「お父さんは二度死ぬ」第4話 Good! | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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NHKプレミアムよるドラマ「お父さんは二度死ぬ」
第4話「お父さんの家族」6/22放送

 

キャスト

父 大沢俊夫:遠藤憲一

妻 幸恵:麻生祐未

娘 麻衣子:南沢奈央 

弟 隆司:柾木玲弥

同僚 佐渡:渡辺いっけい

部下 武藤:安田顕 

金倉瑠唯:キムラ緑子

刑事 波多野:田中要次

         井ノ原:植原卓也

 

総括
いやはや、全く。予告で「大ドンデン返し」みたいな表現があるから、何だろうとは思っていたが、こういうオチだったとは。
愛人家族であれば、遺族じゃないから警察から連絡が来るわけないし、いくら社葬でも親族をないがしろにしてるなー、という点も全て合点が行く。
俊夫が死んだいきさつも、確かに思わせぶりもいいとこだが、刑事も俊夫が刺されたとは言っておらず、これまた良く出来た構築。

オープニングで出て来る写真群、あれにも大きな意味があった。

 

1話30分という尺の中ではやや詰め込み気味ではあったが、同じ場所でのワンシチュエーションドラマという事で、何とかついて行けた部分もあっただろう。

 

何より、現代社会の多忙なサラリーマンは、子供の行事や旅行ドタキャン、出張三昧なんてザラにあり、愛人宅に通っている様なもんだという痛烈な批判も内包しており、ある意味「深い」。
第1回目でちょっと気になった「社畜」という言葉も、4話通して観た結果では意味を持って来る。

 

 

あらすじ

父が20年も家族を裏切っていたという話を聞いて麻衣子は佐渡を問い詰めるが、はくらかす佐渡。

夜も更けて控え室で幸恵、隆司と一緒に川の字で寝るが、夜半に麻衣子が目覚めると幸恵がいない。隆司を連れて式場に向かうと幸恵の姿が。棺のそばに佇む女社長の瑠唯の姿を見ていた。

 

隆司が幸恵に声を掛けたため、瑠唯はあわててその場を去ろうとするが、麻衣子がその手をつかむ。瑠唯が俊夫の愛人だったと確信して幸恵に訴えるが、幸恵は麻衣子に駆け寄り頬を叩く。

そんな時、隆司が入口に掲げられた看板の名前を見て叫ぶ「金倉俊夫って・・・・」
幸恵がその時、絞り出す様に「愛人は私なの・・・・・」

控え室で事の顛末を話す幸恵に麻衣子は反発。

 

こんな所には居られないと、帰り支度をして式場を出る時、刑事2人に呼び止められる。刺した犯人が見つかったとの事。

だが話がかみ合わない。実は刺されたのは別の男で、俊夫は歩道橋の上で、刺された男の巻き添えを食い、階段から落ちたのが原因で死んだのだった。

 

俊夫が殺されたのではなかった事にホッとする3人。

そこへ瑠唯が。
俊夫は金倉家に養子として入ったが、20年前に、好きな人が出来たと離婚を申し出た。子供まで出来たが瑠唯はそれを許さず、延々と離婚に応じないまま時が過ぎた。
危篤の俊夫のところへ行くと、俊夫は心臓マッサージを受けていた。医者が「呼びかけを」と言った時、瑠唯は「離婚してあげるから目を覚ましなさい」と言ったという。

そうしたら持ち直し、心臓が再び動き出した。

それは一時のもので、結局俊夫は死んだ。

 

それを聞いて、告別式に戻る3人。
棺の前で別れを言う時、麻衣子らが、3人の写った写真を棺に入れようとするが、瑠唯は止め「それは持っていなさい」と言い、俊夫のカメラを麻衣子に渡す。

 

控え室で俊夫のカメラ画像を見る3人。その中にテーマパークで、自分だけが右端に写っている写真が現れた。

幸恵は失敗作だと笑ったが、麻衣子が先ほどの3人が写った写真を並べると、レイアウトとして4人が重なった。