷区の図書館に借りている本を4冊返却すること。
自転車で、13分。開館前に返却ボックスに4冊の本を順番に入れました。
ミッション2つめ、無事に終了。
今まで住んでいた家を覗くが隣の人が外で洗濯機を回していたので寄るのを辞めます。
最後のミッションを片づけて朝10:00までに帰らなくてはなりません。
3つめは、杉並区の図書館に借りている本を返却して予約した本を受け取ること。
また、借りると返しにくるのが大変なので借りない方が良いのだが、読みたい本だったので誘惑に負けてしまいます。
目的地の杉並区の図書館に向かいます。
手続きを済ませて、3つめのミッションも無事に終了。
最後は時間までに無事に帰宅するのみ。
時刻は、9時05分。
来るときは、グーグルマップを見ながらでしたが、帰りは覚えるために見ないで帰ることにしました。
自転車に追い抜かれながら、マラソンランナーにも抜かれそうになりながら、向かい風の中を必死にペダルを踏みます。
所持金90円で喉が乾いても諦めていましたが、どうにもたまらずコンビニに駆け込みました。
カフェオレを片手にレジで精算、なんとかポイントでしのげました。
サドルの位置を高くしたり、コンビニのトイレを借りたりしながら、なんとか往復26キロの道のりを無事に走りきりました。
「弱虫ペダル」の作者渡辺航 は、「漫勉」の取材の時に昨日は160キロ走りましたとサラッと話していました。
26キロで膝がガタガタふるえているのになんという体力だと思い知らされました。
帰るべき予定の時間には間に合いませんでした。
帰ったのは、10時40分でした。
明日の朝が心配です。
足が上がらなくなるのではないかと。
こんな朝からミッションかよ。
そう叫びたいくらいです。
何とか、ミッションは完遂できましたが、そのあまりにも必死に取り組む姿は、トム・クルーズとはえらい違いです。
でもカッコつけても仕方ありません。
これが私の「ミッション・イン・ポッシブル」だからです。
ミッション・イン・ポッシブルってどういう意味?