読了「運命の子トリソミー」 | ナカイカゲン

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2度目のブログタイトル変更です。
ナカイ+一家言=ナカイカゲン。一家言というほどたいそうなものではありませんが。
ちょいやさぐれ、ちょいひねくれ、ちょい暑がられ。
エキサイトメントシーカーで3児の母の独り言。

副題は「短命という定めの男の子を授かった家族の物語」
現役小児科医が書いたノンフィクションです。

新聞の広告欄を見て興味を持ったのですが、瀬戸市の図書館にはなかったのでリクエストしてみました。

すると購入してくださいました。

内容は13トリソミーという染色体異常を持つ男の子を授かった家族の話をていねいに書いたものです。

作者の小児科医の先生自身の視点で書かれていたので、「生まれたとき、どう思ったんだろう」「どうやってこの子を受け入れていったんだろう」など、つい思ってしまう疑問に対しても、客観的に描かれていたと思います。

この男の子は心臓やほかの臓器の疾患を持ち、短命だと宣告されながら2歳の誕生日を無事迎えました。
作者の先生はこの先の話を書く予定はないとのことです。


最近、出生前診断についてあれやこれやと騒がれていて、「命の選別はするべきではない」とか、そういう一般の方の意見を目にする機会もあるので、自分としてはどう思うかを考えたくて読みました。

わかったことはこういった事例を知れば知るほど(もちろんほんの一部しか知りませんが)、「どうするべきだ」なんてことは簡単に言えないということ。


それぞれの立場や考えがあるから、それぞれの立場や考えを尊重してあげられればいいかなと。


だから、「あーするべき」「こーするべき」とはっきり言える人ってなんかすごいねって感心しちゃうのでした。