800回 | れぽれろのブログ

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美術、音楽、本、日常のことなどを思いつくままに・・・。

当ブログは今回で800回目となります。
節目の回には振り返りの記事を書く、というのが恒例になっていますので、今回も700回目以降の記事を振り返り、当ブログに関連する自分の環境の変化や記事の傾向などについてまとめておこうと思います。


700回目の記事を書いたのが2018年の10月27日、ほぼ週1回の更新ですので、約2年後の今回でちょうど100回となりました。
前回の700回目の記事を読み返すと、701回目以降の記事の予想される傾向について、地元大阪についての記事が増えるであろうこと、神社仏閣への訪問が相変わらず続くであろうこと、あと、系統立てて何かを継続的にやりたい旨のことが書かれています。
前2つの傾向は当たっており、大阪についての記事は全部で24件、神社仏閣についての記事が13件と、100回のうちのかなりの比率を占めています。(うち、大阪の神社仏閣という両者重複の記事が5件あります。)
一方、系統立てて何かを継続的にやるということは、全然やってません 笑。やはり自分は行き当たりばったりで好き勝手なことを書く方が、性に合っているようです。

大阪についての記事が増えている理由は、当然地元への関心が出てきたということもありますが、それ以上に、旅行に全然行けていないということが大きいです。701回目以降、近畿圏外への旅行は、2019年のゴールデンウィークに訪れた名古屋のみです。
遠出をしていない理由は、プライベートが結構忙しくて旅行に行っている余裕がないこと、701回目以降の人間関係から近場へのお出かけが増えたこと、年齢的な変化から旅行に行ってもウロウロしている時間が減り休んでいる時間が長い(笑)ので近場の方がお得感があること、あと、今年に入ってからは何といってもコロナの影響が大きいです。
結果的に旅行や遠出が減った分、地元大阪をウロウロしたり、大阪について考える記事が増えたということになります。もちろん、地元大阪が街歩きの対象としてあまりにも面白いという面もあります。


大阪についてもう少し書くと、大阪は単なる一地方都市であるという所感が強くなっています。
よく「東京 vs 大阪」などという対立軸で物事が語られる面がありますが、これは間違った軸のたて方で、近代以降は何かにつけ首都一極集中の傾向が強く、東京が首都でその他の都市はすべて地方都市、地方都市ごとに都市としての性格が異なる、と考えた方がよいです。
その一方、大阪という場所は、古代より一貫して政権の中枢(奈良・京都・江戸・東京)にとって重要な土地であったということもまた確かで、それ故に他の地方都市とは少し異なるという面もあります。

空間が政治・文化を規定する。
奈良に政権があった古代、奈良の西側の瀬戸内海に面した対外窓口の拠点となる大阪の地は重要(なので大型古墳が作られた)。
中世末期に栄えた堺の町はその港湾機能から、やはり対外貿易の拠点として織豊政権にとって重要であった場所。
江戸幕府にとっても西回り航路の拠点である大阪は地形上重要、それ故に大阪は幕府の直轄地となり、結果として17世紀から18世紀にかけて上方文化は全盛期を迎えました。
近代以降は東京一極集中の傾向が強まりますが、初期近代(戦前)においては統制的な首都にに対し、大阪は実験的に(?)好き勝手なことを許される場所となり、五代友厚・小林一三・関一らが外からやって来て好き勝手なことをやった結果、大阪は戦間期において2度目の全盛期を迎えました。
戦後は完全に首都一極集中で、大阪は首都にとってもどうでもよい場所となり、府政・市政も堕落、これに危惧を抱いた面々が90年代以降、地方分権を意識した巻き返しを図りますがうまくいかず、現在の大阪は維新による首都の草刈り場となり果てています。
大阪を地方都市として地形・空間からあれこれ考えるというのは面白いので、今後も地元大阪の記事は継続することと思います。


