
24歳で他界した遠藤和(のどか)さんが亡くなる10日前までつづり続けた手記「ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記」を、「溺れるナイフ」などの山戸結希監督が映画化したラブストーリーです。
青森県に暮らす遠藤和と将一はぶつかりながらも、かけがえのない日々を過ごしていた。そんなある日、和は医師からステージ4の大腸がんを宣告される。将一は和を一生大切にすることを誓う。将一との子どもに会うことを願う和は自身の命をつなぐ抗がん剤治療を止めるという、あまりにも重い選択をともなうもので…
初日のレイトショーで観ましたが客席がほぼ全部埋まっていてびっくりでした。
山戸結希監督がメジャー作品を手がけてから、寡作になっていて心配でしたがこの作品を観たら、ちゃんと大人な作品に仕上げていて、いい監督になったなと実感出来ました。
大腸がんで若くして亡くなる女性が余命わずかなことを知りながら結婚、出産するお話を夫と家族の見守る姿から描くようになっていたので、適度な距離感でヒロイン寄り添い、ベタなお涙頂戴になることなく描いていました。
川口春奈がかなりげっそりして、渾身の演技を見せ、終盤はすっぴんでした。
高杉真宙さんの献身的な夫の一本気な感じもいいし、妹1の松本穂香さん、妹2の中島瑠菜さん、静かに強く見守る母親、小林聡美さんも絶妙でした。
あと山戸監督作品の常連上埜すみれさんもしっかり出演していて安心しました。
でも一番のインパクトはがん患者仲間ヒカリ役の森田望智さん、あのキャラはなかなか普通の俳優ではあそこまでやりきれないと思います。
撮影も美しいし、編集もありきたりじゃなくてベタな展開を新鮮に見せてくれているし、トンガリ過ぎずベタにならずの滅茶苦茶いいところで成立していました。
印象的だったの2度登場する八甲田ロープウェーのシーンで、高杉さんと川口さんが行ったときにあるものを手にもっていて、何だろうと思っていたら、終盤にそれがちゃんと登場してすっきり。
そんな感じで非の打ち所のない滅茶苦茶泣ける良い作品でした。