桜のある風景 2021 (吹田・御影・明石) | れぽれろのブログ

れぽれろのブログ

美術、音楽、本、日常のことなどを思いつくままに・・・。

桜の季節です。
今年も桜を見にあちこちに散歩に出かけましたので、その記録です。
最近は阪神間・神明間を訪れることが多く、今年は吹田市の片山公園とその周辺、神戸市東灘区御影付近の深田池公園とその周辺、明石市の明石公園とその周辺を訪れてきました。
以下、桜の写真とその近辺のお散歩の記録です。


(1)吹田市 片山公園とその周辺

まずは大阪府吹田市です。
片山公園は阪急千里線吹田駅の北側、かつて吹田城があったとされる場所にある公園です。
この公園の周辺にも綺麗に桜が咲いていました。
訪問日は3月26日の金曜日です。


桜の様子。
開花から間もない時期ですが、一気に満開になった感じです。





いい絵が撮れます。


こちらは「平和と健康の鐘」という、片山公園の中にあったオブジェです。

1990年の建立、吹田市政施行50周年を記念してのモニュメントなのだとか。
非核平和都市宣言、健康づくり都市宣言を掲げる吹田市の基本理念に基づき、体を動かす少年少女たちが刻まれたモニュメントになっています。
如何にも戦後日本といった平和的な雰囲気が漂ってきます。


同じ公園内に忠魂碑もありました。

こちらは1929年の建立。
揮毫は東郷平八郎元帥とのこと。東郷平八郎は主に日露戦争で活躍した海軍の軍人です。
戦後的な平和の記念碑と、戦前的な戦争の記念碑が併存する、日本の公園は面白いです。


こちらは公園の北側にあった吹田市立中央図書館。

公園内を歩いたその奥にあります。気分よく訪れることができる図書館です。


公園の東側には神社があります。

鳥居も桜とともに良い雰囲気。




拝殿。

片山神社と呼ばれる神社です。
戦国時代と大正時代に全焼しているため、文書などは残っておらず、来歴が分からない神社のようです。日本歴史地名体系でも項目は見つかりません。


桃の形をしたオブジェ。

桃は災難を福に転じる果実とのことで、これは触れると厄除けなどのご利益のある桃なのだとか。
この神社は他にも桃のオブジェがあり、桃を強調していました。


恒例の遥拝所。

伊勢神宮の方角かな?


公園の南にはアサヒビールの巨大な工場が。



こちらは阪急吹田駅の西側にあるメイシアター。

ホールなどがある公共施設です。
中学生のときにここで演奏をしたことがある(吹奏楽部)ので、懐かしいです。


メイシアターの前に佇む象さん。

親子の象が安心・安全の都市づくりを宣言しています。


吹田市のゆるキャラ、すいたん。

くわいという吹田の伝統野菜がキャラ化されています。



(2)神戸市東灘区 御影近辺と白鶴美術館

続いては阪急神戸線御影駅とその周辺の様子です。
訪問日は4月3日の土曜日です。


駅を降りた北側、少し小高い部分に深田池があり、その近辺公園が深田池公園になっています。

早速桜がお出迎え。


 

良い雰囲気の公園です。



池の周辺、松の並木と桜の組み合わせも良い感じです。


ピンクとグリーンのコントラスト。



池で溺れる子供の様子。

ちょっとドラゴンボールの孫悟空っぽい気もします。


北に向かって歩くと上り坂になっています。
この近辺は住吉山手という地域で、阪急神戸線沿線お馴染みの(?)大邸宅が立ち並んでいます。

邸宅のお庭の桜もたいへん綺麗でした。

公園よりもこの桜が一番綺麗だったかも。


白鶴美術館東側の道路の桜並木。

いい絵が撮れます。


そしてこちらが白鶴美術館。

有名なお酒のメーカー、白鶴酒造が建てた美術館です。1934年の開館。7代目嘉納治兵衛の蒐集した美術品などが収蔵されています。
この日は「大きな美術と小さな美術」と題された特集展示で、中国の陶芸品や日本の屏風絵などが展示されていました。とくに山水画が良かったです。


白鶴美術館の敷地に入るといきなり現れる天壌無窮の碑。

恒例の皇紀2600年を記念した碑とのことで、1940年の建立。
天壌無窮は日本書紀に登場する言葉で、天地窮まり無し、いつまでも続いていくという意味。

主に皇室の修飾に用いられることが多い言葉のように思います。「天壌無窮の皇運を扶翼すべし」とは教育勅語の中の言葉。右翼の街宣車に書かれがちな言葉でもあります。


美術館の中庭と建物の様子。

 

 

 


良い雰囲気です。


阪神間の六甲山側は急な上り坂が多い場所。白鶴美術家の西側、急傾斜の丘を登ったところに小さな公園がありました。

公園の中に存在するかなり巨大な忠魂碑。

ここまで訪れるのはなかなかしんどい上り坂です。とはいえこの公園の山側にはさらに住宅が広がっており、住んでいる方は歩いて外出するのはなかなか大変だと察します。
この忠魂碑はかなり巨大で道路からも見えており、国土地理院地図上でも記念碑マークが付けられています。



1929年11月の建立とのことで、世界恐慌の始まりの時期です。
揮毫は上原勇作とのこと。日露戦争で活躍した陸軍軍人で、日露戦後に陸軍大臣になっています。
阪急神戸線の山の手、大邸宅が立ち並ぶ場所でもこのような忠魂碑が残っており、明治末~昭和初期の私鉄主導の住宅開発と国粋的なものの関わりも興味深いです。



(3)明石市 明石公園

最後はさらに西側、JR・山陽明石駅のすぐ北にある明石公園と桜の様子です。
少し時系列が前後しますが、訪問日は3月27日の土曜日です。


明石城の櫓。

明石公園は明石城の跡地にできた公園です。
明石城は天守閣はなく、このような櫓がいくつか残されています。


桜の様子。




池と桜の組み合わせは良いですね。



いくつか池があり、いずれも良い雰囲気です。





櫓の近辺から公園を見下ろした図。

奥には明石駅が見えます。


遠くには明石海峡大橋も見えます。



面白い形の木。


 

県農発祥の地。

兵庫県農学校・兵庫県立農業高校はこの地にあったようです。
お城の跡が公共施設になり、戦後に公園になるというのもよくあるパターン。


明石空襲の碑。

日本の公園に戦前・戦争的な碑はつきもの。こちらは空襲の慰霊碑です。
明石は1945年1月29日に空襲に遭っており、大阪大空襲(3月)に比べてかなり早い時期に空襲に見舞われています。以後、6月・7月にも空襲の被害が記録されています。


ゴリラとイヌとブタ。

空襲の碑があるかと思えば、このようなゆるいものも見つかります 笑。


こちらは兵庫県立図書館。



明石公園の敷地内にありました。
兵庫県は神戸ではなく明石に県立図書館があります。なかなか意外な感じですが、兵庫県は広い県なので、西側にある神戸市よりも瀬戸内海側やや中心にある明石市の方が適切なのかも?(と言いつつ、よく考えたら大阪府も府立中央図書館は東大阪市にあるので、似たようなものか。)


図書館では万博、阪神タイガース、ベートーヴェンなどについてのミニ展示が行われていました。

兵庫県のゆるキャラ、はばタンが展示の解説を行ってくれます。


ということで、3ヶ所の桜の様子とその近辺の写真でした。