先日、平成22年2月5日、
およそ3年ごしと聞く大阪地裁での「ひろしまドッグぱーくボランティア基金等返還請求訴訟」の一審判決がくだされた。
公開された判決文の最終章近くでのくだりに、
・・・原告らの主張する支援金等の交付や労務の提供は、
被告に対する書面によらない贈与又はボランティアとしての活動参加と解すべきであるから、
被告はその過剰金の使途等について、道義的な責任を負うことはあっても、
原則として返還等の法的義務を負うことはないというべきである。
なる一文がある。
末端市民感情的には
・ ・・原告らの主張する支援金等の交付や労務の提供は、
被告に対する書面によらない贈与又はボランティアとしての活動参加と解すべきであるから、
被告は原則として返還等の法的義務を負うことはないが、
道義的な責任は負うべきである。・・・以下云々
こうあるべきと思うし、原告側の主張についてもそういったあたりへの踏み込みの期待があったものと察するが、結果的にその日の判決は、
心ある人たちには不本意であり、そして理不尽なものとなってしまった。
もっとも、ある種の人たちにとっては有頂天を覚える画期的な司法裁定を得た日となったのも事実である。
判決文を読めばわかるが、そのある種の人たちにとっての成果の第一は、
少規模な犬・猫ペットの愛護団体であれば募金集金会計の杜撰やむなし、
そして、その使途の仕分け不能も愛護活動を優先した意図せぬ結果でもあれば、
募金の使途が愛護活動だろうが、生計と蓄財を目的とした稼業の方便であるかについても、
大前提が「 愛護団体によるボランティア活動 」なるが故に不問、
という画期的なものなのである。
ペット等の飼養業者、飼養する個人、そして愛護団体等をしばる法律として、
いわゆる「 動愛法 」というものがあるが、これがまた実効力のない法律なので、無視は当然とする中で、
今回の判決に「 個人情報保護法 」を加えてみると、
「 動物愛護団体 」の自称はすでに、警察・司法、税務といった公権力からの不可侵事業への認証を得たともいえてしまうのだ。
そもそも裁判判決というものは、以後の類似判例の指標となることが現実だそうだから、
こと今回の判決が示すところは、
「 動物愛護団体 」を自称し、支援の金や物資による集金稼業で生計蓄財を目的とする
「 なんちゃって愛誤 」なり「 エアー愛護 」も合わせワザで司法による事実上の認可を得たということになってしまう訳だ。
・・・やれやれ、
まずは、ブログでいいから「 愛護団体 」のホームページを立ち上げて、クレクレ募金を開始する。
すでにそれまで犬の売買に係わる事業主ならば、それまでの売買を、
引き取り、譲渡という使う言葉の変換だけで、
かねての事業は継続のままのバイトにもなる。
ホームページでは、もちろん状態不良な犬の画像は必須だ。
ビフォーアフター的な犬の状態写真も愛護団体としての活動紹介には有効だが、
金品の支援には直接つながらない。
ここは、世に多数存在する「 哀犬無罪 」を盲信する愛犬家たちの脊髄反射に訴えねばならないので、
かわいそうな犬の画像掲載をより多数にするべきだ。
画像は使いまわしでもパクリであってもかまわない。
個人情報の保護を盾に使えるので、関係者以外がその施設実態と対比の機会はない。
AさんBさんへの犬の引き取りと譲渡についての活動成果の紹介も外してはならない。
愛護団体としての会則と、収支報告も必須だ。
活発な愛護活動と、より透明性の高い会計報告は、
支援者候補の信用と信頼を得るのに必須条件だということだ。
もちろんこれらの全ては、エアー愛護でも全く差し支えはない。
犬の飼養の役所への届出義務はどこにでもあるが、届出期日には数ヶ月の余裕があるので、
もしも飼養内容につき説明を求められても期間内での里親移動、
その説明だけでことは足りるし、報告義務もない自在性ある制度なのが実態だ。
しつこく言うが、それにそもそも個人情報は保護されるべき権利でもあるので、
敷地への部外者の立ち入りは拒否もできるし、その権利は実際にはいない里親にだって有効だ。
ただ、犬・猫のいないまま、愛護団体を自称するのは勝手だが、
ホームページの出来が良すぎると里親候補の来場があるかもしれない。
いくらエアー愛護でも実際に入金なり支援物資が集まりだしたら、
告発への予防線として活動口実の犬・猫の存在は必要だ。
その世界の住民のネットワークは限られているから、
悪評はすぐに広まり集金事業に支障がでるのは必至だし、
その前に募金詐欺だと警察に通報されてしまうかもしれない。
すでにこのように虚実ないまぜな活動実態を持つ団体の存在もありそうだが、
その彼らに対してもこの判決は朗報だろう。
結論を言えば、実態との差異の咎め立てを受ける要素は、
こと「 動物愛護団体 」に限って言えば
ない!
ということが、現実になったということでもある。
それに、仮想世界でもあるインターネットによる情報は伝聞でもあり、
それらを元にしてその虚実を問うことは適切ではないようなことを、
先の判決では裁判長ドノも申しておられる・・・!
この調子だと
「 大阪地方裁判所認証動物愛護団体第一号 」の合法化に勢いづいた二号三号を勢いづかせるばかりだろう。
ところで、一気に話題を拡大してしまうが、
法と秩序というものは、国家という権力者のための機能維持システムにすぎない。
国民の幸福よりも国益が優先なのは当然で、その原資は、国民からの税金による。
今回の判決は、ニセやエセやらホンモノの判別不能に対し、
精査なくその自称を裁判所は優先したということでもあり、
国内各所ですでにおそらく実在のあるアイゴ自称の募金詐欺の有効までも示したうえで、
さらに実態として、それらすべてが「 非課税アイゴ 」の対象でもあれば、
国内の道徳律の混乱と非課税事業奨励による国益毀損の礼賛を示すものと言えるところで、
裁判長には多忙な中での手抜きよろしく瑣末で細事な案件のひとつだったのかもしれないが、
非国民な判定は、おおいに問題の残るものと言えよう。
話題を戻して現実的な結果だけをとらえれば、
「 動物愛護 」の世界だけは今後も
騙されてはいけない世紀末の風情漂う近づきたくない世界のままだということだ。