ヨウ素欠乏に伴うクレチン症 | 横山歯科医院

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[ヨウ素欠乏に伴うクレチン症]


世界には、ヨウ素(I)欠乏状態にある人が10億人以上存在する。
そのうち、甲状腺腫が認められる人が少なくとも2億人いる。

 ・鉄欠乏
 ・ビタミンA欠乏
と並んで、ヨウ素欠乏は重大な問題である。


甲状腺ホルモンが不足状態にあると、甲状腺は何とか少しでも多くの
ホルモンを作ろうと代償性の腫脹をきたす。
これが甲状腺腫である。


ヨウ素不足の母体から生まれた重度のヨウ素不足の子どもがクレチン症を
発症する。
570万人のクレチン症の子どもは、手足が短く、頭が大きく、無表情の顔を
していて、子どもの段階で成長が止まる。

クレチン症は先天的に、遺伝子異常で発症するとの見解もあるが、ヨウ素
不足の地域に多いのもまた事実である。

クレチン症発症地域は世界に広がっているが、特にアジアの内陸部で顕著で
ある。


米国オハイオの実験によって、ヨウ素強化食塩の有効性が立証され、ヨウ素
強化食塩は世界中に広まった。


従来、海産物を多く摂取する日本人はヨウ素不足よりもヨウ素過剰の心配が
あったが、現代では海産物の摂取量の個人差が大きいため、過剰症と同時に
欠損症も心配する必要が出てきている。


[参照]ミネラルの辞典


(横山歯科医院)



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