志村けん 音楽の想い出 | れぽれろのブログ

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美術、音楽、本、日常のことなどを思いつくままに・・・。

4月になりました。
当ブログも開始から8年が経過、この4月より9年目に突入します。
アクセスして頂いてる皆様、あらためて今後ともどうぞよろしくお願い致します。

新型コロナウイルスの猛威はとどまるところを知らず、いよいよ長期戦になってきました。
かつてのスペインかぜが2年ほど流行が継続したこと、いったん終息するようにみえて第二波、第三波の流行があったこと、しかも第二波は第一波より強毒であったことを考えると、今回の騒動も同様(またはそれ以上)の長期戦を覚悟しなければならない状況になってきているように思います。
自分の勤めている製造業は相変わらず慌ただしく、ロックダウンに備えての在庫積み増しや、企業活動継続のためのテレワーク等の準備に大わらわ。
その一方で、感染拡大防止のため不要不急の会議・来客・出張は禁止され、毎月の定例会議の類も軒並み中止、これがなかなかいい感じで、余計な会議に出席しなくてもよくなることによりかえって業務効率が上がっています。
日ごろ如何に無駄な会議が多いかということの証左。(と言いつつ、会議室より実は社員食堂が一番ヤバいのではないかと感じながら、仕方なく日々社員食堂で食事をしています。)

自分も含め、まわりの人もいつどうなるか分からない。
行動自粛要請も今後厳しくなることが予想されるため、3月のうちに会いたい人には会っておき、行きたい場所には行っておくことを考えていましたが、なかなか思うようにはいきませんでした。(一部訪れた場所については、追々記事化しようと考えています。)
しかしよく注意してみると、電車に乗らなくても歩いて行ける範囲に4つも公園があり、4つの公園とも桜が咲いているという事実に気付きました。灯台下暗し、何も京都や奈良などの桜の名所に出向かなくても、近所でも桜を見ることはできるものです。当面は散歩で近所の散策(これだと感染する/させるリスクは少ない)が日課になりそうです。



さてそんな中、タレントの志村けんさんがお亡くなりになりました。
ご冥福をお祈りしたいと思います。

現在我が家にはテレビがないので最近の志村けんの動向よく知りませんが、その昔、一部の世代の人たちにとって、志村けんは非常に重要なコメディアンでした。
自分の場合、ドリフターズの「8時だョ!全員集合」は末期の1~2年がおぼろげながら記憶にある程度、どちらかといえば志村けんといえば「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」や「志村けんのだいじょうぶだぁ」を思い出す世代です。
「加トケン」が土曜日の放送で「だいじょうぶだぁ」が月曜日の放送、週の始まりと終わりは志村けん。
「全員集合」が舞台コントであったのに対し、「加トケン」はお金のかかったスタジオセットやロケが中心(80年代後半のテレビ局金余り時代ならでは)、「だいじょうぶだぁ」の方は志村けん1人の名を冠した番組で、より志村けんならではの世界観が表れている番組になっていたように記憶しています。

今回は志村けんと音楽の想い出について。
インターネットを見ていると、志村けんと音楽、とくにブラック系ミュージックとの関わりについての言及が多くみられ、ヒゲダンスの音楽の元ネタがTeddy Pendergrassの「Do Me」であるとか、早口言葉のテーマ曲がWilson Pickettの「Don't Knock My Love」由来であるとかと言った指摘が見られます。
元々ドリフターズ自体がミュージシャン(ビートルズ来日時の前座がドリフターズであったことは有名、ただしこれは志村けんの加入前)であったということもあり、自分もドリフや志村けん経由で知った音楽はたくさんあります。
以下にそのいくつかを並べ、志村けんのコントなどの想い出とともに、覚書を残しておこうと思います。


・Do Me/Teddy Pendergrass

 

 

上にも書いた、ヒゲダンスの元ネタの曲です。
自分は今回初めてこの曲を聴きましたが、めちゃくちゃかっこいい曲ですね。(かっこいい曲ながら、イントロのリフが流れた瞬間笑ってしまうのはもはや仕方がない 笑。)
テディ・ペンダーグラスは主に70年代に活躍したR&B系のミュージシャンとのこと、この「Do Me」は1979年の楽曲だそうです。

個人的には「Come on, Do it like this!」の後のアクセントが、曲の後半になるに従い強調されていく様子がとくにお気に入り。管楽器セクションもいいい感じ。



・Bad/Michael Jackson

 


自分の場合、世代的に志村けんとブラックミュージックの関係で思い出すのはやはりマイケル・ジャクソンです。
この「Bad」も結構いろんなコントなどで使われていたように記憶しています。代表的なところでマツタケマンのテーマがこの曲だったように思いますが、YouTubeを探してもマツタケマンは見当たらないので、ちょっと確認はできていません。(なぜヒゲダンスはあるのにマツタケマンがみつからないのか、と、世代的には軽い憤りを感じます 笑。)
志村けんはマイケル・ジャクソンをよくネタにしていて、独特の踊りを真似たりしていたので、マイケルもお好きだったのかもしれません。(代表的なのが「一家団欒の歌」、「だんららんららーん♪」と歌いながら両腕を交互に上下させて踊りますが、2番からなぜかマイケル風のダンスになる。)
この「bad」は1987年の楽曲。
マイケルのキレッキレのダンスは見ごたえがありますね。



