「東京ブギウギ」の服部良一音楽&笠置シヅ子出演の1949年の市川崑監督作品です。Amazonプライムにあったので「ブギウギ」最終回に合わせて観ました。
汚いアパートの一室で自殺を図った三木は給仕のしんに止められ、死を選ぶに至った半生を回想する。三木は作曲家で、才能を認められず酒浸りの日々を過ごしていた。そんな彼を歌手の福子としんが優しく見守っていたが...
最初に服部良一の音楽を使っているけど、物語は服部良一の半生を描くものではないと言うお断りがでます。
音楽は「雨のブルース」「蘇州夜曲」「湖畔の宿」「夜のプラットホーム」「私のトランペット」「セコハン娘」「ブギウギ娘」など服部良一サウンドいっぱいで笠置シヅ子もたびたび歌声を聴かせますが、主人公は服部良一本人の生き方とは全然違うやさぐれた若い作曲家です。そんな彼に一途な愛を捧げる不幸な身の上のヒロインとのメロドラマが展開する作品でした。
市川崑がこんなベタベタしたメロドラマを作ってたのが意外です。市川崑自身は手ごたえを感じた作品だったらしいですが、世間から酷評されたそうです。
まあ笠置シヅ子の明るい曲を楽しみ観に来た人にはこんなしみったれたメロドラマは余計な感じはするだろうなと思います。淡谷のり子も出演しているので「ブギウギ」ファンは必見だけど。
服部良一に対する先入観とか笠置シヅ子を目当てにしていなければメロドラマとして楽しめたかも。