12月の占星術予測と少し先のこと |  ZEPHYR

 ZEPHYR

ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

<占星術予測に関するスタンス>をご一読の上、以下の記事をお読み下さい(すでに読まれたことのある方は、飛ばして先へお進み下さい)。

2008年最後の月です。
今年はいろいろありました。個人的に非常に印象に強く残っているのは、チベット問題、四川省大地震、岩手・宮城内陸地震など各地で異常頻発した規模の大きな地震、無差別殺傷事件(元厚生次官襲撃事件を含む)、北京オリンピック、南オセチア・グルジア紛争、突発的な恐慌騒ぎ、オバマ大統領の誕生、そして……。
11月下旬から来年にかけて、非常に深刻な星の配置が見られるということを、<2008年後半期の占星術予測 part.1>以来、何度か申し上げております。それは土星の一極支配構造で、土星を軸にして対向するエリアの海王星、エリス、ペルセポネーらとヨッド(Y字型配置)を形成するということです(これに天王星が土星と対立するのが加わっている)。
奇しくも、その時期に突入し、ヨッドの座相が厳しさを増すのが、なんと11月26日から27日にかけてだったのです。
そこでインドの同時多発テロが起きました。
つまりこのテロは、冥王星移動に伴うものだけではなく、このヨッドが背景にあると考えられます。
ミャンマーのサイクロン被害、四川省大地震、南オセチア・グルジア紛争勃発の日も、ヨッドは天空にありました。短日時に解消するヨッドなら、その日を中心とする期間を注意すればよいのですが、今回のヨッドはすべて動きの遅い星によって構成されているため、影響も長引くと考えられます。
11月下旬から来年の2月5日あたりまで、このヨッドは天に存在します。

ヨッドの発生時には、常識では考えられないようなことが起きます。私たち一般の人間には、「神の裁き」とか「天罰」とか、「宿命的な戦争」とか、人知を超えた何か動かし難い運命のようなものが感じられる出来事として起きるのです(神罰など、この世には存在しないとしても)。
私が年末から来年1月の解散総選挙などやめた方が良いと申し上げていたのは、そのためです。なにが起きるか分からないのがヨッドで、それはインドの同時多発テロを見てもらったら分かると思います。
場合によっては、日本でも尋常でない事件が起きるかも知れないのです(実際に元厚生次官宅襲撃事件は、このヨッドが始まった後で発生)。そのときに政治空白が生じていたら、それだけ対応が遅れることになります。
今、政局は来春以降の解散という流れになってきています。年内の解散の可能性が高いと読んでいた初期の予測自体は外れる公算が高くなりましたが、もし本当にそうなるのであれば、結果的にはこれはこれで良いと考えます。
世界的な同時不況、麻生総理や政府与党の思惑や、また思惑違いもあろうかと思いますが、そんなものが複雑に絡み合った結果、来春以降という流れになったのも、日本にとっては好都合かも知れないのです(ただ、麻生総理が突然に気を変える可能性もないではない)。

もちろん、ヨッドの期間に日本に何か起きるということが明白に示されているわけではありません。ヨッドの主役である土星は、まず外交や同盟国関係の中で影響力を発揮しますから、これがアメリカなど友好国との関係か、日本が友好関係を密にしている当の国の内部で起きる問題となって表れやすいはずです(現にアメリカはそうなっていますが、アメリカ他の国々で経済や金融以外の突発的な問題として、これから後に発生するのではないかと恐れています)。
しかし、もうしばらくするとその影響が日本国内の、主に経済、金融、財政といった面に推移してきます。ここに土星は入るようになる。それが1月下旬以降のことです。さいわいにして、ヨッドは2月に終わりますから、1月下旬から2月5日まで、二週間くらいの間、ここが非常に厳しさを増すポイントになりそうに思えますが、それは短くて済みます。
それでも、全般的に来年の経済、金融はダウンします。早期に持ち直すという楽観論は、私の中ではあり得ません。すみません。が、これも以前の記事で申し上げたとおりです。

だいぶぶっ飛んでしまいましたが、星のアスペクトの連続性は、別に人間の都合で決められている月割りになどなっていないので、分かりやすくするためにちょっと先までを見通しました。


さて、そんな流れの過程にある12月。
どうなるのか?
皆さんと一緒に12月を解読していきましょう。

最初にお断りしておきますと、以下の解読で出てくる星々のアスペクトは、通常のマンディーン以外の複数の手法から導き出されていて、占星術をかじった程度の人が見ても、「あれ、この時期にこんな星ないぞ」ということになります。
これは未来予測を行うときの方法論の違いから来るものです。一応、誤解なきように。

まず、皆さんの関心の高い地震について。
実は12月も結構、注意すべき日が多いのです。これは背景に土星を中心とするヨッドがあるためで、冥王星の移動が終わったから安心です、というわけには行きません。
地震に関しては、
6日頃(早ければ2日以降影響が出ますが、もっとも厳しいのが5、6、7日)。
11日頃(前後2~3日)。
14日頃(前後1~2日)。
20日頃(前後1~2日)。
27、28日頃。(正確には17日の夜以降、来年の1月9日まで持続する火星と冥王星の合ですが、27、28日以降に出る可能性の方が高く思えます)。
といったあたりに、見受けられます。
上記の内、赤字で記しているものは、かなりの高確率で地震が発生すると読んでいるものです。
一応、アスペクトの影響力の幅を考慮して、前後の期間を見ていますが、何日頃と表記しているその日がもっとも厳しい日とお考え下さい。
上記の日の中で、もっとピンポイントで限定できる場合、また今月中の記事でその都度UPしていくことにします。

