遠州を歩く -浜松 その1- | れぽれろのブログ

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4月18日の土曜日、浜松に遊びに行ってきました。
18日の午後から夜にかけてJR浜松駅周辺や天竜川駅方面をウロウロし、
1泊して19日のお昼に帰ってきました。

ここ最近、宿泊を伴う旅行はいつも雨降りでした。
日帰りでどこかに出かける場合は「晴れたから出かける」で済むのですが、
宿を取った場合は「雨だからやめる」という訳にはいきません。
この前の週も雨が多く、週末も雨かなと思ってましたが、
土曜日は良いお天気で、翌日の日曜日からお天気が崩れ出すという、
素晴らしいタイミングで旅行を楽しむことができました。

ここ1年ほど自分は1人で出かけることが多く、とくに旅行はずっと
1人だったのですが、(調べてみると、誰かと一緒に出かけたことを
記事にしたのは2013年11月の工藤哲巳展以来でした)
この日は久しぶりにお友達と出かけることになりました。
なので、このお天気は自分が晴れ男化したわけではなく、
お友達効果だったのかもしれません。


浜松は静岡県西部に位置する都市。
自分の中ではまず「音楽の街」という印象が強いです。
ヤマハやカワイといったピアノメーカーの本社がありますし、
電子楽器のローランドも現在本社機能は浜松にあるるようです。
そして浜松と言えばなんといっても浜松国際ピアノコンクールです。
このコンクールの会場でもある浜松アクトシティも、
JR浜松駅のすぐそばにあります。

この他、浜松は徳川家康ゆかりの地でもあり、
浜松城も有名な観光スポットとなっているようです。
浜松には「家康くん」というゆるキャラがいるようで、
この「家康くん」の腰から下はピアノでできており、
やはり「音楽+家康」が浜松の特徴であるようです。
他には浜名湖も有名だと思いますが、かなり西側に位置しており、
浜松駅からは少し遠いです。
その浜名湖と言えば養殖ウナギですが、
最近は漁獲量が減っているのだそうです。

今回の旅行は浜松アクトシティを中心に観光しました。
アクトシティが結構面白くて、ここで大半の時間を費やしてしまったのでした。


ということで、以下この日の覚え書きです。


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(1)冷やしうどん

新大阪から新幹線「ひかり」で約1時間半、
お昼すぎにJR浜松駅に到着しました。
新幹線の浜松駅は、新大阪から約1時間半、東京からも約1時間半のようです。
浜松はちょうど東海道線の東西の中心地になる都市みたいです。
浜松駅前には河合楽器や浜松ホトニクスなど、
浜松の有名企業の建物が見えます。

まずは腹ごしらえということで、お昼ごはん。
駅近くのおうどんやさんに入り、冷やし海老天うどんを頂きました。
麺に非常に腰がある、讃岐系のおうどんです。
最近讃岐系のお店は多いですね。なぜだろう。
冷たいおうどんを美味しく頂きました。


(2)アクトシティの庭園

お昼を食べた後は、早速アクトシティへ。
アクトシティは(これは後から調べて分かったのですが)大きく4つの建物に
分かれています。
コンサートホールのある建物、オフィスやホテルのあるタワー、
展示イベントホールのある建物、そして楽器博物館です。
このうちコンサートホールの建物の上部は公園になっています。
まずはこの公園をお散歩します。
というよりも、ホールの入口が分からず迷い込んだというのが正解なのですが。

アクトシティのロゴがある建物。

浜松01


ふと横を見るとカワイピアノの建物が見えます。

浜松02

その右にはダルマヤの建物。
昔から浜松にある洋服屋さんなのだとか。

こちらは「ショパンの丘」と言われる階段です。

浜松03

この写真では少しわかりにくいですが、
階段の間を縫うように斜めにスロープが走っており、
車いすなどでも通過することができます。
この形状がピアノ音楽っぽい、ショパンのエチュードop.10-1やop.25-12を
思い出すような、
アルペジオのような印象の階段です。

しかし、ショパンの名の由来は・・・。

浜松04

上まで登って気付きました。
単にショパンの像があるからショパンの丘なんですね。
これはポーランドのワルシャワ市から寄贈されたものなのだそうな。
ショパンの晩年の像だからなのか、自分が知ってるショパン像より
前髪が薄いです。

丘の途中には怪しげな彫刻も。

浜松05


妖怪「べとべとさん」のような彫刻。

浜松06

彫刻の表題は「石をくった話」
石を食う石とは如何に。

アクトタワー方面へ向かう途中には吊り橋のようなものもあり・・・

浜松07

(意外と高くて怖かったりします)

こんなスペースも。

浜松08

近くに表示されているによると、「この中心から空を見上げよ」とのこと。

指示通り見上げると・・・

浜松09

45階建ての高い高い建物、アクトタワーが見えました。
まあ、ここに来る前から見えてたんですが・・・笑。

このタワーには後で上ってみることにします。


(3)アクトシティのコンサートホール

回り道をしつつ、ようやくコンサートホールの入口です。

浜松10

大ホールと中ホールの2つのホールがある様子。
ここで浜コンが開催されているかと思うと、何やら感慨深いです。
ちなみに、自分は浜コンの入賞者は、アレクサンダー・コブリン、
ラファウ・ブレハッチ、関本昌平の演奏を聴いたことがあります

この日は地元の高校の吹奏楽部の演奏会が夕方から開かれる予定で、
この演奏会、既に満員となっているようです。さすが音楽の街。
いつかこのホールで演奏を聴いてみたいです。
今年は11月に浜コンがあるようなので、聴きに来ようかな?

