90年代を懐かしんでみようシリーズ。
前回の続き、中高大と90年代を過ごした自分が
個人的に思い出深いと思うアーティストと
その中の楽曲1曲を並べてコメントしてみます。
今回は90年代中盤から後半にかけての楽曲。
超有名な曲とあまり有名とは言えない曲が混在しています。
ご興味のある方はお読みください。
全曲YouTubeのリンク付きです。
英語詞の理解は誤りを含むかもしれませんが、悪しからずご了承を。
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90年代と言えばカナダのミュージシャン:アラニスを忘れるわけにはいきません。
この方は歌い方が割と独特で、こういう歌唱をする人はちょっと
あまりいないのではないかと当時思いながら聴いていました。
あまりいないのではないかと当時思いながら聴いていました。
なんか彼女にしかできないようなこぶしの回し方というか、
発声の仕方が聴いていてとても心地よく感じます。
アルバム「Jagged Little Pill」からのシングルカットであれば
「Ironic」や「You Oughta Know」がとくに有名だと思います。
「Ironic」も好きなのですが、ここはちょっと変化球で
「Hand in My Pocket」をあげておきます。
この「私には何もないけど、それでもハッピーである」みたいな、
苦しくても無理やり笑うような、無理した精神的勝利法みたいな歌詞が
なんとなく心に響く、そんな1曲で、彼女の歌唱と相まって好きな曲なのです。
なんとなく心に響く、そんな1曲で、彼女の歌唱と相まって好きな曲なのです。
続いてはアイスランドのミュージシャン、ビョークの1曲。
アルバム「Homogenic」の中の「Joga」を選んでみました。
リフレインを多用した陶酔感のある楽曲、
電子音と打ち込みとアコースティックなものが入り混じる、
刺激的で酩酊感のあるビョークの音楽はすごく面白いです。
この人は上のアラニスとは逆で、声質よりも楽曲自体の方が面白いタイプ。
あと自分はミュージシャンの容姿などはあまり気にしない方なのですが、
この人の顔は好きで、とくに「Venus As A Boy」のPV( → これ )などを
見ていると、「欧米人風の日本人」みたいな感じの顔で、
「おおっ、なんかかわいいやん」とか思ってしまったりします(笑)。
見ていると、「欧米人風の日本人」みたいな感じの顔で、
「おおっ、なんかかわいいやん」とか思ってしまったりします(笑)。
ビョークは、可愛らしい女の子を虐める映画ばかり撮る(笑)
ラース・フォン・トリアー監督の映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の
主演女優としても有名ですね。
主演女優としても有名ですね。
イギリスのレディオヘッドも90年代を代表するロックバンドだと思います。
90年代を代表するロックミュージックと言えばこの
「Paranoid Android」を一番に押す人も多いのではないでしょうか?
途中で何度か曲調が変わり、変拍子(7拍子)が入り混じる
長めの楽曲ということで、今から考える70年代のプログレっぽいですが、
当時の自分はプログレは知りませんでしたので、これは面白い曲だなと
繰り返し何度も聴きました。
長めの楽曲ということで、今から考える70年代のプログレっぽいですが、
当時の自分はプログレは知りませんでしたので、これは面白い曲だなと
繰り返し何度も聴きました。
レディオヘッドは「Creep」(サビ前の「ガガッ」というギターがかっこいい)も
有名ですが、やはりアルバム「OK Computer」の中の「Paranoid Android」の方を
選びたいですね。
有名ですが、やはりアルバム「OK Computer」の中の「Paranoid Android」の方を
選びたいですね。
レディオヘッドはその後の「Kid A」や「Amnesiac」でもまたものすごく進化した
面白いアルバムをリリースするのですが、それはゼロ年代のお話。
こちらもイギリスのロックバンド。
実はこのバンド、自分はこの曲しか知りません。
この曲は1999年の映画「ロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」で
使われていたことが印象的なので、知っている程度なのですが、
使われていたことが印象的なので、知っている程度なのですが、
この映画と相まって「Hundred Mile High City」はすごく印象に残っています。
この「ロック・ストック~」はストーリーが目まぐるしく変化する
クライムサスペンスで、鮮やかな物語の見せ方が面白いなあと感じた映画。
黄色っぽい色調の乾いた画面、スローと早回しを多用する映像も魅力的。
(この「スロー&早回し」の手法はゼロ年代以降日本でもやたらと
見かけるようになった気がします。)
見かけるようになった気がします。)
なので、このバンドについては全然詳しくないのですが、
「Hundred Mile High City」は90年代の最後の方を思い出してしまう
個人的に印象深い曲なのです。
冒頭のギターがとくに耳に残りますね。
・Video Killed the Radio Star
/The Presidents of the United States of America (1997)
https://www.youtube.com/watch?v=wAiGd9nTGmM
/The Presidents of the United States of America (1997)
https://www.youtube.com/watch?v=wAiGd9nTGmM
「アメリカ合衆国大統領」というふざけた名前のバンドから1曲。
上記まではそれなりに真っ当な(?)ミュージシャンが登場していましたが、
自分は97年くらいから妙なバンドの音楽なんかもたくさん聴いていました。
このバンドは弦3本の改造ギター+弦2本の改造ベースという
ふざけた楽器(笑)を使用し、5本の弦の音楽という触れ込みで登場したバンド。
ふざけた楽器(笑)を使用し、5本の弦の音楽という触れ込みで登場したバンド。
シングル曲であれば「Lump」なんかが有名だと思います。
この薄い音というかチープ感というかアマチュア感というか
独特の緩さがなんとなく気に入って当時好んで聞いていました。
「Video Killed the Radio Star」(ラジオスターの悲劇)は
バグルスの1979年の有名曲のカバー。
有名曲を緩い音楽でカバーし、女声部分はファルセットで歌っています。
これを聴くならバグルスのオリジナルを聴いた方がよさそうなものですが(笑)、
個人的にはバグルスよりこっちを先に知ったので、
こっちの方が印象深く、懐かしかったりするのです。
続いてもゆるゆる系(?)のバンド、ケイクからの1曲です。
98年のアルバム「Prolonging the Magic」の中からのシングルカットですが、
調べてみると「Sheep Go to Heaven」のシングルカットは2001年のようです。
このバンドもなんとなくゆるーい感じの曲を作ります。
広義にはミクスチャーロックなんかになるのでしょうか?
