[だまし絵の顔、生後7~8カ月で認識 中大教授ら発見]
(日経新聞 2011年9月26日)
中央大学と自然科学研究機構の研究グループは、生後7~8カ月の乳児が
だまし絵に描かれた顔を認識することを発見した。
顔を認知する脳の機能は、生後7~8カ月間で成熟している可能性を示す
成果。
オランダの科学誌ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・チャイルド・
サイコロジー(電子版)に掲載された。
だまし絵は16世紀のイタリア人画家が描いた絵画で、野菜や果物を組み
合わせて人の顔が描いてある。
上下を逆さまにすると顔に見えず、ただの野菜や果物の絵に見える。
生後7~8カ月の乳児24人に、だまし絵を正しい向きと逆向きに見せた
ところ、うち21人が正しい向きのだまし絵を長い時間見ていた。
さらに乳児の脳内にある毛細血管のヘモグロビンの量を近赤外線で測った
ところ、正しい向きのだまし絵を見ている時間だけ、左脳の側頭部を流れる
血中のヘモグロビンの量が増えた。
このため、生後7~8カ月の乳児がだまし絵の顔を認識していると分析した。
文部科学省の科学研究費補助金の助成を受けた研究成果。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E0E4E2E6E38DE0E4E2EBE0E2E3E39180EAE2E2E2;at=DGXZZO0195579008122009000000