その他の701回目以降の変化について。
1つはJapanKnowledge(ジャパンナレッジ)というウェブサイトに入会したことです。
・JapanKnowledge
https://japanknowledge.com/
このサイトはすごいです。
小学館の日本大百科全書、平凡社の世界大百科事典、国史大辞典、日本歴史地名体系をはじめとした事典類から、現代用語の基礎知識や会社四季報に至るまで、様々な書籍を月額契約で一括して参照することができます。図書館の貸出禁止の棚にずらりと並ぶ大判の大辞典類を、パソコン・スマホで検索していつでも参照して読むことができるという、画期的なサービスです。
自分は2019年の初めにこのサイトに入会し、日々サービスを利用、記事を書く際にも常にこのサイトを参照しながら書いています。
日本大百科全書や世界大百科事典であれば、コトバンク(朝日新聞社)でも無料で参照できますが、ジャパンナレッジであれば広告もなく読みやすい。個人的には国史大辞典と日本歴史地名体系がとくに素晴らしく、自分は外出時の時間の合間などに、やたらとこれらの事典の項目を読み漁っています(笑)。
以前は出先の時間つぶしには文庫本を持参して読むことが多かったですが、ここ最近はジャパンナレッジをスマホで読むことが増え、文庫本を持ち歩くことは少なくなりました。
月額2,000円とやや高めではありますが、個人的にはそれ以上の価値はあるサイトです。(記事を限定した月額1,500円のコースもあります。)
今後はこのジャパンナレッジの検索機能を利用した記事なども書いてみようかな、などと考えています。

もう1つは、埼玉大学が無料で公開している「今昔マップ on the web」なるサイトを発見したことです。
・今昔マップ on the web
http://ktgis.net/kjmapw/
これもすごいサービスです。
古地図と現在の地図を左右で比較して参照することができ、昔の街の姿と今の街の姿を簡単に見比べることができます。(マウスカーソルもデュアルで表示される点がまた素晴らしい。)
このサービスにより、この場所には昔から集落があったとか、このお寺は実は近年場所が変わっていたとか、こういったことが非常に簡単に把握できます。
このサイトはつい最近、コロナで引きこもっているときに見つけたサイトなので、ここ最近の街歩きの記事にようやく採用し始めたところです。
スマホで古地図を参照しながら現在の街を歩くこともでき、様々な使い道があるサービス。今後もこのサービスを利用した記事なども、ひょっとしたら増えるかもしれません。

その他、これは前も少し書きましたが、政治思想史家の原武史さんの書籍をやたらと読んでいますので、ここ100回はこの影響にある記事もあります。
空間が政治・文化を規定する、という観点で都市を考えると、あれこれ面白い考えが沸き起こってくるので、この視点は今後も持ち続けることになるであろうと思われます。


その他、今後について。
直近のコロナ以降、美術館や演奏会に出かけることは難しくなりました。この影響もあり、美術や音楽に関する記事は減っています。とくに演奏会は(職場の空気支配もあり)もう当面行くことは無理なのではないかと思っています。
今後も相対的に美術・音楽の記事は減り、その他の記事が増えるという傾向は続きそうな気がします。
漫画などのサブカルチャーの記事も最近少し書いていますが、今後もサブカルチャー系の記事(今までの美術・音楽などの記事に比べてもう少しアホっぽい記事 笑)なども、あれこれ書いてみたいな、などと思っていたりもします。
あと、地元ローカルの記事ばかりだと、他の地域からアクセス頂いている方が面白くないと思いますので、これもほどほどにした方がよいかなとも考えています。(といいつつ、次回はまた大阪の記事を予定していたりします 笑。)

更新頻度ですが、現在は週1回の更新になっていますが、もう少し更新頻度を減らそうかなとも思っています。
実はもう少し他のことに時間を使おうと考えていたりもするのですが、好き勝手な文書を書くのはやたらと楽しいので、つい週1回は何かを考えて書いてしまう、という状態が続いています。(実は半年くらいお休みする宣言をしようかなとも考えていましたが、何かあると耐えられずに書いてしまいそうなので、宣言はやめておこうと思います 笑。)
好きなことを好き勝手に書けるのがアマチュアの権限、少し更新頻度を減らすことを視野に入れつつ、801回目以降も書きたいものを好き勝手に書いて行こうと思っています。