丹後を歩く(1) 天橋立 | れぽれろのブログ

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美術、音楽、本、日常のことなどを思いつくままに・・・。

※2月9日の旅の記録です。

人生には悩ましいことがたくさん。
やらないといけないこと、考えないといけないことがたくさん。
全部忘れてどこかへ行きたい・・・。
現実逃避(笑)

ということで、一人で旅に出ます。

自分は一人で出張に行くことは時々ありますが、
旅行はそんなに頻繁に行くわけではないです。
ところが去年の夏、一人で中国地方を回ったのですが、これが意外と楽しい。
美術館に行くのが好きなので、去年の夏は美術館が中心の旅行でしたが、
美術館以外にもあちこち回ってみたいとうう気持ちになってきました。
今年の目標の一つはあちこち旅行に行くこと。
三連休だし、一泊どこかに行こう・・・。

近畿圏内で、さらっと一泊するような旅行にいくことにします。
伊勢か琵琶湖畔か紀南か・・・。
旅行のページをあれこれみてると、北近畿というエリアが出てきます。
・・・北近畿?
京都府や兵庫県の北の方のエリアを指す言葉のようです。
自分の脳内地図では、北陸(富山,石川,福井)→山陰(鳥取,島根)と繋がっており
北近畿という地域はある種ブラックボックスでした。
しかし、当たり前ですが、京都府も兵庫県も日本海に面しています。
大阪南部に住んでいると、京都府も兵庫県も京都市内や神戸市の印象が強く、
忘れがちですが舞鶴や豊岡なんて都市があります。
天橋立や城崎温泉など、旅行スポットもたくさん。
ということで、北近畿地区の中から旧丹後国が面白そうなので、
行き先は丹後にしようかな。

出発日は2月9日。
前日の2月8日はかなり冷え込み、珍しく大阪でも
ちらほらと雪が舞うようなお天気。
2月9日早朝も異様に寒い・・・!
嫌なことを全部忘れて、極寒の中、寒がり人間が丹後国で
寒さと雪にまみれるとどうなるか。(自虐的)


ということで丹後にGO!

初日の目的地は天橋立です。
去年の夏、安芸の宮島に行きましたので、日本三景つながりです。

 大江山 いく野の道の 遠ければ
  まだふみもみず 天の橋立   小式部内侍

百人一首で歌われたあの天橋立です。

美術ファンにとっては、雪舟の有名な天橋立図を思い出しますね。
冬の天橋立はどんな感じなのか・・・楽しみ楽しみ。

JR大阪駅から、城崎温泉行き特急「こうのとり」に乗り込み、
途中、福知山で特急「はしだて」に乗り換えます。

この日の特急こうのとりですが・・・めちゃくちゃ混んでました。
指定席は完売。
自由席は駅のホームに行列状態。
去年の夏、鳥取の米子に行ったときは、特急列車も比較的空いていましたが、
城崎温泉行きは混んでます。
北近畿の密かな人気ぶりにびっくり。

路線図を見て思い出したのですが、城崎温泉行き列車、
大学生のときに乗ったことがありました。
サークル(オーケストラ)のメンバーで、八鹿という駅まで行った記憶があります。
行先は・・・忘れました(笑)。
なんとか高原だとか、音楽系スタジオに長期に引きこもれる
宿泊施設のあるところだったと思います。
自分は誰かと旅に出ると全部人任せにする
(それでもなぜか許されるキャラなのです 笑)ので、
どこに行ったのかの記憶に残らないという・・・。
覚えているのは一緒に行った人の顔だけ。
当時は特急に乗らず、鈍行でノロノロと出かけたことを覚えています。
しかし、今はお金にものを言わせて特急券を購入します。

特急「こうのとり」、自由席には立っている人もいました。
大混雑です。
途中「はしだて」に乗り換えると、こちらの方はそんなに混んでませんでした。
城崎温泉が人気だったのかな・・・。

列車の窓から眺めると、吹雪いています。
寒そう・・・。

途中、大江という駅を通り過ぎます。
車内アナウンスによると、西の方には大江山があるのだそうです。
おお、小式部内侍の歌のとおり!

