西国三十三所探訪シリーズ。
12月12日の土曜日、滋賀県の石山寺にふらりと遊びに行ってきました。
石山寺は西国三十三所の第十三番札所。
滋賀県内のお寺は昨年訪れた三井寺に続き二度目の拝観となります。
お昼頃にJR大阪駅から新快速に乗って石山駅へ向かいました。
大阪から京都方面への新快速は1時間に4本が走っているのですが、
そのうち3本は米原方面(琵琶湖の東側に向かう)、
1本は湖西線(琵琶湖に西側に向かう)の電車です。
石山に行く場合は米原方面の電車に乗る必要がありますが、
到着した電車は運悪く湖西線、確率4分の3に敗北・・・。
なので京都駅で一旦下車し、各駅停車に乗り換え、石山駅へ。
この日の野洲行き各駅停車はやたらと混雑していましたが、なぜなんだろう。
新快速京都行より混んでいます。
いつもこんなに混雑しているのでしょうか?
いつもこんなに混雑しているのでしょうか?
JR石山駅で京阪石山坂本線に乗り換え、
お昼1時半ごろに京阪石山寺駅に到着しました。
駅からお寺へは1km弱ほど歩く必要があります。
瀬田川に沿って走る国道422号線を南下、
街道沿いにはお茶屋さんなどのお店が立ち並び、
観光地のお寺という雰囲気が漂ってきます。
しばらく歩くと石山寺の山門に到着。
山門はこんな感じ。
おおつ光ルくんというキャラクタで、
源氏物語の光源氏を元にしたキャラのようです。
石山寺は源氏物語にゆかりのあるお寺なのだとか。
石山寺は西国三十三所の第十三番札所。
開基は天平勝宝元年とのことで749年のようです。
お寺の開祖は良弁僧正。
東大寺の大仏建立に関わった人物として有名ですが、個人的には手塚治虫の
漫画「火の鳥」に登場する主人公:我王の師匠にあたるお坊さん
(ラストで即身仏になる)としての印象が強い方です。
漫画「火の鳥」に登場する主人公:我王の師匠にあたるお坊さん
(ラストで即身仏になる)としての印象が強い方です。
お寺の宗派は真言宗。
御本尊は如意輪観音像で、三十三年に一度開帳されるらしく、
その御開帳が来年なのだそうです。
来年に来た方がよかったのかもしれない・・・。
石山寺は平安時代には「更級日記」や「蜻蛉日記」にも登場し、
紫式部はこのお寺に籠って源氏物語を執筆したとの伝説もあるのだとか。
畿内のお寺は室町~戦国期の混乱で焼失し、その後再建されたお寺も
たくさんありますが、この石山寺は戦乱を免れ、平安・鎌倉期の建物が
一部現存しており、国宝に指定されている建物もあります。
たくさんありますが、この石山寺は戦乱を免れ、平安・鎌倉期の建物が
一部現存しており、国宝に指定されている建物もあります。
また、紅葉が非常に綺麗なお寺とのことで、日本夜景遺産なるものにも
登録されているのだとか。
登録されているのだとか。
日本夜景遺産なんてものがあるのですね・・・。
このような「遺産」を認定したりするのは、観光文化を促進するための
手段のひとつなのでしょうか。
手段のひとつなのでしょうか。
しばらく歩くと大きな鯉がいる池がありました。
鯉が泳いでいるお寺は多いですが、
こんなに大きな鯉がたくさんいるのも珍しい気がします。
本堂までにいくつかの建物があります。
蓮如堂。
蓮如上人の遺品を祀っているお堂なのだとか。
こちらは17世紀初頭の建立のようです。
御影堂。
本堂の前には「硅灰石(けいかいせき)」と言われる石の塊がならんでいます。
硅灰石とは、石灰岩が地中から突出した花崗岩と接触し熱作用で
変質したものなのだとか。(と言われても自分には何やらよく分かりませんが。)
変質したものなのだとか。(と言われても自分には何やらよく分かりませんが。)
要するに非常に珍しい石のようで、この硅灰石の塊が石山寺の
「石山」の謂れになっているのだそうです。
「石山」の謂れになっているのだそうです。
この石は国の天然記念物に指定されているとのことです。
硅灰石の右には桜の木が。
良弁杖桜とのことで、良弁上人の杖が根付き桜と化したとの謂れがあるようです。
良弁さんは桜の木の杖をついて歩いていたのでしょうか。
(もっと使いやすそうな種類の木がありそうなものですが 笑。)
八重桜とのことで、春に訪れるときっと綺麗なのだと思います。
で、こちらが本堂。
本堂は承歴2年(1078年)に一度焼失し、その後永長元年(1078年)に
再建されたとのこと、実に平安時代の建物がほぼそのまま現存しています。
再建されたとのこと、実に平安時代の建物がほぼそのまま現存しています。
滋賀県内でも最も古い建築物であるらしく、この本堂は現在国宝に
指定されています。
指定されています。
この本堂にお参りしてきました。
未来に希望がありますように・・・。
こちらは本堂の中の「源氏の間」と言われるスペース。
紫式部がこのお部屋に籠り、源氏物語を執筆したという謂れがあるのだそうです。
鎌倉時代には既にこの伝説が出来上がっていたようです。
当然、この紫式部人形は現在のものです。
しかしこのように撮影すると何やら座敷牢のようで、変な感じに見えます(笑)。
本堂の舞台から写した山の様子。
残念ながら紅葉の時期は終わり、
寒そうな冬の木々の風景です。
子育観音。
素朴な仏様です。
仏様の頭の上にあるのは、ベビーベッドの上に吊るされていそうな飾りです。
昔のアメリカ映画なんかによく出てくる代物ですが、
古風な観音様とは何やらミスマッチ感が。
多宝塔。
建久5年(1194年)建立。
これも古い建物で、国宝指定です。
建物の下側が方形、上側が円形になっているのが何やら珍しげ。
なかなか素敵なデザインで、この塔はかなり気に入りました。
先ほどの硅灰石の手前から撮影した多宝塔の図。
石山寺は比較的敷地は広く、中心にお寺やお堂が集まっていますが、
周辺にも円形に遊歩道があり、トコトコ歩くのも楽しかったです。
庭園があったり。
滝があったり。
紫式部の像があったり。
花が咲いているスペースがありました。
解説によると「オトメサザンカ」とのこと。
調べてみると、さざんかは冬の初めに咲く花のようで、
ちょうど今が見ごろなのかもしれません。
お花のアップ。
一部紅葉が残っているスペースがありました。
紅葉はもうかなり少なかったですが、足元にはたくさん落ち葉がおちています。
これはこれで綺麗です。
意味なく足のアップ。
ということで、紅葉と硅灰石と紫式部のお寺、石山寺でした。
雰囲気の良いお寺で、とくに多宝塔がいいですね。
来年の如意輪観音像御開帳の際に再度訪れようかな・・・。
お寺の東側を流れる瀬田川付近もウロウロしてきました。
この滋賀県の瀬田川が、京都に行くと宇治川になり、
大阪に来る頃には淀川になります。
淀川に比べると、瀬田川はずいぶん綺麗に見えます。
西国三十三所も残り十六所。
この石山寺でついに半分をクリアしました。
ここまでおよそ3年かかっています。
あと3年くらいで残りを回りきれるかな・・・?