イタリアで、何においても... | 私のイタリア時間

私のイタリア時間

イタリアに住みはじめて、20年もの月日が経ちました。
イタリアでの何気ない日々。流れる時間の中で起こる、ふとした出来事や思い。
このブログでは、そんな日常を1枚の写真と共に書き綴っています。




Pitti Uomo の最終日、

その日は、いみじくも、

フランスで開催されているUEFAの試合の日であった。


午後の2時ごろ、

メルカートの各お店が閉め始める時間になると、

いつものように、

Barのおっちゃんが、

「そろそろ、淹れようか?」

そう、聞いてくれる。


まだ、お昼ご飯も取っていないが、

快く受け入れる。

飲むのは、もっと遅くなるけれど、

まあいい。

イタリア人は、怒るが、

冷たくなったコーヒーを

いつも後から飲んでいる。


さて、その日、

いつもより15分ほど早く、

「欲しけりゃ、淹れるけど...」

そう言ってきた。


時計が壊れたか?と思って、

自分の腕時計を見ていると、

「今日は、サッカーの試合があるからね。」

そう言って、いそいそと片付け始めている。


気がつけば、あちらもこちらも、そわそわしている。


イタリアで、サッカーは、国民的人気のスポーツである。

サッカーをやる人も、

やらない人も、

みんなで夢中になる。


その為に店も、早く閉めてしまう。


聞けば、あの Pitti Uomoの会場ですら、

最終日というのに、

そそくさと会場を去ったという。


日本だったらありえない。

仕事は仕事だからだ。


サッカーの試合を見る為に、

仕事すら後回し。

それでも、

時々、

こんな人間っぽい感覚が、

たまらない。


いろんな事が機能していないイタリアで、

また、それも良しと思える、

不思議なイタリアの魅力である。


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⬇︎ これもアリか....

  


最後までお付き合い、どうもありがとうございます。