ごはんを食べている時間、調理している時間、食品の買い出しの時間、
食事の後片付けの時間、累計すると、人は1日のかなりの時間を
「食」というもののために費やしています。
食事の後片付けの時間、累計すると、人は1日のかなりの時間を
「食」というもののために費やしています。
自分の場合、自分で調理することは少ないのですが、
お金を出して調理済みのものを買うということは、
材料の買い出し・調理・後片付けの時間を買っているということ、
材料の買い出し・調理・後片付けの時間を買っているということ、
つまり誰かが自分の代わりに「食」のために時間を使っているということなので、
やはり間接的に食のためにかなりの時間を消費しているということになります。
(ということを、最近別の方の記事を読んで気付かされました。)
生きるということ、それは食べるということ。
ということで、食の様子を描いた絵画作品をあれこれ並べてみます。
・農民の婚宴/ブリューゲル
ブリューゲルは16世紀の画家で、当時の農民の暮らしの絵なども
たくさん残しています。
たくさん残しています。
この絵は結婚パーティとのことで、農民たちも何やら楽しげです。
お皿に乗っているのは、パイでしょうか?それともスープかな?
奥の緑色の布の手前、頭に輪っかを乗せた女の子が花嫁さんだそうです。
手前のつまみ食いする子供が可愛らしい。
・馬鈴薯を食べる人々/ゴッホ
続いては19世紀末、ゴッホの初期作品です。
上記のブリューゲルと同じく農民の食事ですが、
こちらはより暗く、そして敬虔な感じがします。
明るいブリューゲルとは対照的な作品。
・舟遊びの人々の昼食/ルノワール
ルノワールはゴッホとほぼ同時代、19世紀末の作品です。
ルノワールの描く人々は明るく楽しげ。
描かれる人々は、農民ではなくブルジョワジー(たぶん)。
机の上には果物とワインらしき飲み物が並んでいます。
タイトルは昼食となっていますが、どうも飲んでばっかりのようにも見えます(笑)。
明るい画面とルノワールの心地よい筆致がいい感じ。
・飲む王様/ヨルダーンス
飲んでばかり・・・といえばこの絵。
ヤーコブ・ヨルダーンスは17世紀のフランドルの画家です。
宗教や神話などからテーマをとった絵が多いですが、
風俗画のような作品も残しています。
風俗画のような作品も残しています。
嬉しそうにお酒を飲む王様を囲み、人々が飲みまくってます。
人物たちはみんな表情豊か。いい感じの乱痴気騒ぎ。
画面下の犬もお酒をほしがっているのかな・・・。
そして左下のおっちゃん、どう見てもリバースしてます(笑)。
右下の少年はどういう状況なのでしょうか・・・?
・貧しき食卓/ピカソ
馬鹿騒ぎが過ぎたようですので・・・(笑)、真逆の絵を。
ピカソの初期の版画作品です。
一切れのパンと飲み物。質素です。
この作品は、ピカソの時代区分でいうといわゆる「青の時代」のころの作品。
この頃のピカソの人物造形はすごくいいですね。
手がやたら大きくて指が長いのもピカソの特徴です。
・牡蠣を食べる娘/ヤン・ステーン
ヤン・ステーンは17世紀オランダの風俗画家。
牡蠣は亜鉛を多く含むので、精力が付くなどと言われますね。
17世紀当時も牡蠣は媚薬としての効能があると言われていたのだそうです。
こちらを見ながら、そんな牡蠣をむさぼり食う女の子。
後ろにはベッドが描かれています。
彼女は今夜何を致すのでしょうか・・・?
・燻製にしんを奪い合う骸骨たち/アンソール
仮面と骸骨の画家アンソールの作品。
ガイコツが魚のニシンを食べようと、奪い合っています。
骨になってもお腹がすくのでしょうか・・・?
死してなお、食に執着する人間の姿。
この絵を見るといつも思うこと、
ガイコツはお腹は空洞(のはず)なので、食べたものはどこへ行くのかな・・・笑。
・我が子を食うサトゥルヌス/ゴヤ
最後に究極の食事を・・・。
ゴヤの怖すぎる絵です。
そんなに目をひん剥いて食べなくてもいいのに・・・笑。
この絵はゴヤの「黒い絵」の中の一枚で、晩年のゴヤの家の食堂に
飾られていたのだそうです。
ということはゴヤはこの絵を見ながら食事をしていた・・・?
怖いですねー。
以上、もの食う人々の群像でした。