日本人の歯。 | 裕木歯科クリニック 歯のブログ

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お口の健康や歯に関するトピックスを書いていきます。よろしくお願いいたします。



日本人の歯の状況

現在、日本の子供たちの虫歯は現象傾向にありますが、まだまだ先進国のなかでも虫歯の多い国のひとつとして知られています。

WHOによると、12歳児を比較したときに
1人あたりの虫歯の数が2.4本だそうです。

他国では
オーストラリア➡0.3本
スウェーデン➡1.1本
アメリカ➡1.4本

かつて日本よりも虫歯の多かったフィンランドやイタリアも急激に減少しているようですよ。


そして、子供だけでなく大人の虫歯も多いとされている日本では45歳までに全体の半分ちかくが虫歯になっているとの報告もあります。





アメリカやオーストラリアなどでは日本人の2~3倍砂糖を摂取しているようです。
日本人のほうが虫歯菌の栄養となる
糖分を控えているのに、どうして虫歯が多いのでしょうか?








予防意識のちがい






欧米では歯が生えてきた時点で歯科医院にかかるそうです。
この際、トラブルの有無は関係なく、予防のために通うのです。
保険制度などの違いにより、治療が高額であることもあり、健康な歯を長く維持するという、予防の意識がつけられているのでしょう。





口腔ケアのちがい




日本人の9割以上が毎日歯みがきをし、7割以上が1日2回以上歯みがきをしているとの調査結果があります。
歯を磨いているのに虫歯が多い理由として、

・定期検診やクリーニング、フッ素などの予防処置が他の先進国と比べて少ない。

・ブラッシング回数はほとんど同じであるが、適切なブラッシング方法が行えていない。
など、セルフケアの違いなども考えられます。







日本人の歯並びの特徴

東洋人のなかでも比較的、日本人は歯並びが悪いようです。びっくり
そこには日本の歴史が関わっています。

昔々、日本列島には縄文人という民族が暮らしていました。
縄文人➡東南アジアから沖縄を経由し日本に移住してきた民族。
〔特徴〕
・眉毛が濃い
・二重瞼
・浅黒い
・エラが張っている
・彫りが深い顔立ち
・歯が小さい


その縄文人が日本全土に分布していたところへ、朝鮮半島から弥生人が九州を通過してやって来たそうです。
弥生民族➡約3万年前にシベリアに住み着いていたモンゴロイドと呼ばれる民族。
2万年ほど前の氷河期の厳寒の気候に適応するため、次の特徴となったそうです。
〔特徴〕
・皮下脂肪が厚い
・一重瞼
・毛が少ない
・唇が薄い
・歯が大きい

凹凸のある顔は寒さに弱く凍傷になりやすいようです。
また、眉毛や髭が多いと、息が氷柱となってしまい、唇は口腔粘膜の反転露出部であるために凍傷になりやすいことから、このような特徴となったそうですよ📖




⬆縄文人                                  ⬆弥生人





弥生人が日本全土に移動するに従い、縄文人との交配がすすみ

縄文人✖弥生人ハイブリッド種

いわゆる日本民族が誕生しました。おねがい

現在では、弥生系7割、縄文系3割の比率で混血しているそうで、そのため日本人は北方(弥生民族)のイメージが強いんだそうです。


歯並びについて考えると、弥生系の大きな歯の遺伝子と、縄文系の狭い顎の遺伝子を受け継いだ人は叢生(ガタガタした歯並び)や、八重歯になり、
その逆であると、すきっ歯になる傾向が強いといわれているそうです。

歯並びひとつにしても歴史がかかわっていているのですねニコニコ









歯並びの悪さが及ぼす全身への影響や口腔への影響の理解が普及しつつも、まだまだ日本では矯正治療や歯並びへの意識、
そもそもの歯への健康意識が他の先進国に比べて低いのが現状です。

歯の重要性を理解していただき、より予防意識を高めていただいたうえで、歯の健康を維持するお手伝いをしていくのが私たち歯科衛生士の大事な役目と思っておりますニコニコ




しばらく歯科医院に行っていないなーという方、お気軽に検診にお越しください。
まずはお口の状況をご自身でしっかりと把握しましょう音譜


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