イタリア人でも律儀な人... | 私のイタリア時間

私のイタリア時間

イタリアに住みはじめて、20年もの月日が経ちました。
イタリアでの何気ない日々。流れる時間の中で起こる、ふとした出来事や思い。
このブログでは、そんな日常を1枚の写真と共に書き綴っています。




同じ場所に、ある程度長く働いていると、

固定客というのも、出来てくる。


嬉しいことに、

遠く離れた日本から来られる方もいれば、

イタリア国内のお客様というのもいる訳である。


正直、

数年前に、スーパーマーケットを合法化する為に法律が変わったおかげで、

メルカート内は、

どこもかしこも、

似たり寄ったりのお店が展開している。


普段、めったに店に来ない、オーナーことおやびんは、

お客さんと接していない分、

世の中の流れから、とうに外れていて、

ほっておけば、

とんでもない値段をつけたりする。


「え~、これ、高くないっすか?」

と聞けば、

「コレは、俺の店だ!」

と言われる始末。


やっぱり、どこか、チンピラめいている、おやびん。


それでも、普段、お店に居ないおかげで、

多少のサービスが出来るのだけは、救われているのかもしれない。


そんな中、

毎回、フィレンツェに来るたびに、

来店してくださる、イタリア人がいる。

プーリアという、

イタリアの南の町から来る、この紳士は、

律儀に、いつも、トリュフ入りのペコリーノチーズを購入される。

2回目の時、

そのことを覚えていた事を知ると、

いたく感動し、

それから、毎回来てくれるようになった訳である。


いつものように、スコント(割引き)をすると、

「今度は、プーリアの名産品を持ってくる!」

そう言って、帰って行った前回。


今回なんと、

本当に、

お土産を持ってきてくれた。


これだけで、既に、感動モノである。


しかも、おじさんオススメのレシピ付きで。


プーリアは、オレッキエッテという、

耳たぶの形をした手打ちパスタが有名で、

それを持ってきてくれた訳である。


世の中には、律儀なイタリア人も居るんだな...


と、普段、

口だけは流暢な人間ばかりを見てしまっているおかげで、

そんな紳士が、数倍、紳士に見える訳である。


これこそ、イタリアンマジック...


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出来立てのパスタを食し、

さらに、ハマる、

イタリアの味。


嬉しい限りである。





⬇︎ そんな気持ちが嬉しいの...

  


最後までお付き合い、どうもありがとうございます。