イエス・キリストの誕生を描く作品だけど、これも後半で疫病の出てくる物語だった「ベン・ハー」 | キネマ画報

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ユダヤの豪商の息子ベン・ハーの数奇な運命を描くチャールトン・ヘストン主演、ウィリアム・ワイラー監督による1959年公開のスペクタクル大作映画です。

些細なことから旧友メッサラの裏切りにあい奴隷船送りになったベン・ハーはそこで命を救ったローマの将軍の養子になる。故郷に戻った彼は家族が獄中死したと聞かされ戦車競技に出場しメッサラと対決することに…

ベン・ハーのメッサラへの復讐が軸になる物語ですが、冒頭にイエスの誕生が描かれ、ベンとキリストの人生が交錯して描かれ終盤はイエスがゴルゴタの丘に磔にされるのをベンが目の当たりにし、業病のベンの母と妹に奇跡が起こります。
業病って何かとあとで調べたらハンセン病のことでハンセン病の人は2000年前から差別されていたことがわかります。
全体的にはローマ時代のユダヤの話でヘイル、シーザー!な歴史的な背景でユダヤ人であることで陥れられたベンが実力で這い上がりメッサラと競馬で命懸けのバトルをするのがハイライトですが、ベンの恋人がイエスと出会ったことでベンにイエスの教えを説く展開となりラストはキリスト教的クライマックスに落ち着きます。
まあやっぱりドラマとしては今観るにはやっぱりしんどいテンポですが、競馬シーンの迫力はCGのない時代ならではの本物感がモノを言います。
あのシーンだけでもスクリーンで観る価値ありです。