春の音楽 | れぽれろのブログ

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美術、音楽、本、日常のことなどを思いつくままに・・・。

あれこれと調べているうちに、ブログ記事にYouTubeの動画を
埋め込むという技を(今ごろ)知りましたので(笑)、
調子に乗って動画をいろいろと貼り付けたくなってきました。

ということで季節ネタ、春にちなむ音楽を集めてみました。



・ヴァイオリン協奏曲「四季」より「春」/ヴィヴァルディ

春といえばこの曲がとっても有名ですね。
とくに1楽章は多くの人が聴いたことのあるメロディだと思います。
自分が通っていた中学校には、6時間目が終了した後に
「黙想」という時間がありました。
目を閉じて1日を振り返る時間。そこで流れていたのがこの曲の1楽章。
なので、人生の中でかなりの回数を聴いた曲になります。
この演奏はオリジナル楽器(ピリオド楽器)の演奏で、
緩急が付いた面白い演奏になってます。
楽器の音色やピッチの違いが苦手なためピリオド楽器は嫌いという人もいますが、
自分は割と好きだったりします。



・弦楽四重奏曲14番「春」(K387)より4楽章/モーツァルト

モーツァルトの弦楽四重奏曲で、サブタイトルが春になってます。
この曲はモーツァルトの弦楽四重奏曲の中でも
とくに気合の入った曲のような気がします。
中でも4楽章は結構複雑な曲で、後の交響曲41番(ジュピター)の
4楽章を想わすような曲調になっています。
出だしの音型もなんとなくジュピター4楽章の出だしの音型に似ています。



・ヴァイオリンソナタ5番「春」より2楽章/ベートーヴェン

ベートーヴェンの春といえばこの曲。
演奏はクレーメル&アルゲリッチです。
お二人とも若いですね。30年くらい前の映像でしょうか。
この曲は1楽章が有名だと思いますが、シンプルで綺麗な2楽章も良いですね。
以前にも少し書いた気がしますが、タイム・オブ・ザ・ウルフという映画で
効果的に使われている曲です。



・交響曲1番「春」より4楽章/シューマン

シューマンの「春」
4楽章はウキウキしてくる感じ、いかにも春という気がしますね。
展開部のフルートなども春の鳥っぽい感じ。
この曲の第2主題ですが、ピアノ曲:クライスレリアーナの終曲に
メロディが似ている気がします。
自分はシューマンはどちかというとピアノ曲が好きなのですが、
たまにオケ曲を聴くのもいいですね。


・バレエ音楽「春の祭典」より/ストラヴィンスキー

春のもう一つの側面。生物たちが生存競争を繰り広げる暴力的な季節。
野蛮な春を描写した曲、ストラヴィンスキーの"ハルサイ"
第1部より後半部分です。
自由に変化するリズムと各楽器の音色が楽しい。
クラシック音楽を聴きはじめた10代の男の子なんかが確実にハマる曲ですね。
指揮はMTTことマイケル・ティルソン・トーマス。
リズムが楽しく、指揮姿も良いです。

この曲はお祭りと生贄の音楽なのだそうですが、
自然界の暴力的な春を描写したようにも聴こえます。
小学校の教科書に、宮沢賢治の「やまなし」というお話が載っていましたが、
そこで描写されていたのが、クラムボンも殺される、
野蛮で生存競争が激しく恐ろしい春でした。
反対に、世界が枯れゆく晩秋は、山梨も実る穏やかで平和な季節。
穏やかで切ない秋もいいですが、
自分はやはり生物が蠢き世界が再生していく春の雰囲気が好きですね。
ストラヴィンスキーのこの曲を聴いていると、そんなことを思い出したりします。