「蝉しぐれ」 2005年 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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原作:藤沢周平 監督:黒土三男
文四郎:市川染五郎 ふく:木村佳乃 

 

山形にある小藩の下級武士を養父に持つ文四郎。幼なじみの「ふく」に淡い感情を抱いているが、父親が派閥抗争の末に切腹となる。文四郎は養母と厳しい暮らしに耐え、「ふく」は父親の役目の関係で江戸へ。その後殿のお手がついてふくは側室に。
ふくが産んだ殿の子供を巡って再び派閥抗争となり、文四郎もそれに巻き込まれる。

 

あちこちのblogでなかなか評判が良いというので、土曜にちょっと行ってみた。山育ちだったので、まず四季の移り変わる情景がホントに美しくて、子供の頃を思い出してしまった。
子役の石田卓也、佐津川愛美の初々しさが良かったが、成人した2人とはちょっとイメージが違ったか。文四郎の2人の友人が今田耕司とふかわりょう、というのには笑ったが、それなりにいい味を出していた。
ドラマの核となるのは、文四郎とふくの幼い頃からの想い。
ただ、ふくが江戸へ行ってからの10年あまりは文四郎自身、思い続けていたというわけではなく、陰謀がらみで自分が復禄になった後、友人から消息を知り、思い出したという事。
事件の後二人は再び離れ、ふくは側室としての生活へ。文四郎は結婚。

数年の後、出家する前にふくが文四郎に宛てて手紙を出す。


最後の場面で文四郎は自分の胸の内をふくに明かす。あちこちから鼻をすする音が。こういう場面では、女性は泣くんだよね(男とは泣く場所が違う)。

 

原作者の藤沢周平氏、ナゼかこの人の小説は1冊も読んだことがない。路線から言えばけっこう読んでていいはずなのに。棋士で藤沢秀行という人がいたから、作家と思わなかったのかなー(意味不明)。