初めてホニアラの地を踏んでから、早いもので七年になる。
(この街は変わった――)
隣国パプア・ニューギニアでは犯罪率の高騰が社会問題となっていたが、それはすでに隣国だけの問題ではなかった。
特に紛争以降、ソロモンにおいても犯罪が増え、ホニアラは七年前に比べるとすっかり変わってしまった。ホニアラは“都市”になろうとしていた。
そのホニアラ“市”で一泊したのち、ぼくらはアトイフィへと飛んだ。
アトイフィではジュニアが待っていた。なんとも偶然なことに、この日ジュニアの第六子が誕生したばかりだった。
ぼくとモニカにも赤ん坊ができたことを伝えると、ジュニアは悪人顔をほころばせ、わがことのように喜んでくれた。
「わあ、なんとなく懐かしいね」
ドルフィン・センターに近づくと、モニカが感慨深げにつぶやいた。
ホニアラ市(2001年)