・好きになった人/都はるみ

 


昭和歌謡・昭和ポップスも、志村けん経由で知った曲はたくさんあります。
「僕は泣いちっち」(守屋浩)、「ブルドッグ」(フォーリーブス)、「どうにもとまらない」(山本リンダ)、「UFO」(ピンクレディー)、「プレイバックPart2」(山口百恵)、「バン・バン・バン」(ザ・スパイダース)、すべて志村けん経由で知った曲です。
なので、これらの曲を聴くと今でもどうしても笑ってしまう、その意味では志村けんはなかなか罪作りなコメディアンです 笑。
「僕は泣いちっち♪ 横向いて泣いちっち♪」は横を向いて泣き真似をする、「噂を信じちゃいけないよ♪」は腰を振りながら打楽器を持って踊る、「馬鹿にしないでよ~♪」は急激に右手を振り下ろす様子が目に浮かび、今でも笑ってしまいます 笑。
都はるみの「好きになった人」も、最後になぜか全員社交ダンス風の踊りを踊るのがオチというコントで使用された曲で(なんでこの曲やねん、という感じで笑える 笑)、本来別れの悲しい曲であるはずなのに、出だしの「さよーなーら さよなーら♪」の部分でいきなり笑ってしまうという曲になってしました。



・ウンジャラゲ/ハナ肇とクレイジーキャッツ

 


この曲はクレイジーキャッツによる1969年の楽曲ですが、YouTubeで検索しても出てくるのは志村けんばかり。オリジナルよりもカバーの方が有名になった曲だと思います。
あらためて聴くと2番,3番の歌詞はオリジナルは志村版と異なることが分かります。とくに2番の女の子の名前の歌詞の違いが重要。60年代と80年代、それぞれの時代のタレントを連想する名前が採用されており(たぶん)、比較して聴いてみると面白いように思います。
この他にも、80年代後半の志村けんを代表するキャラ「変なおじさん」の歌うメロディは、喜納昌吉&チャンプルーズの「ハイサイおじさん」が元ネタですが、これも元ネタより志村けんの方が有名になってしまった例かもしれません。



・悲しみの果て/宗次郎

 


宗次郎はオカリナ奏者、80年代後半当時は結構人気で、アルバム「フォレスト」は自分の父がカセットテープ(←これが懐かしい 笑)を持っており、自分もよく聴いていたアルバムです。
この動画は抜粋ですが、アルバム「フォレスト」全曲の前半を聴くことができます。
このアルバムの中で一番有名なのはたぶんB面1曲目の「春風のささやき」(5:45~)で、当時何かのCMに使われていました。
自分は当時A面2曲目の「精霊の森」(1:30~)が好き(確かこの曲もCMで使われていたはず)で途中で転調する部分とピアノとのかけあいが子どもながらに気に入っておりました。(残念ながらこの動画では転調する前に曲が終わってしまう。)

宗次郎のオカリナは志村けんの無言劇(笑劇ではなくシリアス劇)のBGMで多用されていた音楽でもあります。(宗次郎は志村けんの好みかどうかは不明、当時の流行り故の採用なのかもしれません。)
とくにこのアルバムのB面の3曲目「悲しみの果て」(8:45~)が多用されており、個人的にこの曲は「志村けんの曲」ということになり、現在に至っています。



ということで、5曲ほど並べてみました。


自分が志村けんの番組を見ていたのは80年代後半(小学生のころ)まで、90年代(中学生以降)になると、とんねるずやダウンタウンの方が面白いと思うようになり、お笑い鑑賞はこちらにシフトして行きます。
バブルの時代が終わり平成不況の時代になると、「加トケン」のような壮大な番組は難しくなり、「だいじょうぶだぁ」もパターンが決まってややマンネリ気味になっていき、いずれの番組も終了。
志村けんの番組をみなくなっても、自分の場合、音楽は後々まで耳に残り続けるもの。今でもこれらの曲を聴くと、当時のことを懐かしく思い出します。

笑いと音楽の関係は重要で、とんねるずやダウンタウン経由で知った音楽も多数。
「Bat Dance」(Prince)や「セクシー・ユー」(郷ひろみ)を聴くと、石橋貴明のダンスを思い出して笑ってしまいますし、「Another One Bites the Dust」(Queen)や「あゝ無情」(アンルイス)と聴くと、松本人志扮するMr.Baterを思い出し、やはり笑わずにはおれません 笑。
お笑いと音楽の関係は切っても切れないもの。
とくにコント「Mr.Bater」の多用な音楽の引用と改変については、あまりまとめサイトなどもないようですので、どこかでまとめてみても面白いかなと考えています。