拍子が分からない | れぽれろのブログ

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だいぶ以前に5拍子の曲や7拍子の曲を並べたことがありましたが
世の中にはそれ以上にややこしい拍子の音楽もたくさんあります。
複数の異なる拍子が組み合わさった、リズムが取りにくい音楽。
20世紀前半以降のクラシック音楽や、
70年代に流行ったプログレなど、この手の音楽は多いですね。
ポップな音楽でも、中には拍子がくるくる変わる音楽も。
そういったものの中から、思いつくものをいくつか並べてみますので、
お暇な方は聴いてみてください。


・バレエ「春の祭典」より第2部後半/ストラヴィンスキー

複数の異なる拍子がやたらと組み合わさった曲と言って
クラシックファンがまず思い出すのは、この「春の祭典」だと思います。
この映像は第2部の後半、4分15秒あたりからが「生贄の踊り」です。
3/16拍子だとか5/16拍子だとか、怪しげなリズムが続きます。
ぱっと聴いただけでは拍子は全く分からない(笑)。
しかし、このリズムが意外と楽しくて心地よく、かっこいいです。
指揮はマイケル・ティルソン・トーマス(通称MTT)。
最後の嬉しそうな笑顔がいいですね。


・交響曲10番より2楽章/マーラー

上記の「春の祭典」は1913年の作品で、
当時としてはかなり前衛的なリズムだったのですが、それより以前、
1910~11年にマーラーの交響曲10番は作曲されており、
この曲の2楽章のスケルツォがまた「春の祭典」に負けず劣らずの
不可解なリズムです。
ぱっと聴く限り、拍子が全く分かりません(笑)。
変拍子の部分は2/2拍子、3/2拍子、3/4拍子、5/4拍子が
混在しているのだそうな。
曲は変拍子部→3/4拍子部→変拍子部→3/4拍子部と、交互に繰り返され、
だんだんその繰り返しの間隔が狭くなっていきます。
変な構成です(笑)。
しかし、このスケルツォも楽しくて、個人的には好きな楽章です。


・なすのちゃわんやき/四人囃子

続いてはプログレ(プログレッシブ・ロック)系から。
プログレの変拍子の曲はもっと有名なのがたくさんあると思いますが、
つい最近亡くなられた佐久間正英さんがベースで参加されていたバンド、
四人囃子からチョイス。
自分は四人囃子のインストのうちのいくつかは結構好きでよく聴きます。
この曲のリズムもよくわかりません。
普通のリズムにちょっと打点を追加し、結果として変拍子になっている、
という感じでしょうか?
しかし、この曲も楽しい音楽ですね。
そしてタイトルの「なすのちゃわんやき」
・・・これもまた意味が分かりません(笑)。


・磁力ビギン/ゲルニカ

最後はゲルニカから。
ポップだけどリズムが分かりにくいという、不思議な曲。
前奏が3/4拍子、
Aメロが5/4拍子→3/4拍子
Bメロが4/4拍子と7/8拍子の繰り返し
サビがほぼ4/4拍子
・・・だと思います。
タイトルは「ビギン」となっていますが、
ビギンってこんなリズムなのかな・・・?笑。
ヴォーカルの戸川純さんは声楽的な意味で「上手い歌手」ではないと
思いますが、これがなかなか魅力的な歌唱で、
自分なんかは割と好きだったりしますす。



ということで、変拍子をあれこれ並べてみました。
こういう不可解なリズムも、時には心地よいですね。