食塩消費量の減少によるヨウ素レベル低下を懸念(米国) | 横山歯科医院

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[食塩消費量の減少によるヨウ素レベル低下を懸念]

(HealthDay News 2010年6月17日)


米国人の食塩の消費が減ったため、一部の人でヨウ素の摂取量が少なくなり
すぎることに対し、甲状腺の専門家が懸念を示している。


医学誌「New England Journal of Medicine」6月10日号に掲載された
論文で、米国甲状腺学会(ATA)の数人のメンバーは「ヨウ素添加塩は、米国
および全世界で食事によるヨウ素の重要な供給源である。ヨウ素は甲状腺
ホルモンの合成に必須であり、食事でしか摂取できない」と述べている。


ヨウ素は甲状腺腫や新生児のヨウ素欠乏症など甲状腺疾患の予防に有用で
ある。

米国では1920年代以降、ヨウ素添加塩が販売されているが、米国人のヨウ素
レベルは過去30年の間に50%減少したという。

全体的には、米国人のヨウ素摂取量はまだ十分であるが、研究の結果、妊娠
女性の多くがヨウ素不足であることが示唆されている。
ヨウ素は、新生児の正常な脳発達、神経発達障害や神経行動障害予防に重要で
ある甲状腺ホルモンの適切な合成に欠かせない。


上記ATAメンバーは、心臓の健康状態を改善するための減塩の呼びかけには
賛同しつつも、「市販の加工食品の生産者はすべてヨウ素添加塩を用いる
ことが勧められる。加工食品は米国の食塩の消費量全体の最大70%を占めて
おり、市販食品製造業者は現在これを行っていない。塩分摂取量が増加しても
食事によるヨウ素摂量が減少してはならない」と述べている。


ATAでは、妊娠中および授乳期間中の女性に1日150μgのヨウ素
サプリメント摂取を推奨し、出生前のビタミン/ミネラル製剤すべてに
150μgのヨウ素を含有させることを勧めている。


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