この世の現実を私たちは、少なくとも個人の領域では自分の責任で引き寄せています。
その意味では100%、自分に責任があるとも言えます。
しかし、起きる出来事に、100%の責任がある、と決定づけられるのは、場合によっては非常に不愉快なものです。
これが昨日、書き切れなかった部分です。
たとえば災害で亡くなる。
卑劣な犯罪者によって命を奪われる。
こんな出来事も、自分の責任なんですか?!
殺された本人や、あるいは私の責任!? 冗談じゃない!
もし私が、妻子を凶悪な犯罪者に殺されるなどしたら、決してこのような論理は受け入れられないでしょう。
このような理不尽な出来事を、個人の責に帰することはできません。
それでも、こういった理不尽な出来事は世の中に数多くあり、毎日のように報道されています。
過去、こういった出来事に関連して書いた記事があります。
<何に意味を見出し、自分をいかに存在させるのか>
<なぜ悲惨な事件が起きるのか>
<なぜ悲惨な事件が起きるのか2>
<何に意味を見出し…>は2008年当時の私が、考えられるぎりぎりのところを記事にしたものです。
その考えを進めたものが<なぜ悲惨な…>です。
今の私は、これらの記事を書いたときよりも、さらに多くのデータを持っています。
たとえば災害で亡くなった人。
きわどいところで難を逃れた人。
犯罪の被害に遭った人。
犯罪を行った人。
これまで確認したかぎりにおいて、それらの出来事にはホロスコープ上の裏付けはありました。
ただ何かの星がハードアスペクトを取れば、人は犯罪を犯すとか、災害の被害に遭うとか、そのような単純なものではありません。
過去の記事の流れの中で述べてきたような、トランスサタニアンの悪しき面の蓄積などがあった結果でしょう。
たとえば大きな震災で亡くなる人たち全部。
この人たち全部に、そういった出来事に遭遇する星巡りがあったのかどうか。
そこまではとても確認が取れません。
私はたぶんそれはない、と思っています。
何万人もの人が被害に遭うような出来事は、個人の運勢の中でそれが生じているわけではないはずです。
個人はその総体に呑み込まれてしまった、と考えるべきです。
国やその地域が持つ運勢もあるでしょうし、もっともっと大きなものが働いています。
これが集合無意識だと思います。
通常の意識を超えたレベルの働きは、占星術ではトランスサタニアンがこれを受け持っています。
そして、災害や犯罪の背景にも、やはりこれらの天体は深く関与しています。
海王星など集合無意識を表示する、代表的なものだと私は考えています。
集合無意識というのは、個人の意識の領域を超えた、国や民族、あるいは人類全体が共有している意識の海です。
人は皆、意識の底ではつながっている。
ユングはそう考え、集合無意識論を提示してくれました。
実際、そのようなつながりが意識の底であるからこそ、インスピレーションが湧いたり、テレパシーのように気持ちがつながったり、シンクロニシティが起きてくる。
集合無意識は私たちひとりひとりが作っています。
そのすべてが集まったものです。
個人が個人の領域での出来事を創造したり引き寄せたりしているのなら、この社会や地球の命運は、こういった集合無意識が創造し、引き寄せていることになります。
いじめが横行し子供が自殺する世の中も、無差別殺人が起きる世の中も、戦争や飢餓がなくならない世の中も、災害を体験させられる世の中も。
すべてはそこに源があるはずです。
ここで、ようやく「ホ・オポノポノ」に戻りますが、イハレアカラ・ヒューレンさんは地震の多い日本には、歴史的に女性が記憶として抱えている怒りが非常に大きく、これが原因となっているということを述べています。
私にはこのお話は超納得なのです。
この理由はまた別な話になってしまうので、ここでは割愛させて頂きますが、災害さえも人の意識が関連しているということです。
「ホ・オポノポノ」ですべてのことに自分に100%の責任がある、というのは、実際にはこの潜在意識の総体を作り出す私たち個人ひとりひとりが責任を負っているということと、私は理解しています。
そして、そのメカニズムを理解して、自分があらゆることに責任を引き受けていこうとしないと、何も変わらない、ということなのです。
その潜在意識をクリーニングする方法が四つの言葉。
ありがとう
ごめんなさい
許してください
愛しています
その方法を具体的に示してくれています。
ひとりひとりがクリーニングしていけば、やがては世の中が変わる。
潜在意識は膨大で巨大すぎますが、個人の意識も決して無力ではない。
それどころか、本当に目覚めた意識がある程度の数、集まれば、そのクリーニングは一挙に全体に及ぶ可能性もあるのではないか、と私は希望も込めて考えています。
うまくすべてを解説できたとは思いませんが、ひとまずここで筆を置きたいと思います。