今日は、話題の「インセプション」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
コブ(レオナルド・ディカプリオ)は人が夢を見ている最中に、その潜在意識の奥深くにもぐり込んで相手のアイデアを盗むことのできる優秀な人材だった。彼は、企業スパイの世界でトップの腕前を誇っていたが、やがて国際指名手配犯となってしまう。そんなある日、コブの元に“インセプション”と呼ばれるほぼ不可能に近い仕事が舞い込む。依頼者は、サイトー(渡辺謙)という日本人。不可能だというコブに、指名手配を解く条件を出し、インセプションを遂行するように迫る。どうしても自由になりたいコブは、仕事を請け、開始するのだが・・・。
というお話です。
映画の前に、渡辺謙さんが急遽駆けつけて下さり、挨拶をして下さいました。すごくステキでしたよ。昨日(13日ロス時間)ロスで、ワールドプレミアをしたところで、その後、直ぐに日本に帰ってきてくださったみたいです。色々なお話をして下さいましたが、映画サイトで観て下さいね。ワイドショーでも見れるかな。
この映画、すごく面白いです!!
今年、色々面白い映画ありましたが、この映画、私の中ではダントツですね。頭を整理しながら観ないと、解らなくなる人もいるかも知れませんが、理解出来た時、頭がスーッとして、すごく面白いと思えると思います。
簡単に言うと、脳の中に入り込むんですが、それが、何重にもなって、まるでロシアのマトリューシュカのように、脳の中の世界が出来上がっていくんです。この表現が一番解りやすいと思うんだけどなぁ。どんどん、先へ先へ、脳の世界=人間の思い込みの世界=夢の世界 が広がっていくんです。それも、どんどん深層心理に潜っていく・・・。凄いでしょ。でもね、結局、マトリューシュカだから、中へ中へ入っていくだけなの。だから、自分が今観ている世界の上の層に戻って、そして、また、その上の層に戻らなきゃいけないから、戻るのに結構大変なんですよね~。
この定理を解ってから、この映画を観ると、すごく面白いと思います。スピード感があるから、あれっあれって思っていると、どんどん深層心理に入って行っちゃうので、途中でウトウトすると、今何処にいるのか解らなくなる人も居るんじゃないかと思って、とりあえず、基本を身に付けておくと、大丈夫ですよ。
コブの奥さん(マリオン)が色々な場面で出てきます。これは、コブの心理の中に、彼女がこびり付いていて、どうしても離れないからだと思うんです。でもね、これ、すごくステキだと思ったんだけど、何をしていても、仕事をしていても、ちゃんと奥さんの事が脳の中にあるっていうところが、愛されてたんだなって思うんですよね。
以前読んだマンガで、「樹魔・伝説」(水樹和佳
)っていうのがあるんですけど、それは、彼女が時間も空間も無限に操作出来る力を持ってしまって、最後の願いで、一瞬の時間で、17歳位から死ぬまで好きな人とある場所で過ごして、一生を全うしたところで、現在に彼を戻して消えていくというのがありました。この話読んだ時、すごく感動して、普通に好きな人と人生を全う出来ることが一番の幸せなんだと思いました。この映画でも、それと同じようなことが、主軸と平行して描かれています。だから、この映画は、壮大なラブストーリーとも取れるんです。
カッコいいアクション大作であり、ラブストーリーであるこの内容、文句の付けようが無いでしょ。本当に面白かった。すごい展開をするので、ラストに注目ですよ。彼がちゃんと自由の身になれたのか、そうでないのか。一緒に深層心理に潜った彼等が現実に戻れたのかどうか。そして、現実とは、何なのか。すごい作品です。
この作品、瀬名秀明先生の「ブレイン・バレー」を読んでいると、頭脳って、自分の思い通りに色々な物を作り出すということが、結構、理解出来るかもしれないです。ジャンル的には、まったく違うんですけど、脳が人間にどういう作用を引き起こしているのかということが、少し、リンクしているような気がしました。
この作品、私は、すごくお勧めします。面白いです。
但し、映画を娯楽として、脳をやわらかくする為に観る方には、お勧め出来ません。映画を観て、考えなければならないので、疲れると思います。でも、内容は、超面白いです。人間の精神世界をお楽しみ下さい。
・インセプション@ぴあ映画生活
インセプション - goo 映画
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