幅広いジャンルの音楽を取り入れている感じはするのですが、
最終的にどの曲も緩いポップ感に支配されるような楽曲に仕上がり、
この緩さが心地よく、それでいて割と一音一音を大切にしているような
印象もあります。
印象もあります。
メンバーにトランペットがおり、これがまた独特のゆるゆる感を漂わせています。
ヴォーカルの声もまたいい感じですね。
このバンドはジャケットからしてなんかゆるーい感じがし、
アルバム「Prolonging the Magic」はブタの絵が印象的。
上のザ・プレジデンツ・オブ・・・は今はもう聴くことはないですが
ケイクは今でも好きで、たまに聴く音楽なのです。
オフスプリングはネオパンク系と言ってよいでしょうか?
前回登場したグレーンデイなどと同系列かなと思われるバンドですが、
グリーンデイが長調のメロディが心地よいのに対し、オフスプリングは
どちらかというと短調主体でアップテンポでガンガン飛ばすタイプのバンドです。
どちらかというと短調主体でアップテンポでガンガン飛ばすタイプのバンドです。
疾走感が耳に心地よい楽曲が多いですが、
ややミドルテンポのこの「Pretty Fly」が最も有名かもしれません。
アハ!アハ!が耳に残るバカっぽい曲(笑)ですが、
これが妙に心地よくて印象に残っています。
このバンドは99年のウッドストック99にも登場、
「ゴミを投げてくれ!」のメッセージとともに
観客が投げるゴミが舞う中でアルバム「Americana」の楽曲を
次々に演奏していたのが99年の個人的に懐かしい想い出です。
ベックも90年代を代表するアーティストの1人ではないかと思います。
アルバムで言えば「Mellow Gold」や「Odelay」が有名で、
1曲あげるなら「Loser」ということになるのだと思いますが、自分は
90年代の最後の最後にリリースされた「Midnite Vultures」が最も好きです。
90年代の最後の最後にリリースされた「Midnite Vultures」が最も好きです。
「Midnite Vultures」はとにかく楽しいアルバムで、
繰り返し繰り返し聴いたアルバムです。
思わず踊り出しそうになる曲がたくさん、多重録音やファルセットを駆使し、
ポリフォニックな隅々の音も面白く、表れては消えていくフレーズの断片が
最後に全部同時に登場するとか、色々と面白い試みも見られる音楽たち。
このアルバムでは「Sexx Laws」がとくに有名、
1曲あげるなら「Sexx Laws」でも「Mixed Bizness」でもいいのですが、
ここでは「Nicotine & Gravy」をあげておきます。
(このYouTubeのリンクでは残念ながら曲の部分部分がカットされています。)
「Midnite Vultures」は80年代のファンクミュージックなんかに対する
オマージュなのかもしれませんが、自分は当時プリンスだとかそのあたりの
音楽は全然知りませんでしたので、この「Midnite Vultures」も新鮮で
楽しく聴いておりました。
オマージュなのかもしれませんが、自分は当時プリンスだとかそのあたりの
音楽は全然知りませんでしたので、この「Midnite Vultures」も新鮮で
楽しく聴いておりました。
ラストはエイミー・マンの1曲。
この「Wise Up」は自分は2000年に入ってから聴いたのですが、
99年リリースの曲ですので、合わせて並べておきます。
上記までの曲に比べると、実にシンプルで聴きやすい曲。
「Wise Up」はP・T・アンダーソンの映画「マグノリア」の挿入曲でもあり、
この曲から自分が感じるメッセージは
「諦念を学ばない限り苦しみは終わらない」
ということ。
「諦念を学ばない限り苦しみは終わらない」
ということ。
このことは、苦しみを抱えた登場人物たちが世界からの突然の訪れを
前にして、ある種の諦念と自己承認(及び世界の承認)に至るという
前にして、ある種の諦念と自己承認(及び世界の承認)に至るという
映画「マグノリア」から感じられるメッセージに近いものを感じます。
この映画のラストシーンのメローラ・ウォルターズの笑顔の後の
「Save Me」という曲もいいですが、やはり1曲選ぶなら「Wise Up」がよいですね。
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ということでいろいろと並べてみました。
こうやって並べると懐かしく、ついどうでもいいこともあれこれと
書いてしまいました。
書いてしまいました。
90年代は色々と苦しいこともたくさんあった時代なのですが、
これらの1曲1曲を聴くと、不思議と90年代の楽しかった部分も思い出され、
感傷的になったりもするのです。
また機会があれば90年代の別のことも纏めてみようかなと思っています。