8/12~13の2日間、福井県に遊びに行ってきました。
福井県立美術館で岩佐又兵衛展(前回の記事)を鑑賞した以外にも、観光地を訪れてきましたので、覚書を残しておきます。
福井県といえば何があるのか、自分はすぐにぱっと思いつかなかったりします。
もう20年以上前、ダウンタウンのコントに「西日本番長地図」というコントがあり、西日本各地(名古屋、博多、高知など)の番長たちが各地の名物を織り交ぜた即興のご当地ソングを面白おかしく歌うという趣旨のコントなのですが、この中で福井県出身の番長だけが誰もが分かる名物を歌詞に織り交ぜることができずバカにされる(悔し紛れに「シュワルツェネッガー福井の生まれ」と1秒でバレるウソを歌ったりして顰蹙を買う 笑)という「県差別」設定のコントで、このくらい福井県というのは近畿圏人にとって印象が薄いとされている県だったりするのです。
しかしあれこれ調べてみると、色々と面白いものがあることが分かります。
曹洞宗の大本山:永平寺がありますし、浄土真宗の門前町:吉崎御坊もあります。
越前がにが特産品で、鯖江の眼鏡というとこれも有名ブランドです。
全然知りませんでしたが、2000年にオープンした恐竜博物館も有名らしく、恐竜ファンにとっては重要スポットになっているようです。
今回は越前地方の西海岸にある観光スポット、東尋坊を訪れてきました。
東尋坊は海岸沿いにある険しい岩壁で、国の天然記念物に指定されている有名な観光地です。
JR福井駅から、えちぜん鉄道というローカル線に乗り換え、およそ50分で終点三国港駅に着きます。
三国港駅からバスで10分ほどで東尋坊に着くようですが、時間帯によっては三国駅、あわら湯のまち駅からの方がバスのアクセスが良い場合もあり、このあたりはえちぜん鉄道の駅員さんが教えてくれます。
自分は駅員さんのバスのアクセス情報を無視し(笑)、三国港駅から歩いて東尋坊に行くことにしました。
三国港駅周辺の海鮮料理屋さんで昼食を取ろうと思いましたが、どこもかなり混んでいます。
それもそのはず、三国港駅周辺は三国サンセットビーチと言われる海水浴場になっており、意外と混雑しています。
昼食は東尋坊周辺でとることにし、海岸沿いをトコトコと東尋坊まで歩きます。
しばらく歩くと半島にそそり立つタワーが見えてきます。
後で分かりましたが、これが東尋坊タワーです。
左の方にみえるのが東尋坊の岩壁の一部です。
三国港周辺の海水浴場。
ヨットが泊まっています。
かの有名な数え歌の歌詞「3艘でもヨット」が目の前に。
海岸でにらみ合うトンビとサギ。
海岸沿いを歩いて行くと30分ほどで東尋坊に到着しました。
暑い中歩くと汗だくになり、上り坂も多いので、通常はやはりバスで行く方が無難です。
入口にある謎の看板。
公園内の東尋坊に向かう道沿いは商店街になっています。
お盆休みですので、観光客はたくさん。
この中のお店の1つで海鮮丼を頂きました。
海の近くなので海鮮が名物、やはりというかカニの比率が多い海鮮丼になっており、美味しく頂きました。
いよいよ東尋坊です。
海岸沿いにこんな感じの入り組んだ崖が続いています。
急角度の断崖絶壁はなかなか恐ろしいものがあります。
高所恐怖症の人は苦手な観光スポットかもしれません。
東尋坊は1000万年以上前の火山活動により発生した火山岩で構成された地質で、長い年月の間日本海の荒波による浸食を受け、現在のような複雑な地形になったのだとか。
高さ25メートルほどの岩壁が続く複雑な形状の海岸は地質学的に非常に貴重で、この規模の岩壁は世界に3ヶ所しかないとのこと。
残りはスカンジナビア半島(ノルウェー)と朝鮮半島の金剛山付近の2ヶ所のみ。
3ヶ所中2ヶ所が日本海にあるということなので、日本海がいかに荒波かということがよく分かる気がします。
比較的なだらかな部分には、人がたくさんいます。
駅のホームにも安全のためホーム柵が設置され始めている昨今、何の安全策もない断崖絶壁に自由に観光客が出入りできるという、地方の観光地のフリーダムさに感心します(笑)。
安心・安全が叫ばれがちな時代ですが、この姿勢は貫いてほしいものです。
断崖絶壁から海を見下ろすの図。
落ちたら死にます。足がすくみます(笑)。
東尋坊はかつては自殺の名所でもあったようです。
急角度(直角)の絶壁とフェリー
(フェリーは混雑していましたので、自分はパスしました。)
岩の間からぬっと表れるフェリー(右側)。
岩の形も様々です。
岩の接写
岩の間にできた水たまりに浮かぶ1枚のレシート
岩肌の雑草の接写
岩から伸びる松
名も知らぬお花
水際にカニがいます。
これはフナムシでしょうか。
杉本博司風の海と空(笑)
水面にきらめく光
関係ない写真を撮り始めたところで、戻ることにします(笑)。
こちらは東尋坊タワーです。
展望スポットのようですが、この日はエレベーターが故障しているとのことで、上ることはできませんでした、残念。
2時間ほどウロチョロしたあと、戻ることにします。
大阪よりは涼しいと言っても、真夏の福井は炎天下で汗まみれになりました。
ポカリスエット500mlを瞬く間に消費。
しかし海のそばはまだ風があっていいですね。
帰りは遊歩道を歩いて帰ることにします。
荒磯遊歩道と呼ばれる道のようです。
アジサイが辛うじて残っています。
道はだんだんと森の中へ。
地面にいたセミ
まだかすかに動いていますが、もうあと少しの命のようです。
遊歩道には文学碑がたくさん。
こちらは作家高見順の文学碑です。
高見順は大都市の作家のイメージがありますが、生まれは福井県なのだとか。
1歳の頃に東京に引っ越したのだそうです。
刻まれているのは「荒磯」という詩。
ということで、東尋坊でした。
とにかく岩の様子が面白くて、今まで訪れた中でもお気に入り度の高い観光スポットとなりました。
福井県の素晴らしさの一つを堪能。
次回は福井の食・交通・言葉などについて、あれこれ書いてみようと思います。