オーロラビジョンにスサノオで~す
ということで、
今日僕らは、
毎月1日恒例の『新宿駅でのゴミ拾い』に来ていた。
あ「ふ~~~~っ!もうすぐでおしまいっ♪」
ス「………」
あ「どしたん?」
ス「いや、それにしてもあれやな」
あ「?」
ス「俺お前のこと、ほんまにアホやと思ってるけど、
ゴミ拾いに関してだけは尊敬するわ」
あ「何や急に(笑)
やめろや(笑)」
ス「いや、マジでマジで。
だって、今日結構な雨やで。
ゴミも結構あるし」
あ「まぁ特に週末はね~~。
もう慣れっこよ。
これでも、ゴミも大分減った方よ(笑)」
ス「ていうか、いつからやってるんやったっけ?」
あ「始めた20歳の時から考えたら、11年?
って言っても、昔みたいに毎日は出来ないけど」
ス「いやはや…。
お前のことを誉めるつもりも、
持て囃すつもりもサラッサラないけど、
頭が下がらんわ…」
あ「頭は下げろ(笑)
『頭が上がらんわ』の間違いやろ(笑)」
ス「(笑)
それはそれとしてや、
ほんまにこれがお前の原点やねんな」
あ「確かにそうかもね」
ス「今やから言えるけどな、
お前が毎朝ゴミ拾いしてる時、
神々がめちゃくちゃお前の周りに溢れてたんやで?
ザッと言うだけでも、
この土地に代々住む神、その眷属、お前の先祖、その代々の守護神、その他に名の知れた神々もそう。
もう大渋滞よ」
あ「マジ?
あぁでも振り返れば、
あの20歳の時は確かに、何か凄かったもん。
出会いに、出会いに、出会いに、出会いに。
助けに、助けに、助けに、助けに。
『あれが必要だな』って思っていた道具を、
その日に新聞で活動を見たって人が持って来てくれたり。
『この人に出会いたい』って思った次の日に、
人の紹介でそのご本人を紹介してもらえたり。
そんなことが毎日のようにあったわ」
ス「それが神々の助けよ。
きっと真っ暗な中、
アホみたいに一人でゴミ拾ってたお前が愛おしくて、愛おしくて、堪らんかったんやろな。
…それが何で、
今はこんなハゲて、さびれたナルシストになってしまったのか…」
あ「やめろ(笑)
ちなみに、その時にスサノオさんも助けてくれてたの?」
ス「俺は傍観」
あ「お前は助けろや」
ス「(笑)
まぁでも、前のトイレ掃除の姉ちゃんの時の話もそうやったけど、
本当にこういう公共の場所の掃除というものは、
ものすごいスピードで人生を変えるよな」
あ「どういうこと?」
ス「いやいや。
これまで話してきたことも少し振り返るとさ、
君ら人間は、本来素晴らしい。
その素晴らしい人間が、日々のストレスや疲れ、怒り、欲を始めとした、
『穢れ(元気が枯れた状態)』に包まれることで、
災いを招いたり、人生にイヤな出来事を引き起こす。
っていうのは、いつも言ってるやん?」
あ「うん。
それで逆に徳を積んだり、心持ちを変えたり、リフレッシュして、
心を埋め尽くしてる『穢れ』を祓えば、
そこに神々の力が入ってくるって、
いつも言ってくれてるね」
ス「その『穢れ』ってさ、
意外に気付きにくいねんけど、
『恥ずかしい』って思いとか、
『プライド』ってやつも、
『穢れ』に含まれるねん」
あ「どういうこと?」
ス「まぁ早い話が、
『恥ずかしい』とか『プライド』ってやつは、
人間から『素直さ』を奪うねんな。
『本当だったら、これをやればいい』って分かっているはずなのに、
人の目が気になって出来ない。
『これをすれば人生が変わる』って頭では分かっているのに、
プライドが邪魔をして出来ない。
こういった心は、全部『穢れ』よ」
あ「あぁ、なるほど」
ス「その点に於いて、
前のトイレ掃除の姉ちゃんも、
お前もさ、
やってることって言ったら、究極に『人のやりたくないこと』やん?
だって、公共のトイレやで?
何人が使ってるか分からんねんで?
お前だってこの新宿でさ、
とんでもない物拾うことも、よくあるわけやん。
しかも全部ポイ捨て。
『何でこの荒川祐二様が、お前らのためにこんなん拾わなあかんねん』って、思わんの?」
あ「『荒川祐二様』とか、俺が言ったみたいになるからやめろ(笑)
最近流行の絶叫パワハラ議員か(笑)」
ス「このハゲ―!!」
あ「やめろ(笑)
で、結局何が言いたいのよ(笑)」
ス「まぁ要は、
人の目に曝されようが、
恥ずかしかろうが。
今までの自分のプライドが許さなかろうが、
『今までやった方がいいとは思ってきたけど、やってこなかった』ことをすること。
それが、穢れを一気に祓う一つの方法ってことよ」
あ「あぁ、なるほど。
確かにそれが出来て、
人の目が気にならなくなったり、
プライドが無くなると、
その後も、色んな行動が制限なく出来るようになるもんね」
ス「そう。
だから人生を変えるという上に於いて、
『プライド』や『恥ずかしさ』を取っ払うことこそが、
実は新しい自分への第一歩やったりすんねん。
ほら、だってこれ、お前の昔の写真見てみ」
あ「?」
ス「こんな看板背負って一人でゴミ拾いとか、ただの変態やん」
あ「やめろや(笑)
『一緒に掃除してくれる人募集!』看板とか懐かしすぎるわ(笑)
何でこんな写真持ってんねん(笑)」
ス「(笑)
まぁとにかく、
どんなことでも『Yes』と受け入れることが出来たなら、
心の穢れが祓われるだけでなく、
その心の器自体もグッと大きくなるから。
そうなったら、
神々の力も存分に注がれるよ。
『まさか、あの神が…」って力もな。
ほら、ちょっと空見てみ」
あ「え?」
ス「アマテラスの登場や。
恥ずかしがり屋さんやから、
中々直接の姿は見せてくれへんけど、確実に見てくれてるよ」
東京は前日からの雨模様。
でも、確かにその時、
新宿駅に陽が射した。
ス「最高神ですら、
こうして1人のゴミ拾いを見守ってくれてるんやから。
何も特別なことや大きいことをしなくていい。
豪華な貢ぎ物や壮大な儀式もいらない。
ただ、ただ、
君らが日々出来る小さな一歩を、
俺たち神々はいつだって見守り、
応援してるから」
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※『笑って、泣いて、神話を学ぶ』、日本の国の始まりと神々のルーツを知る史上最古の連載ファンタジー『アウトロー古事記』、第1話目はこちら☆
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