前回の続きです。
冬の寒い日を狙って、比較的空いている(?)京都のお寺を巡ってみようの巻。
2月14日の土曜日、六波羅蜜寺を後にしてからの記録です。
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六波羅蜜寺から西に向かい、川端通りを北に向かってトコトコと歩きます。
四条河原町を越え三条方面へ、鴨川に沿って北へ北へ・・・。
♪鴨川越えて急ごう、古びた景色にはしゃぐ人たちも♪
(KYOTO by JUDY AND MARY)
(KYOTO by JUDY AND MARY)
鴨川近辺にはいろんな鳥がいます。
ハト、カラス、カモ・・・、
川の中州に白い鳥の集団もいましたが、何の鳥だったのだろう。
(写真を撮ればよかった。)
鴨川の西側の川べりの建物は、景観を大切にするためか、
少し古い雰囲気の建物で統一されているように見えます。
そうこうしているうちに三条大橋に到着、
ここから東へ向かうと当ブログではお馴染みのスポット、
京都国立近代美術館と京都市美術館のある岡崎公園ですが、
今回は北へ直進し、三条大橋のひとつ北の橋を左折、
京都市役所方面へ向かいます。
今回は北へ直進し、三条大橋のひとつ北の橋を左折、
京都市役所方面へ向かいます。
古めかしい京都市役所の前を通り抜け、寺町通りに差し掛かると右折、
寺町通りを北へ北へ・・・。
もう少しで京都御所というところ、商店などが立ち並ぶ通りの中に、
不意に右側に小さなお寺が現れます。
ここが次の目的地、西国三十三所の第十九番札所、行願寺です。
■行願寺
入ってすぐに本堂が見えてきます。
こんな感じ。
解説によると、このお寺は1004年の創建。
開基は行円上人と言われる方、自分はぜんぜん知らない方です。
元々このお寺は一条にあったのだそうですが、江戸中期、1708年に
現在の場所に移転されたのだそうです。
この行円上人、子を孕んだ母鹿を射止めてしまったときに、鹿を憐れみその皮を
まとったということから、このお寺は通称革堂(こうどう)と呼ばれるのだとか。
まとったということから、このお寺は通称革堂(こうどう)と呼ばれるのだとか。
子を孕んでなければよかったのか、皮をまとうことがなぜ憐れみになるのか、
数々の疑問が湧いてきますが、ともかくこのお寺は京都市内の案内地図にも
革堂の名で載っています。
数々の疑問が湧いてきますが、ともかくこのお寺は京都市内の案内地図にも
革堂の名で載っています。
現在の本堂は1815年の再建なのだそうです。
ご本尊は千手観音像、宗派は天台宗。
このお寺、とくに面白いものはなにもありません(笑)。
宝物館には「幽霊絵馬」と呼ばれる若い女性の幽霊の絵があるのだそうですが、
この日は公開されていないようです。
都市の真ん中にあるので、敷地も狭く、歩いて回るだけの距離もありません。
七福神の像が並んでいましたので、とりあえず写真に収めておきます。
毘沙門天は顔が小さいです。
布袋さんも体躯の割に意外と顔がちっちゃい・・・笑。
他の方は顔が大きいですね。(とくに福禄寿)
毘沙門天と弁天さんを除き、全員が恵比須顔です。(えべっさんだけではなく)
お寺の鐘の下で日向ぼっこしてる猫ちゃん発見。
人に慣れているのかカメラを向けても嫌がらず、
こっちを眠たそうに見つめてきました。
「寝てんねから起こすなや」といいたそうな表情です。
ということで次の地点に向かうことにします。
元来た寺町通りを南下し、再び三条方面へ。
寺町の商店街付近には本能寺があります。
本能寺の変で有名な、信長が死んだあのイチゴパンツ(1582)の本能寺です。
何やら本能寺では展示もやってるらしく、面白そうですが、
今回の訪問対象ではないので、スルーして次のスポットへ向かいます。
右折して西へ。
寺町通り、御幸町通り、麩屋町通り・・・。
♪てら ごこ ふや とみ やなぎ さかい
