夜話 620 我が家の仏檀 | 善知鳥吉左の八女夜話

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夜話 620 わが家の仏檀 

 「壇」ではない「檀」である。

親友の指物師木下としまる君が、母の一周忌に合わせて一年がかりで造ってくれた「檀」である。               
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正面の阿弥陀如来は朝鮮もの。新羅仏と言いたいが自信がない。

しかしA骨董屋の木仏とB骨董屋のこれとを元石橋美術館のC学芸員に見せたら断然是が良いと折り紙がついた。

C氏は仏像専門の学芸員というから宛てにしたわけ。

B骨董店は鍍金仏といったがこれは宛てにならない。

そんなことより仏檀の内部の高さにぴったりとししたところが先ず気に入り眺めることの方が多い。

般若心経はカセットテープで覚えたが、最近は自転車をコグときのみ唱えている。

悪魔退散と事故退散を祈るのみ。

仏檀の前では「南無阿弥陀仏」。

久留米出身の鵜飼徹定の六字名号を所持しているが、菩提寺住職なんと「徹定」を御存じないので、母の命日に下げることを辞めた。

数年前京都知恩院で若い僧に「徹定」のことを尋ねたらご存じない。

本堂裏から役僧らしき方が出てきて、若僧の「不勉強」をわびに一冊の本を下さった。

「徹定」を知らない浄土宗住職は宛てにならない。

我が家の仏檀は木下君の傑作。福島仏檀を否定したところから造り始めた。

なにしろ彼は山本空外の信用絶大の指物師

デザインには拙も関わった。出来上がったとき 二人の口から出たのは「面白かった」だった。               
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なにしろ家の建て替えを予想して組み立て式にしたところが傑作。

バラにして組み立てることが出来る方式早速家を改築したとき、大工さんたちを驚かせた。                 

位牌は四組。「杉山 善知鳥 梶山 中原」。妻の先祖から実家の先祖まで。にぎやかな仏檀になった。

若嫁さんがすべて宰領。

盆・正月の飾り付けが大変。写真片手にがんばってゴザル。

先祖代々の方々、傑作仏檀でのんびりしてください。拙も間もなく「檀」に参加します。

その節はよろしく。