ただ、12月も基本的には日本で大きな被害を出す地震は起きないだろうと考えています。
もっとも気になっているのは、アメリカ西海岸やその沖合です。
アラスカなどベーリング海付近、中南米、大西洋沿岸地域といった、<中国、青海省で強い地震>の中で述べた地域も。

さて、地震以外の出来事でも、かなり危険な匂いがします。
前にオバマ大統領誕生時に書いた記事に、彼や彼の家族の身の危険について触れましたが、新大統領暗殺、またはその未遂事件といった事件が起きる可能性があります。
とくに注意すべきは、
A. 12月11日~19日。
B. 12月24日~31日。
これは前に書いたとおりです。ただ、かならずしもオバマ次期大統領の問題だけではなく、様々な社会的事件として現実化するはずです。
Aの期間は主役が火星で、土星・天王星とハードアスペクトを形成します。航空機事故や突発的な事故、銃撃事件、火災、宗教界、法曹界での問題、海上での事故や海賊事件などが考えられます。
またこのアスペクトは、ベースに土星・天王星のハードアスペクトがあり、そこへ火星が介入する形になっていますから、それまでの均衡状態、対立関係が破れる、と解読することもできます。それも火星(戦争、暴力)的な作用によって。
ということは、現在、かろうじて均衡が保たれている地域や関係に火がつく、という可能性を指摘できると思います。
それから、土星・天王星が世代交代やそれまでの既成の体制や枠組みの改革・改変に関わるアスペクトだけに、こういった内容の事柄のために暴力や破壊行動といったものに打って出る勢力や個人が出てくることも想像できます。また単純に新旧、保守革新といった二つの関係に、この時期に深刻な争乱が生じるという読み方も可能。
とすれば、日本の場合、政局などにもそれが反映されるでしょうし、今争乱状態のタイも危険です。
また今回のテロで両国関係の導火線に火がつきそうな、インド・パキスタン。短慮に走らないことを願います。

Bは前述の火星と冥王星の関係で、テロや暗殺といった動きには強く反応します。やはり血なまぐさいような大きな事件を連想させるアスペクトです。起きるのが、山羊座ですから、高位の人物、政治家などを狙ったテロなども発生しやすいと読めます。
また山羊座との関係でいえば、インドも無視できないでしょう。山羊座ですから、この国は。
Bの期間中、27、28、29日には、太陽、月、水星、火星、木星、冥王星、ジュノーらが山羊座に大集合します。インドはやはり注意。
個人レベルでいっても、この時期、山羊座生まれの人は大きなイベントを体験する人が増えそうです。かならずしも悪いことではありませんから、いたずらに不安に陥らないように。

ざっと見たところでは、以上のABのあたりが、12月でももっとも大きな事件や災害、アクシデントが起きそうなポイントです。
景気については、先の見通しからいっても後退傾向を強めていきます。


なにか良いことはないのか? と探してみますと、土星と木星は同じ地のサイン(乙女座と山羊座)に位置していて良好な関係を保っています。これは年内は確実に持続しますから、経済的にも一定の緩和材料があるように思えます。実際的で確実性の高い作業、政策には向いています。今、それらを行えば、有効性が高いということですが、日本では二次補正予算は来年に見送りのようで、もしかするとこの打つ手の遅れが来年の経済ダウンの一因となるかも知れません。
政局に関しては、もはや軌道修正も利かないのでしょうが、個人や中小組織に関してはまだこの12月という月を大事に使えば、来年の厳しい時期を乗り切る対処ができるということも意味します。
木星・土星の調和座相は、友好的な流れの中での世代交代を促す作用があります。つまり組織では、こうした動きをあくまでも調和的に引き起こすことで、次の時節に備えることができます。
また今後役立ちそうな有効な枠作りに向いている時期です。

個人でも当然、アリとキリギリスの話を持ち出すまでもなく、来るべき厳しいときに備えることができます。これらの対処法は、後で有効になってきます。
今年、この恐慌騒ぎが発生する前、私はある人に投資のことで相談を受けました。
「この後、アメリカがダウンするから、楽観的になってはいけない。絶対に安全そうなもの以外からは手を引いた方が良い」というアドバイスをしました。
実際には私が思っていた以上の経済不況に陥ったのですが、このときアドバイスを受け入れてくれたその方は、被害を比較的少なくすることができました。

個人個人の生活の中では、どのようなものが有効な対処になるのか、様々です。皆さんが置かれている状況の中で、自分自身で考えて下さったらいいと思います。来年は厳しいぞ、ということを見通した上で、じゃあ、どうしようかということを。

この年末は、非常に騒がしいと思います。
あまり浮かれるときではないということは間違いありませんが、土星が強く作用するときこそ、人は希望を持って、未来を信じて進まなければなりません。
そのときに意気消沈したり、悲観的になって過ごすのではなく、暗い夜は明けるときが来るというのが世の真理ですから、単純にそのときを迎えるために今、努力(土星)すればいいのだというだけのこと。

アオコさん、advoloさん、虹の写真にコメントありがとうございます。
星には、それぞれ配当された色があります。
七色(実際にはもっと分化されている)は、もとの大きな光の分かたれたものですよね。
星々もきっと分かたれたもの。
この世も分かたれたもの。
虹を見て人が幸せな気持ちになったり、希望を思い出すのは、分かたれた美しさの先に、元の大きな一つのものを思い出すからかも知れません。

人の心に愛が、世界に調和が満たされます。