Chapelle Notre-Dame de la Médaille Miraculeuse
静寂とやさしさに包まれて
ここが、人々にとって、特別な場所であることは明らかでした。
祈りを捧げる人々の、まっすぐな姿が、美しかった。
正直にいうとパリへ発つ前の晩に本でちらっと見かけて、奇跡ってなんだろう? (世界中から信者が集まる)ルルドの泉は遠いけど、パリにもそんなところがあるのかー。と少し興味を持ったものの
なんせ一泊二日の短い旅。ついつい 1食べること 2撮ること が中心のプランになり、すっかり教会のことは忘れて場所も確認せずに出てました。
それが前回の記事で書いたとおり、メトロを真逆方向に乗ってしまってお昼のお店を急遽変えたら、ビストロのすぐ近くに教会があったのでした。
(そういう前奏曲があると、なんだか期待してしまう)
ここには、これまでに行ったどの教会ともちがう雰囲気がありました。やさしい静寂。お母さんがだまってニコニコ見てくれてるような、包みこまれるような心地よさ。
旅行中のあわただしさから自分を解放して、ゆっくりゆっくり呼吸して、この場所にいる「いま」を感じて。ただ座ってるだけで幸せでした。そして美しかった。教会も、そこで祈りを捧げる人々も。その姿にもなぜか癒されたのでした。
敬虔な信者の方をみていると、クリスチャンでもない私が祭壇前まで行くのは遠慮しようかとも思ったけど、去り際にマリア様の前に立って、お礼と自分への誓いを心のなかで。ちょこんとお辞儀をして帰りました。
***
奇跡のメダイユ教会には、1876年に亡くなった聖カタリナ(聖母マリアのお告げを聞いたとされている修道女)のご遺体が、特別な処置をしていないにも関わらず、今でも腐敗することなくそのままの状態で安置されていて(祭壇の右手、何人か人が立っているあたり)
私が読んだ本ではそのことを「奇跡」として書いていたけど、いま調べたら、ここで販売しているメダルを手にした人に奇跡が起こる、幸福が訪れるというので「奇跡のメダイユ」として世界中で有名になったのだそう。
私は、メダルは買いませんでした。ここで過ごした時間から、必要なものは、十分にいただいたと思う。心の中にあると信じることに
夏に訪れたサンピエトロ大聖堂(ローマ)でも、入った瞬間に感動して涙がでたけれど、パリのこのちいさな教会ではまったく別の感動があった。おかあさんのやさしさに触れたくなったら来ようと思うような場所。 オアシスでした。
ここに来れてほんとによかった。
***
わたしのあり得ない方向音痴だけはどうにかしてほしい(こういう感じ。普段はネタになってるけど時間の限られた旅行では凹む。それに人生でどれだけの時間をロスしてるんだろうと思うと正直せつない。笑)、もし生まれ変わったらこれだけは勘弁してくださいとか思っていたのですが
いままで、そのおかげで思いがけずいろんな発見があったり面白いことがあったり、与えてもらってるものもあったな。この教会に来たことで、そう気づかせてもらいました。
ロンドンのお正月が教えてくれた、「ないものを見てるのか、あるものを見てるのか」と同じだわ。
(掃除とひらめき。 に書いています)
なので生まれ変わったら~ とかおもわずに、「私」パッケージをこのままありがたく受け止めたいと思います。どんとこい方向音痴!(そしてまた面白いこと起こしてください。)
で、今日はひな祭りですね。もちろんロンドンにそんな雰囲気はありません。笑 Girl's Dayだからケーキでも買いにいくかな!
結局わたしは美味しいものにありつけたらハッピー
ビストロのメニュー。あの雰囲気の中とびきり美味しい料理が食べれたので、ランチもむしろこれでよかった。お魚料理のソースが絶品でレシピ聞いたのでまたあらためて。
パリから戻りました
奇跡のメダイユ教会 (シャペル・ノートルダム・ドゥ・ラ・メダイユ・ミラキュルーズ)
Chapelle Notre-Dame de la Médaille Miraculeuse
140, rue du Bac 75007 Paris
メトロ Sèvres-Babylone(セーヴル=バビロヌ)駅
ル・ボンマルシェのすぐ裏です