今日は写真作品を並べてみます。
子供を被写体にした写真作品はたくさんあると思います。
その中から、子供が二人並んだ写真をいくつか並べてみます。
子供二人ってなんとなく「絵になる」ので、
面白い雰囲気の作品が多いように思います。
面白い雰囲気の作品が多いように思います。
・一卵性双生児/ダイアン・アーバス (1967)
60年代に活躍したアメリカの女性写真家ダイアン・アーバスは
社会の中のマジョリティではない人々のポートレートをたくさん撮影した方で、
その後の世界のポートレート写真家に多大な影響を与えた方。
71年に自殺しており、死後伝説化された写真家です。
アーバスはこのような双子や三つ子の写真をいくつか残しています。
この写真、単に一卵性双生児を二人並べて正面から撮影しただけなのですが、
何だかすごくインパクトのある写真で、好きな写真です。
・「SELF AND OTHERS」より/牛腸茂雄 (1977)
これまた双子の写真です。
ひょっとしたらアーバスの影響があるのではないかと思いますが、
実際のところは自分はよく知りません。
実際のところは自分はよく知りません。
アーバスが強烈な印象を与えるのに対し、
こちらは落ち着いた雰囲気が漂っています。
こちらは落ち着いた雰囲気が漂っています。
・Sasha and Ruby/ロレッタ・ルックス (2008)
双子をもう一枚。
ドイツの写真家ロレッタ・ルックスは、デジタル技術を用いて
「絵画っぽく」加工された写真作品をたくさん残している方。
「絵画っぽく」加工された写真作品をたくさん残している方。
被写体は子供が多く、可愛いような不気味なような加工をされています。
この作品の双子(と思われる)も、何だかものすごく微妙な表情に加工されており、
この非現実感が何ともいえず面白いです。
・中産階級の子供/アウグスト・ザンダー (1925)
双子から離れてみます。
アウグスト・ザンダーは戦間期ドイツの写真家で
社会の中の様々な階層の人々の姿を網羅的に撮影した方。
上に挙げたアーバスなどの写真家の手法も、
きっと遡ればザンダーに行きつくのだと思います。
そんなザンダーが撮影した兄妹(と思われる)の写真。
上に挙げたような写真に比べるとずっと普通の写真(笑)で、
仲良し兄妹という感じの可愛い写真ですね。
・ペルーの子供/アーヴィング・ペン (1948)
「ヴォーグ」などのファッション写真誌などで活躍したアメリカの写真家
アーヴィング・ペンも、おそらくはザンダーの影響下に
あるのではないかと思います。
あるのではないかと思います。
これはペンがペルーの子供を撮影した写真。
二人の佇まいが良いですね。
・楽園へのあゆみ/ユージン・スミス (1946)
アメリカの写真家ユージン・スミスは、日本の沖縄戦や水俣病患者の
写真などで有名な方。
写真などで有名な方。
ユージン・スミスは沖縄戦取材中に砲撃を受け、重傷を負いました。
この写真は戦後間もないころ、療養中の沖縄で撮影した写真。
光に向かって歩き出す子供たち。
何やら感動的です。
ユージン・スミスはザンダーなどのストレートなポートレートとは異なり、
加工したり誇張されたような作品が多いです。
この写真も何やらドラマがありそうで、好きな写真です。
以上、有名な作品を中心に、子供たちの写真を並べてみました。
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おまけ
子供が二人といえば・・・
・アジェ・プロジェクト1/小川信治 (2004)
写真が好きな方は「あれっ」と思われるかもしれません。
これは写真・・・ではなく、小川信治による鉛筆での細密画です。
アジェの有名なパリの写真を元にしていますが、
なぜか女の子が「分裂」しています(笑)。
小川信治は、このような
「有名な写真の鉛筆による複製、しかしよく見ると何か数が違う」
といった作品をたくさん制作しています。
見慣れたものが少し違って見える・・・面白い作品ですね。
ということで、アジェの元の写真を貼っておきます(笑)。