たか あい ひがし くるまやちょう♪
わらべ歌で登場するあの通りが次々と登場します。
自分は学生時代によくα-station(京都のFMラジオ局)の放送を
聴いてたので、この歌詞とメロディは京都銀行のCMで覚えていたりするのです。
聴いてたので、この歌詞とメロディは京都銀行のCMで覚えていたりするのです。
途中、京都文化博物館前を通り過ぎ、
♪からす りょうがえ むろ ころも♪
の烏丸通りまで来たら、左折し南下します。
しばらく歩くと東側に、本日の最終目的地、西国三十三所の第十八番札所、
六角堂が現れてきました。
六角堂が現れてきました。
■六角堂
六角堂も都市の真ん中にある小さな敷地のお寺です。
本堂はこんな感じ
その名のとおり正六角形のお堂・・・らしいですが、
地上から見るとよくわかりません。
地上から見るとよくわかりません。
空中から見た場合の屋根の形は正六角形にみえるようですが、
地上から見た場合は建物自体は正六角形ではなく、
すこしいびつな六角形みたいです。
すこしいびつな六角形みたいです。
ご本尊は如意輪観音像。
本堂にお参りすると、奥の方にうっすらとお姿が見えます。
六角堂は正確には頂法寺と言い、天台宗系(単立)のお寺みたいです。
開基は言い伝えによると聖徳太子とのことで、伝説的にはかなり古くまで
遡れるようですが、実際の創建は平安時代ごろのようです。
遡れるようですが、実際の創建は平安時代ごろのようです。
こちらは「へそ石」と呼ばれるもの。
ここが京都の中心なのだとか、ほんまかいな。
こちらは十六羅漢像です。
数えるとちゃんと十六体います。
羅漢さんは怪しげな容貌の巨人風の身体で描かれることが多いですが
この羅漢さんはお子様風のつくりになっています。
よく見るとところどころ邪鬼がいます。
何やら思索にふけっているような邪鬼。
弥勒菩薩半跏思惟像も顔負けの思索ぶり(?)。
邪鬼は天部像に踏みつけにされたりして、彫刻作品では散々な目にあう
キャラクタですが、この邪鬼は何やら可愛らしいです。
キャラクタですが、この邪鬼は何やら可愛らしいです。
羅漢さんと並んで一体だけ愛嬌のあるのがいます。
これはどうも羅漢ではないようです。
別のところにもいました。
解説によると、この子は「一言願い地蔵」といい、
一つだけ願い事をすると叶えてくれるかもしれないとのことです。
この姿はお参りに来られた方の願いを、かなえてあげようかどうしようか、
考えておられるお姿なのだとか。
そんな悩まんと願いかなえてくれてもええのに、と思ってしまいます(笑)。
こんなものもあります。
こちらは親鸞上人のお堂。
やはり六角形です。
親鸞聖人のお姿。
逆光でお顔が見えません。
親鸞は当時比叡山よりこのお堂へ百日参拝をされており、
95日目に「法然のところへ行きなさい」とのお告げを得たそうです。
親鸞が浄土系の教えに向かうきっかけになったのが、この六角堂なのだとか。
この六角堂、ハトが非常に多いです。
屋根の上にもたくさんのハト。
ドバトは「堂鳩」が語源だとも言われるからか、お堂の屋根にもハトたくさん。
突如襲来するハトの群れ!
夥しい数のハト・・・。
これだけ集まると何やら怖い気もしますね(笑)。
六角堂も都市内の狭い敷地のお寺ですが、鑑賞密度が高く面白かったです。
ということで、この日は計4か所のお寺を歩いて巡りました。
鑑賞&移動時間は約3時間半、ほぼ歩きっぱなし立ちっぱなしなので疲れました。
四条通りまで下り、四条烏丸から阪急電車で大阪へと帰ることにします。
これから暖かくなってお花の季節になると、京都はますます混みそうです。
次に空いてくるのは六月くらいでしょうか?
また機会があれば別のスポットに行きたいですね。
西国三十三所、この日までで11か所コンプリート、残り22か所!
気が付けば3分の1を制覇したことになります。
あと3分の2、ぼちぼち巡ろうと思います。