ホールの建物の中ではピアノの演奏会の様子が放送されています。
ショパンの協奏曲1番やプロコフィエフの協奏曲3番の映像が流れており、
いい雰囲気。
このブログでもおなじみの(?)いずみシンフォニエッタ大阪の
音楽監督である西村朗さんも映像に登場。
ずとっと見ていたくなりますが、時間がないので先を急ぎます。


(4)展望回廊

先ほどのアクトタワーの最上階には展望回廊があり、
浜松周辺の街を一望できるのだそうです。
せっかくなので最上階に行ってみることにしました。

アクトタワーの中に入ると、モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」の
1幕フィナーレや、バッハのブランデンブルク協奏曲5番の3楽章などが
うっすらと流れています。
さすが音楽の街です(←しつこい)。
同行のお友達との会話を無視し、突然1人で歌いだす自分(笑)。

とりあえず近くのエレベーターに乗り込み、最上階へ。
ところが乗ったエレベーターは27階どまりです。
27階まで上がりますが、そこには普通の企業のオフィスしかありません。
どうやら乗るエレベーターを間違えたようです。
1人なら自分は好き勝手に迷い続けるのですが、この日はお友達も
いることですし、事務所の人に展望回廊への行き方を尋ねることにします。

事務所の人によると、展望回廊はアクトタワー内のホテルオークラの
エレベーターを使用する必要があるとのことです。
早速ホテルオークラの中へ。
ホテルオークラからのエレベータはすごいスピードで45階まで上がっていきます。
屋外が見えるエレベータで、街を一望しながら高速で上っていくため、
一気に高くなるのでちょっと怖いです(笑)。

展望回廊は入場料500円。
すごくいい見晴らしで、満足しました。

こちらが南側の写真。

浜松11

凹凸の無い平野部の彼方に太平洋が見えます。
近畿地方はどこも割と凸凹していますし、どこを見ても山やら対岸の島やらが
見えますので、こういう風景はなかなか見れないです。
遠州ならではの風景。
関東平野まで行くとまたもっとだだっ広い風景が見れるのだと思いますが。

ズームアップして見下ろします。
模型のような街並みとミニカーのような車たち。

浜松12


海沿いに風力発電の風車もあるようです。

浜松13

小さく風車が見えています。
遠くには砂丘もあるのだとか。


こちらは北側。

浜松14

岐阜・長野方面の山と、多少の凹凸が見られます。
北側は天気が良いときは遠くに富士山も見えるのだとか。
この日は春霞で遠くの方はあまりよく見えません。

分かりにくいですが、手前に遠州鉄道の線路があります。
赤い電車が走っています。
今回の旅行では乗ることはできませんでしたが、
次に来たときは遠鉄に乗って北に行ってみるのも良いかもしれません。

遠州鉄道はこの地域の一大企業で
百貨店も経営しており、遠鉄百貨店というのだそうです。
関西では近畿日本鉄道(近鉄)が運営する近鉄百貨店がお馴染みです。
遠鉄と近鉄、何やら兄弟みたいですね。

しかし最近はイオンモールなどの出展とモータリゼーション化の進展により
鉄道や百貨店経営は苦しいようです。
個人的には車より電車の方が好きですので
遠鉄にも頑張って頂きたいです。

これまた見にくいですが、森の中に黒く見えるのが浜松城です。

浜松15

先月訪れた姫路城は真っ白な建物でしたが、浜松城は黒が目立ちます。
時間があれば訪れたかったですが、これまた時間がありませんでした。
浜松城公園には美術館もあるようですので、ぜひ訪れてみたいですね。


(5)喫茶店

ウロウロして少し疲れたので、ホテルオークラ内の喫茶店で
一服することにします。
オークラ内には、「フィガロ」や「パガニーニ」というレストラン、
「ドン・ジョヴァンニ」という名のバーなどがあります。
バーの名前が「ドン・ジョヴァンニ」・・・何やら地獄に落ちそうなバーですね(笑)。
こんな名前で良いものだろうか・・・。
しかし、「れぽれろ」としてはやはりご主人様の名を持つこのバーに一度は
行ってみたいものです。(お酒はそんなに好きではないのですが。)

ということで、ザ・シーズンカフェという喫茶店でのんびりと一服しました。
このカフェからは徳川家康公の鎧が見えます。
音楽と家康の街、浜松。

美味しいコーヒーを頂き、のんびりしているとあっという間に時間が経ちました。


・・・ということで、後半に続きます。

次回のキーワードは楽器博物館、そして、さわやかです。
さわやかとは何か・・・それは次回のお楽しみです。