「聖なるもの」の岩切一空監督のPFFアワード2016準グランプリやカナザワ映画祭2016の観客賞&出演俳優賞に輝いた自主作品です。
大学で誘われるまま映画サークルに入った僕は部室にあったカメラを借りて映像日記を撮り始めるが行く先々に一人の女の子が現れ…
監督のツイートによると「聖なるもの」はこの作品の続編だそうです。
基本的には二作とも作風はほぼ同じです。
イケてない主人公が女性たちに執着する感じがよくて、その女の子の捉え方がただごとではありません。もはや実録ホラーなみの見せ方です。
編集のテンポやテロップの使い方がカンパニー松尾の進化系みたいで小気味いいです。
井口昇監督の「惡の華」のメイキングを岩切監督が撮ったそうですが、井口監督とも同じ匂いを感じます。ドMの妄想爆発な内容も素晴らしいです。
監督自身がなかなかの名優であることも井口イズムを感じます。
花さんの存在感がたまらなく良くてこんな風に撮れるのは監督のセンスという他ありません。
ちゃんとサービスカットもあるし。
「少女邂逅」の近藤笑菜さんが出てきてびっくり。
そして「恐怖分子」リスペクト。
花に言われるままに車を盗んだり、ラブホ入って花に襲われたりするのが童貞感マックスでまたいい感じ。
花役のりりかさんがこないだ観たばかりの「退屈な日々にさようならを」にも出ていたと知りびっくり。首藤凛監督が出演していたり美術に枝優花監督が入っていたり協力に「聖なるもの」に出演していた小川紗良さんの名前があったりこの辺はみんないいライバルなんだろうなあ。
手持ちの自撮りスタイルでやれることをもりもりに盛り込んでいて撮影も編集も上手くて男「山戸結希」な天才感がたまらない映画でした。