イタリアの銀行いろいろ... | 私のイタリア時間

私のイタリア時間

イタリアに住みはじめて、20年もの月日が経ちました。
イタリアでの何気ない日々。流れる時間の中で起こる、ふとした出来事や思い。
このブログでは、そんな日常を1枚の写真と共に書き綴っています。




その日は、金曜日。


おやびんから頂いた小切手を、

口座に入金する為に、

銀行に向かう。


イタリアの銀行は、

1時過ぎに一度閉まり、

2時半か3時頃に再び開き、

だいたい午後4時くらいまでの営業である。


私は、2つの銀行口座を持っているが、

どちらにしても、

非常に率が悪い。


お金を入れていれば、

マイナスになっていくなんて、

イタリアだけなんじゃないかと思う。


それでも、家に置いておけば、

いつ泥棒に入られるか、わかったもんじゃないし、

持ち歩いて、ひったくりにあったりする事もある。

結局、

銀行に置いておくしかないわけだ。



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私の場合、

家賃などの支払い専用と、

貯金用と、

分ける為に、

2つの違う銀行に口座を開けたわけだが、

どちらかがどうかなっても、

どちらかは残るだろう...

くらいしか考えていない。


実際、

一つの銀行の方は、

知らないうちに、

銀行自体の名前が

既に2回も変わっている。


この名前の変わった方の銀行は、

メルカートお抱えの銀行みたいなもので、

多くの、メルカートで働く人間が、

この銀行を利用している。


例に漏れず、

私も、おやびんから紹介された口だ。


この銀行が、

新しく変わる前は、

気の良いおばちゃんと、

知り合えば良くしてくれるおじちゃんが、

窓口を担当していて、

大してお金のない外国人の私にも、

良くしてくれた。


それこそ、

田舎に一件しかないような、

家族的な雰囲気を保っていた。


それが、

銀行の名前が変わった途端、

その優しいおばちゃんとおじちゃんは、

順に飛ばされ、

私は客であるにもかかわらず、

けったいに扱われるようになってしまった。


その銀行に出向いたのであった。


3つもある窓口には、

一人の銀行員しかいない。


どこでもそうだが、

7つあれば、3つ稼働し、

12の窓口があれば、4つくらいしか開いていない。


イタリアの摩訶不思議なところである。


さて、この唯一の窓口に構えるは、

言いたかないが、

ブタ みたいなオバはんである。


見るからにして、やる気なく、

口は、いつでもへの字に曲げている。

笑えば、少しは、可愛く見えるだろうに、

ニコリともしない。


私の前に、一人の女性がいた。

「あの...口座からお金を少し・・・」

まだ、全部言い終わらないうちに、

そのブタ女は言った。

NO NO!」

なんでも、コンピューターがフリーズして動かないから、処理は出来ない...

と言う。


「でも、もう少しで、水道屋さんが来ちゃうんです。お金...渡さなきゃ...」


それでも、

出来ないの一点張りである。


泣きそうな顔で、立ち去る女性。


そんな状態で、

私の番になったとて、

やりはしないのは目に見えていたが、

あえて聞いてみる。


「この小切手を口座に入金したいのですが..」


色ぶち眼鏡の、このブタは、

間髪入れずに言うのだった。

「 NO!

「じゃあ、明日の朝は、どうでしょう?」

「NON LO SO!」(知らない!)


風体で人を表現するのは好きではないが、

このブタ女だけは、

それに比例する。


こんな女が、銀行に勤めていられる...


だから、イタリアの社会は、うまく機能しないのだ。


仕方ない。

違う銀行だけど、もう一つの銀行に行くことにした。

4:00までには、まだ少し時間がある。


手数料が、ちょっと高めのこの銀行は、

最近、リニューアルしたばかりの銀行で、

中は、日本のそれと遜色ない。


銀行のカードなど、持ち合わせていなかったが、

名前とアイデンティティカードで、

すぐに認証し、

受け付けてくれた。


当たり前のことだけど、

キチンとやってくれると、

余分に手数料払っても、

やっぱり、気分がいい。



イタリアの銀行にもいろいろあるが、

ここまで違うのも、

また面白いものである。







⬇︎ 頑張りどころが違います...

  



最後までお付き合い、どうもありがとうございます。