
言いました。
もう何十年も床屋に行って
いません。
最後に行ったのは
いつだったか思い出せません。
吉祥寺か渋谷の
1000円カットの店に行っていたのですが。
行かない理由は
ずっと髪を伸ばしているからです。
なんて
うそです。
でも、ギネスとかに載っている
ずっと爪を切らない人の写真を
見たことかありますが
仕事とかどうしているのか
ずっと
疑問に思っています。
床屋に行かなくていい理由は
もう何十年も家で
妻に髪を切って
もらっているからです。
何日か前から
そろそろ髪を
切らないと私の髪を見て
妻が言っていました。
その日
しばらく切っていない髪を見て
韓国ドラマをテレビで
見ていた私の横で
「区切りがいいところで
髪を切ろう」
と妻が言いました。
見ていたテレビが
とりあえず終わったので
妻に言うと
妻が言いました。
思わず耳を疑った
その一言に
こらえきれずに
吹き出してしまいました。
疲れていたからと
妻は言い訳していました。
もしかして
妻がこの文章を読むかもしれません。
その時は、
恥ずかしさのあまり外出できなくなるかもしれません。
でも確かに
聞きました。
髪を切る前に
その時妻は
こう
言いました。
「始めまるす」
と。
生まれて初めて聞いた言葉であったことは
言うまでもありません。