お昼すぎに天橋立駅に到着。
駅から外に出ると・・・寒い。
雪がパラついています。道にも雪が積もっています。
荷物をコインロッカーに預け、いざ出発。
歩くのが好きなので、足がくたくたになるまで歩くことにします。

まずはお昼ごはん。
駅の近く、「にしんそば」と書かれた紙が貼られているお店に入ります。
ニシンって実はよく知らない・・・。
前日の夜、アンソールの「燻製にしんを奪い合う骸骨たち」の記事を書いたので、
ニシンを食べてみよう!
にしんですが、味が沁み込んでいておいしいです。乾物を戻したものなのかな。
気のせいか、そばのつゆの色が濃いです。関東風なんでしょうか。
にしんそばを美味しく頂き、食後にコーヒーを頂きます。

コーヒーを頂きながら、食堂のお姉さんに天橋立のことを教えてもらいます。
南北2つの展望台があり、それぞれ違った風景が楽しめるので、
両方とも行くのがお薦めとのこと。
今いる駅前は天橋立の南側。
天橋立の北側に行くには、お舟で行く、自転車(レンタサイクル)で橋立を渡る、
歩いて橋立を渡る、の3つの選択肢があるとのことです。
当然歩くを選択します。
お姉さんに天橋立ビューランドの割引券を頂きました。ありがとうございました!

お店のお姉さんと話していて気付いたこと。
このあたりは関西式アクセントではないようです。
東京式アクセントです。
北近畿は、京阪神より北陸や山陰との繋がりが強いということなんでしょうか。

お店を出ていざ橋立へGO。
数分後、首筋が冷える・・・。
マフラーをお店に忘れたことに気付き、取りに帰ります(笑)。
気を取り直して再度橋立へ。


さて、天橋立の外観はこんな感じです。
南側、天橋立ビューランドから撮ったものです。
(時間が少し前後しますが、この写真はあとで夕方に撮ったものです。)
この松林を、下から上へ(南から北へ)歩きます。

天橋立1


以下は北側からの写真。
橋立を渡った後、傘松公園からの写真です。
雪の松とセット。
この写真もあとで撮ったものです。

天橋立2


ちなみに、雪舟の天橋立図はこんな感じ。
東側、宮津駅・栗田駅の方向から描いたようですね。
現地に行くと、絵を描いた方向が分かるので面白い。

天橋立図


廻旋橋を渡り、橋立内部に向かいます。
続く松並木を歩きます。
歩行者用の道はこんな感じ。

天橋立3


雪が積もっていますが、お昼になり暖かくなってきて雪は解けてきている様子。
松の上から、積もった雪が溶けて、ズドンと落ちてきます。
直撃すると怪我しそうなので、雪の落下に注意しながら、
あっちへフラフラこっちへフラフラ。
久しぶりに雪に触れます。忘れていた雪の感触。

東側は砂浜です。
夏には海水浴場になるのだそうです。
今は雪だらけで、泳いでいる人はいません。(当たり前)

天橋立4


松の上に残る雪。

天橋立5


西側には鳥がいました。
何という鳥なんだろ。カモかな?
やたらズームしたのか、彩度が落ちています。

天橋立6


ウロウロしてると、同じく旅行中と思われるひとたちから、写真を取ってくれと
(いつものごとく)声をかけられます。
自分はガラケーなので、スマホの扱いが分からず苦戦します。
ズームの仕方がよく分らない・・・。
ちゃんと取れてたかな・・・?

足元は一部雪が溶けて泥になってます。
靴とズボンとカバンに泥が跳ね、ドロドロになりました。
あちこちウロウロするからや・・・。


一時間ほどウロチョロし、天橋立の北側に到着します。
このあと、ケーブルカーとバスを乗り継ぎ、
西国三十三箇所のひとつ、成相寺に向かいます。

続きはまた次回。